フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレは故障(不具合)が多い?故障しやすい箇所や修理費用など徹底解説!

ゴルフ カブリオレは、ドイツが誇る車メーカーであるフォルクスワーゲンから発売された、オープンエアーを気軽に楽しめる車です。現在は販売が終了しているので、中古車のみになりますが、オープンカーとしての性能の高さに人気があります。今回は、ゴルフ カブリオレの故障(不具合)しやすい箇所や、中古車購入の際の注意点について解説します。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレは故障(不具合)が多いのか?

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレに関する故障(不具合)の声

50代/男性

車検のときに言われるまで気付かなかったのですが、前輪のホイールアライメントが外側に向いていたみたいです。

30代/男性

助手席のドアロックの故障?鍵がかからなくなりました。

30代/女性

パワーウィンドウと外ミラーの開閉スピードが遅くなり、どちらともモーターの交換をしました。エアコンの故障では部品の交換、シートヒーターの故障ではシートごと交換しました。

30代/男性

パワーウィンドウの故障

バッテリーの故障

エアコンの故障

走行距離は8万㎞くらいですが、ここ数年は故障ばかりで修理費用がかさみます。

40代/男性

信号待ちをしていたら急に止まってしまいました。そのあとは全然エンジンがかからず。ベルトが噛み合ってなかったのが原因らしく、修理には十万円かかりました。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレの故障が多い箇所

どんな車であろうと、工業製品である以上、故障(不具合)がつきものです。しかし、故障しやすい箇所を把握することで、メンテナンスをおこなうとき、重点的に確認ができます。ここでは、フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレの故障が多い箇所を紹介します。

  • 制御コンピューターの故障(不具合)
  • 電気系統の故障(不具合)
  • パワーウィンドウの故障(不具合)

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレでは7速DSGミッション内部の制御コンピューターがショートしてしまう事例があります。アクセルを踏んでも加速しなかったり、クラッチが切れたままの状態が続いたりするときは故障(不具合)が考えられます。

故障(不具合)の原因には、7速DSGミッションのギアオイルの可能性が大きく、ミッションオイルの交換や制御コンピューターのアップデートをおこなう必要があります。

また、制御コンピューターの故障(不具合)に関してリコールがでているので、所有するフォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレが対象車かどうか確認すると良いでしょう。

日本でフォルクスワーゲンの車を所有する際に多いのが、電気系統の故障(不具合)です。

ドイツに本社を置くフォルクスワーゲンですが、ドイツでの電気系統の故障(不具合)事例はそれほど多くありません。しかし、ドイツより気温・湿度ともに高い日本の環境では、電機系統へ大きく影響してしまいます。

電気系統の故障(不具合)でヒューズが飛んだときには、警告の点灯とともに大きな音で知らせてくれます。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレの電気系統には「エアコン・スイッチ類・センサー類・制御システムの電子部品」などがありますが、ほとんどの場合が、ヒューズを交換することで正常に戻ります。しかし、ヒューズが飛んでしまった原因が分からないと、また同じ事が起きてしまうかもしれません。

「窓落ち」と言われ、フォルクスワーゲンの車に多いのが、パワーウィンドウの故障(不具合)です。

窓が下に落ち、そのまま動かなくなる現象ですが、パワーウィンドウ開閉時の異音や開閉スピードが遅くなったときは、窓が落ちの前兆かもしれません。完全に壊れる前に使用を止め、ディーラーや整備工場へ持ち込み修理してもらいましょう。

パワーウィンドウなどの補助的な装置は、国産車の精密なつくりとは違い、外国車のフォルクスワーゲンはシンプルなつくりとなっています。そのため、パワーウィンドウの故障(不具合)事例が多くありますが、フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレの強みは、ボディ剛性が高く耐久性がある点です。

フォルクスワーゲンが発表しているゴルフ カブリオレに関する故障・不具合・リコール情報

エアバッグインフレータの交換における不具合(2017年12月13日届)

運転席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の吸湿防止が不適切であった場合、高い湿度の環境下で大きな温度変化を繰り返すと、ガス発生剤が劣化することがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
DBA-1KCAVK WVWZZZ1KZCK008103(平成23年10月18日)

運転席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)における不具合(2016年10月26日届)

運転席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の吸湿防止が不適切であった場合、高い湿度の環境下で大きな温度変化を繰り返すと、ガス発生剤が劣化することがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
DBA-1KCAVK WVWZZZ1KZCK003245WVWZZZ1KZDK004976(平成23年7月30日~平成24年11月2日)
DBA-1KCTHK WVWZZZ1KZDK001220~WVWZZZ1KZEK005708(平成24年9月12日~平成26年2月11日)

ギアボックス(トランスミッション)のクラッチ操作レバー部における不具合(2015年7月1日届)

ギアボックス(トランスミッション)のクラッチ操作レバー部において、製造時にオルタネーターからヒューズボックスへのハーネスに保護カバーが装着されていないため、クラッチ操作レバー摺動の際、レバーがハーネスに干渉するものがある。そのため、最悪の場合、ハーネスが損傷し、ショートして、警告灯が点灯するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
DBA-1KCAVK WVWZZZ1KZCK003245WVWZZZ1KZCK028680(平成23 年7 月30 日~平成24 年8 月28 日)

トランスミッションオイルの不具合(2014年1月16日届)

7速DSG型自動変速機を搭載した車両において、ギアオイルが不適切であるため、自動変速機制御コンピュータの基盤に内部ショートが発生し電源用ヒューズが溶断するおそれがある。走行中に不具合が発生した場合、クラッチの締結が開放されることによって、車両の運行を維持するための駆動力が伝達されず惰性走行状態となり、車両停車後に再発進不能となる。なお、不具合が発生しても、車両を安全に停車させるための制動、操舵にかかわる機能は保持される。駐車中に不具合が発生した場合、エンジンを始動できない、または始動できても発進不能となる。

対象車両

型式 車台番号
DBA-1KCTHK WVWZZZ1KZDK008300WVWZZZ1KZDK015324(平成25年2月22日~平成25年6月18日)

トランスミッション制御コンピュータの不具合(2013年5月8日届)

7速DSG型自動変速機を搭載した車両において、自動変速機制御コンピュータの基盤材質が不適切であるため、内部ショートが発生し電源用ヒューズが溶断するおそれがある。走行中に不具合が発生した場合、クラッチの締結が開放されることによって、車両の運行を維持するための駆動力が伝達されず惰性走行状態となり、車両停車後に再発進不能となる。なお、不具合が発生しても、車両を安全に停車させるための制動、操舵にかかわる機能は保持される。駐車中に不具合が発生した場合、エンジンを始動できない、または始動できても発進不能となる。

対象車両

型式 車台番号
DBA-1KCAVK WVWZZZ1KZCK005627WVWZZZ1KZCK011378(平成 23 年 8 月 31 日~平成 23 年 11 月 2 日)

トランスミッション制御プログラムの不具合(2012年 4月11日)

トランスミッションにおいて、トランスミッション制御コンピュータの不適切なプログラムにより、作動用オイルの変質を助長する場合がある。そのため、そのまま使用を続けると、作動用オイルの変質物がバルブ機構に詰まることにより、停車状態からの発進ができなくなるおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
DBA-1KCAVK WVWZZZ1KZCK003457WVWZZZ1KZCK027074(平成 23 年 7 月 30 日~平成 24 年 3 月 15 日 )

ォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ各部品の修理費用

ここでは、各部品の修理費用の相場を紹介します。

故障(不具合)箇所 費用
7速DSGミッションの故障(不具合) 部品の交換は数十万円程
ミッションの交換は50万円~
エアコンプレッサーの故障(不具合) 20万円~
オルタネーターの故障(不具合) 20万円~
パワーウィンドウの故障(不具合) 4万円程

電気系統の故障(不具合)について前述しましたが、小さな部品の交換費用に関しては、それほど高くありません。しかし、エアコンプレッサーやオルタネーターの重要部品となると、かなり高額な費用がかかるので、早めの対策を心がけましょう。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレオーナーの評判

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレを所有する、オーナーの評判を紹介します。

ポジティブ

  • オープンカーで爽快感が味わえる
  • 幌の開閉が10秒ほどでできる
  • 加速がスムーズ
  • 重心が低く安定した走り
  • ボディ剛性が高い
  • 街乗りから峠道までこなせる
  • 燃費が良い
  • カッコいい外観
  • お手頃な価格

ネガティブ

  • 内装に飾り気がない
  • 幌のメンテナンスが大変
  • 幌を締めたときの天井が低い

ネガティブな意見では、オープンカーならではの大変さがあげられています。しかし、オープンカーとしての良さを味わいながらも、走行性や快適性が高いことが評価されています。

ゴルフ カブリオレとはどんな車?

ゴルフ カブリオレは、ドイツが誇る世界的な自動車メーカー、フォルクスワーゲンが製造から販売まで手がけているゴルフのカブリオレタイプです。

「カブリオレ」とはオープンカーの呼び方の一つです。馬1頭で2人の人間を運ぶ幌馬車「Cabriolet」というフランス語が語源とされており、ドイツ語では「カブリオ」と呼ぶようです。

オープンカーには、ほかにも「コンバーチブル」「スパイダー」「バルケッタ」「ロードスター」といった種類がありますが、カブリオレとコンバーチブルは呼び方が異なるだけで、同じ車種を指す場合が多いです。

ゴルフ カブリオレは幌馬車に見立てたオープンカーということになりますが、実はクローズ状態、つまり屋根を閉じた状態が基本となるタイプのオープンカーです。

ゴルフが本来持っていた「低燃費性」「高性能なパワートレインによる卓越した走り」などの魅力を残さず継承したまま、新たに「オープンルールによる開放感」が加わることで、発売当初から注目され好評を得てきました。

そんなゴルフ カブリオレの魅力やスペック、中古車の価格などについて、ポイントを絞って解説していきます。

自然を感じながら走れる気取らないオープンカー

ゴルフ カブリオレは、その流麗なボディラインとオープンエアーを「気軽に楽しめる」コンパクトカーとして人気が高い車種です。現行モデルは、先代モデルのようにアーチ状のロールバーではなく、内蔵型のロールバーを採用しています(その結果、わずか9.5秒ほどでフルオープンできるようになっています)。

そのため、従来のゴルフ カブリオレを知っている人からすると、一見「物足りなく」なってしまったように感じるかもしれません。

しかし「主張しすぎない」「気取らない」「嫌味のない大人っぽい」フォルムは、オープンカーに乗るのが初めての人でも恥ずかしさを感じることなく、まさに日本人に向いているオープンカーと言えるでしょう。

シンプルかつカジュアルなエクステリアでありながらも上品さを残しており、オシャレにドライブを楽しみたい若者にも人気の車種になっています。

なお、ソフトトップをクローズして窓も完全に閉めれば高い遮音性能を発揮してくれます。オープンカーの懸念点の一つでもある「遮音性」「静粛性」といった問題も難なくクリアしているのが、ゴルフ カブリオレなのです。

もちろんスポーティーな走りも楽しめる

ゴルフ カブリオレは、自然を感じながらオープンエアでドライブを楽しめるのはもちろん、スポーティーな走りを楽しめるのも人気の理由になっています。

詳しくはスペックの項目でご紹介しますが、ツインチャージャーに160馬力のエンジン、7速DSGを組み合わせたエンジンと、高いボディ剛性や、ハンドル操作に対するレスポンスが素直な点、さらに向上した加速性能などすべてがバランスよくシンクロし「走る楽しさ」「心地よい加速性」「曲がる安定性」などを存分に感じることができる一台になっています。

ボディ自体はコンパクトなので小回りも利き、狭い道路が多い日本でも取り回しの良さが十分に役立つでしょう。

一人でドライブを楽しむのはもちろん、大人4人が十分乗れる広さですので、恋人と、友達同士で、はたまた家族でなど、あらゆるニーズに対応できる見事なコンパクトカーと言っても良いのではないでしょうか?

ゴルフ カブリオレの基本スペックと機能・性能

ゴルフ カブリオレのエンジンは直列4気筒DOHCを採用、インタークーラー付きターボに加え4バルブ・スーパーチャージャーというパワフルさを兼ね備えています。

排気量1,389cc、最高出力118kW(160PS)/5,800rpm、最大トルクは240Nm(24.5kgm)/1,500-4,000rpmと、スポーティーな走りを体感するには十分すぎるスペックを搭載しています。

環境性能の面でも向上しており、2013年3月19日に一部仕様が向上されて発売されたモデルでは「排気量1.4LのTSIツインチャージャーエンジン」に「7速DSGトランスミッション」を組み合わせたことによって、JC08モードにおける燃費「15.5km/L」を実現しています。

これにより、平成27年度燃費基準を達成し「エコカー減税(自動車取得税・自動車重量税)50%減税」を取得しています。

また、同モデルでは、フォルクスワーゲンの純正ナビシステム「712SDCW」やリアビューカメラ「Rear Assist」、そしてメーター中央部に「フルカラーマルチファンクションインジケーター(※)」が標準装備された点でも話題となりました。

※フルカラーマルチファンクションインジケーターとは

時刻や瞬間燃費・平均燃費といった運転に役立つ情報のほか、カミングホーム&リービングホーム、ドアの解錠、ウィンドウ操作などの調整・設定ができるメニュー機能が付いた「マルチファンクションインジケーター」がフルカラー表示になったものです。これにより、ドライバーの視認性が向上するとともに、よりラグジュアリーな空間を演出することとなりました。

また、同モデルではオープンカーに重要な安全性能についても向上しています。

オープンカーでは、フルオープン時などに横転事故を起こした場合、車外に投げ出されてしまうなどの危険性が非常に高くなります。ゴルフ カブリオレの同モデルでは、万が一のときに備えてロールオーバープロテクションシステム(後部座席の後ろから瞬時にバーが飛び出す仕組み)のほか、頭部保護機能がついたエアバッグまでも標準装備しています。

2013年3月のモデルでは、このように快適性や走行性などに加えて環境性能・安全性能も向上しています。

その他、基本スペックとしてはベースグレード(エンジン型式CHT)、エクスクルーシブ(同CAV /特別限定車)いずれも2ドア4人乗り、全長4260mm×全幅1780mm×全高1430mm、ホイールベース2,575mm、車両重量1,470kg、駆動方式はFFとなり、トランスミッションは7速ATを搭載しています。

ゴルフ カブリオレの中古車価格

ゴルフ カブリオレは、すでに販売を終了しているため、現在手に入るのは中古車となります。その中古車市場に流通しているゴルフ カブリオレのほとんどは、以下の2つのモデルです。

1999年モデル(1999年2月1日発売〜2003年9月販売終了)

2011年モデル(2011年10月1日発売〜2014年3月販売終了)

中古車市場におけるゴルフ カブリオレの価格帯は、1999年モデルが30万円〜60万円程度、2011年モデルが80万円〜230万円程度というのが目安となります(2019年5月時点の車両本体価格のみの相場です)。

実は、ゴルフ カブリオレは中古車市場にはあまり出回っていない車種です。上でご紹介した2つのモデルを合わせても、多くて100台(またはそれ以下)ほどしか流通していません。

販売終了からすでに時間が経過していることや、人気のため乗り潰してしまう人が多かったり、市場に出回る前にすぐに買い手がついたりしてしまう、といったことが原因と考えられます。

そのため、価格の大幅な変動はしにくい可能性があります。また「買い」の一台に巡り合うことは難しいかもしれません。

しかし、だからと言って簡単に諦め切れないほどの魅力が詰め込まれているのが、ゴルフ カブリオレです。

ユーザーの口コミを見ても、オープンカーが初めての人、家族でドライブを楽しむために購入した人、バイクでツーリングをしていた過去があり、またオープンエアーなドライブを楽しみたくて購入した人などから、軒並み高評価のレビューが投稿されています。

台数は少ないとはいえ、中古車市場に流通していることは確かですから、ゴルフ カブリオレに乗りたい!という人はぜひ、こまめに中古車情報をチェックすることを習慣づけましょう。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレを中古車で購入する際に気をつけること

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレを中古車で購入する際は、下記の点に注意しましょう。

  • 7速DSGミッションに不具合がないか
  • オープンルーフ開閉モーターの動作確認

7速DSGミッションは故障(不具合)が多い箇所なので、可能であれば試乗をおすすめします。大きな振動や変速の際に違和感があると不具合が起きているかもしれません。

また、リコール対象車である場合には、改善措置がおこなわれている車であるのかも確認しておきましょう。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレの購入を考えている人にとって、オープンルーフが正常に作動するかも大切な部分ではないでしょうか。オープンルーフを開閉する作動モーターは、湿度などの影響を受けやすい電気系統なので、必ず確かめておく必要があります。

まとめ

さまざまな意見がありましたが、走行性能や耐久性があり、オープンカーとしての使い勝手も良く、非常に完成度の高い車であることが分かります。

今回解説した、故障(不具合)に関する情報や、中古車選びの注意点を参考にしながら、お気に入りのフォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレを見つけてください。