ホンダ NBOXは不具合が多発?リコール情報を交えて徹底解説!

軽自動車界に新しい風を巻き起こしたといっても過言ではないNBOX。発売当初から幅広い世代に支持され、現在もなお軽自動車界を引っ張る存在です。そんなホンダ NBOXですが、インターネット上では不具合に関する情報も見受けられます。今回は、ホンダ NBOXの不具合やリコール情報を踏まえたうえで、オーナーの評判などご紹介していきます。

ホンダ NBOXは不具合が多いのか?

ホンダ NBOXの不具合に関する声

40代/男性

2人目の子供が生まれたのを機に、NBOXへ買い替えました。デザインも悪くありませんし、乗り心地も良いと思います。しかし、納車から1ヶ月もしないうちに雨漏りが……。車で雨漏りって初めての経験でしたし、周りでもそういう話を聞いたことがなかったのでびっくりです。

20代/女性

NBOX購入からもうすぐ1年経ちます。

先日、友達とキャンプに行こうと山道を走っていたのですが、ちょっとした坂道でブレーキの効きが悪くなりました。突然のことでびっくりしたのですが、何事もなくホッとしました。

20代/男性

営業車でNBOXに乗っているのですが、アクセルを踏むとカタカタと異音がしたので、その足でディーラーに持って行ったところCVTの不具合だったようです。すぐに交換してもらい安心しました。

30代/男性

新車で購入してからもうすぐ3年になります。つい先日、信号待ちをしている際に後ろのドア当たりからドンッと車がぶつかってきたかと思う程の音がしました。事故ではなく、自分の車からの音だったようですが、そのあとも数回あったのでディーラーへ。自分のほかにも同じ症状で点検に来ている方が何人かいるようです。これはリコールにはならないのでしょうか?

30代/男性

子供が生まれたと同時にNBOXを購入し、とても気に入って乗っていました。

特に大きな故障はこれまでになかったのですが、つい2週間程前からスライドドアの調子が悪くなったり、良くなったりを繰り返したりしていました。そして、昨日、スイッチを押していないのにスライドドアが勝手に開いた……。幸い、子供が乗っていなかったのでよかったですが、もしこれで子供が乗っていたらと考えると怖いです。

ホンダ NBOXの不具合が多い箇所

車は工場製品であり、消耗品の1つです。そのため、どんなに質のいい部品を集めて作ったものであっても不具合や故障がつきものと言えます。

ここでは、ホンダ NBOXで不具合が多いと言われる箇所について解説します。

ホンダ NBOXの不具合1 スライドドアの不具合

リコールまではなっていませんが、後部座席のスライドドアが勝手に開くという事象が全国のディーラーに寄せられているようです。この不具合については、無償でメインスイッチを交換してくれるので、スライドドアに不具合が生じた場合は、すぐにディーラーに持っていきましょう。

ホンダ NBOXの不具合2 CVTの不具合

CVTの不具合によって、走行中にカタカタ、カラカラなどの異音が発生する不具合です。突然走行が停止することは無いようですが、できるだけ早い対処が必要と言えます。

ホンダ NBOXの不具合3 後方ドア当たりからのボンッという異音

走行中や停車中など車の後方からボンッという音がする不具合が発生しています。音の大きさや異音が発生するタイミングなどはそれぞれ異なるようですが、前述したとおり、事故をも思わせるほどの大きな音が発生することもあります。

スライドドア付近のゆがみや組み立て時のズレなどが原因と言われますが、走行中に突然大きな音がすればビックリして事故にも繋がりかねませんので、やはりこちらも早めの対処が必要です。

ホンダ NBOXの不具合4 警告灯の点灯

突然、エンジンや横滑りなどの警告マークが点灯するという不具合です。実際に異常があるために点灯している可能性もありますが、不具合によって点灯しているのかはわからないことが多いと言われています。頻繁に点灯するようであれば、一度点検してもらったほうが安心できるでしょう。

ホンダ NBOXの不具合5 雨漏り

特にスライドドア、助手席側の雨漏りを報告している方が多いです。

この事象は初代NBOXから多く報告されていますが、雨漏りして他箇所の故障の原因にもつながりかねませんので、ディーラーに持っていき、何らかの処置をしてもらう必要があります。

ホンダが発表しているNBOXに関する故障・不具合・リコール情報

ホンダ NBOXに発表されたリコール情報をまとめてみました。

ホンダ NBOXの中古車を購入する際は、発表されたリコールの対応が完了しているかという点も確認し、購入するようにしましょう。

車体(テールゲートオープンステー取付用ボールスタッド・テールゲートオープンステーボールジョイント)の不具合(2018年11月15日届)

①テールゲートオープンステーにおいて、ボールスタッドを取付けるテールゲートヒンジの締結座面穴径及び、ボールスタッドの締結座面径の指示が不適切なため、テールゲート開閉操作を繰返し行うと締結座面が座屈するものがあります。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ボールスタッドが緩み、最悪の場合、ボールスタッドが折損しテールゲートが突然降下するおそれがあります。

②テールゲートオープンステーにおいて、下側ボールジョイントと車体側ボールスタッドの取付部構造が不適切、または、上側ボールジョイントと車体側ボールスタッドの組付け作業が不適切なため、ボールジョイントと車体側ボールスタッドを固定するクリップが浮くものがあります。そのため、そのままの状態で使用を続けると、テールゲート開閉の繰返しにより、ボールジョイントが車体から外れ、テールゲートが突然降下するおそれがあります。

対象車両(N BOX+/N BOX+ Custom)

型式 車台番号
DBA-JF1 JF1-3000006~JF1-3013141(13,128台)
JF1-3100002~JF1-3108314(8,313台)
JF1-3200002~JF1-3203815(3,814台)
JF1-3400001~JF1-3400834(834台)
JF1-3500001~JF1-3501316(1,316台)
JF1-4000002~JF1-4002828(2,826台)
JF1-4100001~JF1-4104659(4,659台)
JF1-4200002~JF1-4202684(2,683台)
JF1-4400001~JF1-4400787(787台)
JF1-4500001~JF1-4501183(1,183台)
JF1-8000002~JF1-8000031(30台)
JF1-8100002~JF1-8101440(1,437台)
JF1-8200001~JF1-8200146(146台)
JF1-8300001~JF1-8305362(5,362台)
JF1-8400001~JF1-8400126(126台)
JF1-8500002~JF1-8504452(4,451台)
JF1-8600002~JF1-8600073(72台)
JF1-8700001~JF1-8702567(2,567台)
JF1-8800001~JF1-8800088(88台)
JF1-8900001~JF1-8906454(6,454台)
DBA-JF2 JF2-3000002~JF2-3002193(2,189台)
JF2-3100001~JF2-3101962(1,962台)
JF2-3200001~JF2-3200851(851台)
JF2-3400001~JF2-3400231(231台)
JF2-3500001~JF2-3500371(371台)
JF2-4000002~JF2-4001042(1,041台)
JF2-4100001~JF2-4101801(1,801台)
JF2-4200001~JF2-4200995(995台)
JF2-4400001~JF2-4400398(398台)
JF2-4500001~JF2-4500539(539台)
JF2-8000001~JF2-8000009(9台)
JF2-8100003~JF2-8100462(459台)
JF2-8200003~JF2-8200024(22台)
JF2-8300001~JF2-8301591(1,591台)
JF2-8400001~JF2-8400037(37台)
JF2-8500002~JF2-8501554(1,553台)
JF2-8600002~JF2-8600039(38台)
JF2-8700001~JF2-8700952(952台)
JF2-8800001~JF2-8800033(33台)
JF2-8900001~JF2-8902170(2,170台)

車体(テールゲートオープンステー)の不具合(2017年6月8日届)

テールゲートのガス封入式オープンステーにおいて、外筒のエンドキャップ部の塗装が不適切なため、沿岸地域の塩分の影響で腐食することがあります。そのため、そのままの状態で使用を続けると、腐食が進行し、外筒が膨らみエンドキャップが割れ、テールゲートを開く際に外筒が破損し、最悪の場合、周囲の人が負傷するおそれがあります。

対象車両(N-BOX SLASH)

型式 車台番号
DBA-JF1 JF1-7000020~JF1-7014316(14,296台)
JF1-7100003~JF1-7101760(1,758台)
JF1-9000019~JF1-9006328(6,309台)
JF1-9100003~JF1-9100774(772台)
DBA-JF2 JF2-7000006~JF2-7002563(2,558台)
JF2-7100001~JF2-7100256(256台)
JF2-9000013~JF2-9001271(1,259台)
JF2-9100001~JF2-9100164(164台)

原動機(点火コイル)の不具合(2015年9月3日届)

1)点火コイル内部の電気ノイズを除去する雑防抵抗の構造が不適切なため、点火時の通電によるアーク放電により、当該抵抗端末部が断線するものがあります。そのため、そのまま使用を続けると、プラグシールが劣化して放電し、点火コイルの出力が不足してエンジン不調となり、エンジン警告灯が点灯し、最悪の場合、エンジンが停止するおそれがあります。

2)点火コイル内部の電気ノイズを除去する雑防抵抗の構造が不適切なため、一定車速での走行時に大きなアクセルペダル操作を繰り返すと、点火時の通電によるアーク放電により、当該抵抗端末部が断線するものがあります。そのため、点火コイルの出力が不足してエンジン不調となり、エンジン警告灯が点灯するおそれがあります。また、点火時に発生するノイズによりエンジン制御コンピューターが正しく制御できず、エンジンが停止するおそれがあります。

対象車両(N-BOX、N-BOX Custom、N-BOX +、N-BOX + Custom)

型式 車台番号
DBA-JF1 JF1-1400003~JF1-1488316(86,233台)
JF1-2200004~JF1-2222619(22,579台)
JF1-3200002~JF1-3202775(2,774台)
JF1-4200002~JF1-4201741(1,740台)
JF1-5200001~JF1-5200103(103台)
JF1-6200001~JF1-6200491(491台)
JF1-8400001~JF1-8400075(75台)
JF1-8500002~JF1-8502725(2,724台)
DBA-JF2 JF2-1200002~JF2-1211849(11,848台)
JF2-2200003~JF2-2204085(4,083台)
JF2-3200001~JF2-3200600(600台)
JF2-4200001~JF2-4200645(645台)
JF2-8400001~JF2-8400024(24台)
JF2-8500002~JF2-8500917(916台)

原動機(エンジン制御コンピューター)の不具合(2014年10月2日届)

1)エンジン制御コンピューター(ECU)のプログラムが不適切なため、エンジン停止直前にスターター信号や吸気空気量センサー等のデータ処理プログラムを誤ったプログラムに書き換えてしまうことがあります。そのため、ECUによる正常な制御が行われず、エンジンが再始動しないおそれがあります。また、アイドリングストップシステム装着車においては、エンジンの再始動時に、スターターモーターが断続的に回転して再始動せず、スターターモーターが損傷する場合や、アイドリングストップによるエンジン始動後にエンジン不調となり、エンジンが停止し再始動できなくなるおそれがあります。

2)エンジン制御コンピューター(ECU)のプログラムが不適切なため、車輪速データを正しく記憶せず、滑り易い路面を走行していると誤判定することがあります。そのため、走行中にエンジン回転が僅かに上昇するとともに、ドライブプーリーシャフトに高い負荷が加わり、そのままの状態で使用を続けると、最悪の場合、シャフトが折損し走行不能となるおそれがあります。

対象車両

■(N-BOX、N-BOX Custom)

型式 車台番号
DBA-JF1 JF1-1400003~JF1-1489904(81,809台)
JF1-2200004~JF1-2223789(22,014台)
JF1-5200001~JF1-5200104(104台)
JF1-6200001~JF1-6200501(501台)
DBA-JF2 JF2-1200002~JF2-1212387(10,869台)
JF2-2200003~JF2-2204323(4,042台)

■N-BOX +、N-BOX + Custom

型式 車台番号
DBA-JF1 JF1-3200002~JF1-3202844(2,508台)
JF1-4200002~JF1-4201794(1,716台)
JF1-8400001~JF1-8400076(76台)
JF1-8500002~JF1-8502831(2,772台)
DBA-JF2 JF2-3200001~JF2-3200610(610台)
JF2-4200001~JF2-4200658(658台)
JF2-8400001~JF2-8400024(24台)
JF2-8500002~JF2-8500950(914台)

2014年以前のリコール情報については公式HPにてご確認ください。

インターネット上ではホンダ NBOXの不具合について多くの口コミや意見を見ることができますが、リコール情報は比較的少なく、安全性もある程度保障されているのではないかと伺えます。

ホンダ NBOX各部品の修理費用

ここでは、ホンダ NBOXの修理費用について解説します。
工賃などは各店舗異なりますので、あくまでも部品交換の目安として参考にしてください。

修理箇所 修理費用の目安
コンプレッサーの故障 10~20万円前後
CVTの故障 30万円前後
ターボの交換(ターボ車) 10万円前後
スライドドアのワイヤー切れ 5~10万円前後

ホンダ NBOXにおいて特に多いと言われる不具合でもあるスライドドア関係については、保証対象内に含まれる可能性もありますので、まずはディーラーで相談してみると良いでしょう。

また、ホンダ NBOXは2013年に大規模なリコールなどを発表しています。
多くのNBOXがリコール対象となっている為、中古車を購入する際は、必ずリコール対応がなされているか確認してください。

ホンダ NBOXオーナーの評判

  • 走行性が抜群!
  • 荷物がたくさん積める
  • 車内が広く軽自動車特有の窮屈感がない
  • 燃費もまあまあいい
  • 長距離運転も快適
  • 安全性が高い

ホンダ NBOXのオーナーが高く評価している点はやはり車内空間の広さと言えるでしょう。
一方、価格が高いという声も多くありましたが、価格分以上の価値を感じているようです。

ホンダ NBOXとはどんな車?

NBOXはホンダが発売するトールワゴンタイプの軽自動車です。

2011年10月の市販モデル発表時には、これまでにはなかった軽自動車規格として話題となりました。同年12月に発売され、発売の翌年2012年10月には、2012年4月~9月の上半期の販売台数が11万8,431台となり、軽四輪車新車販売台数No.1を発表しています。

ホンダ NBOXは特に子育て世代の主婦には浸透が早く、子育て中のママ目線で開発された車と言っても過言ではないでしょう。

ホンダ NBOXを中古車で購入する際に気をつけること

ホンダ NBOXの中古車を購入する場合は、以下の点に気をつけて検討しましょう。

1.雨漏れ(水漏れ)
ホンダ NBOXの不具合として、これまでも多く報告されており、サービスキャンペーンがアナウンスされた過去もあります。そのため、中古車を購入する際は、しっかりと対策がなされているかという点を確認してください。すでに雨漏りした形跡があるのであれば、周辺部品に不具合が生じていないかという点も確認した方が良いでしょう。

2.メンテナンスがなされているか
ホンダ NBOXに限らず、エンジンオイルやエアクリーナー、エアコンのフィルターなどのメンテナンスが十分に行われているか確認してください。前オーナーの乗り方が悪ければ、トラブル発症の原因にもつながりかねません。前オーナーがどのような乗り方をしていたのかという点も含めて選ぶようにしましょう。

 

このほかにも、中古車購入時には走行距離や外装や内装の傷、汚れなどもポイントとなります。

ただし、走行距離や傷、汚れなどに集中しすぎず、実際にエンジンをかけてみる、試乗してみるなど様々な観点から確認する必要があります。

エンジン音やエアコンの効き具合、走行中の音など少しでも気になることがあった場合は、担当者や整備士に相談してみてください。

まとめ

ホンダ NBOXは中古車であっても、販売価格は高く、決して安い買い物ではありません。
購入してから不具合続きだということがないように、購入前には念には念を重ね確認しておくことが大切です。

知人や友人にホンダ NBOXの所有者がいるのであれば、一度感想を聞いてみることも良いかもしれませんね。

初登場から現在もなお人気の高いホンダ NBOXは、子育て世代にとっては革新的な軽自動車と言えるでしょう。

良いこと、悪いことも踏まえたうえで、ホンダ NBOXを検討してみてはいかがでしょうか。