ニュー ビートル カブリオレは、世界中で人気のあるニュー ビートルがベースとなっています。可愛いボディはそのままに、オープンカーとして登場し、ニュー ビートルと同様に高い人気があります。2010年で販売が終了しているため、現在は中古車のみでの取り扱いとなっていますが、中古車の場合に気になるのが、故障(不具合)のリスクではないでしょうか。ここでは、ニュー ビートル カブリオレの故障(不具合)が多い箇所や過去のリコール情報、口コミなどを併せて紹介します。
目次
ニュー ビートル カブリオレは故障(不具合)が多いのか?
ニュー ビートル カブリオレに関する故障(不具合)の声
40代/男性
ときどき、ATショックが起こったり、パワーウィンドウの不具合が起こったりします。
50代/男性
ミッションに振動があり、交換しました。
30代/男性
オープンの故障。開閉時、少しずつ動きが悪くなり最終的に動かなくなったので、修理に持って行き、部品の交換をおこない動くようになりました。
20代/女性
オープンが開かなくなって、レギュレーターの交換をしました。
30代/女性
中古車を購入して、これまでに大きな故障はありませんが、幌の開閉時に不具合が起こったことが1度だけありました。
50代/男性
プラスチック部品がよく壊れます。そのほかの故障はあまりありませんが、壊れた時には修理費用が結構かかります。
ニュー ビートル カブリオレの故障が多い箇所
工業製品である以上、ニュー ビートル カブリオレが全く壊れないことはありえません。
ニュー ビートル カブリオレにも故障しやすい箇所というのがいくつかあり、次のような部品は比較的故障が多いものです。
- 制動灯スイッチの故障(不具合)
- パワーウィンドウの故障(不具合)
ニュー ビートル カブリオレで多いのが制動灯スイッチの故障(不具合)です。
ブレーキを繰り返し使うことで、制動灯スイッチ内部の接点の焼き付きや、変形などといったことが起こります。そのまま使い続けると、エンジンがかからなくなったり、シフトレバーが操作できなくなったりと、身動きが取れない状態になってしまうので注意が必要です。
リコールがでており、該当する車であれば、制動灯スイッチを対策品と交換することができるので確認してみてください。
また、ニュー ビートル カブリオレに限らず、フォルクスワーゲンでは窓が落ちてくるという故障(不具合)があるので注意が必要です。パワーウィンドウモーターの故障(不具合)やワイヤーが切れてしまうことで起こります。
窓を開閉する際に違和感があるなら、ワイヤーが切れかかっているなどの不具合が生じている可能性が高いので、パワーウィンドウの操作を止めて、すぐに整備工場などで見てもらうことをおすすめします。
フォルクスワーゲンが発表しているニュー ビートル カブリオレに関する故障・不具合・リコール情報
電気装置(制動灯スイッチ) における不具合(2007年11月15日届)
制動灯スイッチ内部の接点が不適切なため、制動装置作動時に接点が焼き付き、焼損または熱変形する場合がある。そのため、そのまま使用を続けると、制動灯が点灯したままの状態、または、制動灯が点灯しなくなる状態となり、シフトレバーが操作できないおそれがある。
対象車両
型式 | 車台番号 |
---|---|
GH-1YAZJ | WVWZZZ1YZ3M301085 ~ WVWZZZ1YZ7M406509(平成14年12月17日~平成18年12月19日 ) |
メーターパネルにおける不具合(2006年2月21日届)
メーターパネル内部にあるコンデンサの容量が不足しているため、気温が低い場合(約 5℃以下)、電気抵抗が増加して、イモビライザー回路に適正な電力を供給できないことがある。そのため、イモビライザーが正常に機能せず、エンジン始動が出来なくなるおそれがある。
対象車両
型式 | 車台番号 |
---|---|
GH-1YAZJ | WVWZZZ1YZ6M301278 ~WVWZZZ1YZ6M302923(平成17 年8 月23 日 ~平成17 年 9 月20 日) |
ニュー ビートル カブリオレ各部品の修理費用
ここでは、各部品の修理費用の相場を紹介します。
故障(不具合)箇所 | 費用 |
---|---|
パワーウィンドウの故障(不具合) | 窓落ちの場合、2万円程度 |
オルタネーターの故障(不具合) | 10万円前後 |
オイル漏れ | 2万円程度 |
幌の故障(不具合) | 幌交換の場合、30万円以上 |
国産車とくらべ、ニュー ビートル カブリオレのような輸入車は、同じ部品の修理でも多くの場合、費用が高くなる傾向にあります。
ニュー ビートル カブリオレオーナーの評判
ポジティブ
- オープン時の開放感が最高
- 音が静かで快適に過ごせる
- 可愛らしいデザイン
- スピードを出しても安定感がある
- 故障が少ない
ネガティブ
- 内装がチープ
- トランクが狭い
ニュー ビートル カブリオレを所有しているオーナーの評判をまとめました。
ほとんどのオーナーが、外観を重視して購入しており、実際に乗ってみると、やはり可愛らしさに癒やされるとの意見が多数ありました。それだけでなく、オープン時の開放感や走行性能の高さから、楽しみながら快適に乗れると高評価でした。
ニュービートル カブリオレとはどんな車?
ニュービートル カブリオレはドイツの大手自動車メーカー、フォルクスワーゲンが1998年から2010 年まで製造・販売していたニュービートルの2ドア・カブリオレタイプの車です。
「カブリオレ」とはオープンカーの種類を指す言葉で、主にフランスやドイツなど欧州で用いられる表現です。
アメリカでは「コンバーチブル」、イギリスでは「ロードスター」など、国や地域によって呼称がことなりますが、それらはすべて「屋根がない」または「開閉式」のオープンカーを指す言葉です。なお「オープンカー」は和製英語のため、国外では通用しませんので覚えておきましょう。
ニュービートル カブリオレが日本に持ち込まれたのは、2003年6月のことです。2.0Lの直列4気筒 SOHCエンジンと、ティップシフト機能付き6速ATを搭載していたのが日本仕様です。
「乗っていて楽しい」「とにかくかわいい」「オープンエアーの開放感が素晴らしい」といった感想を抱くユーザーも多いようです。そんな、老若男女に大人気のニュービートル カブリオレ、ここではその魅力や特徴、基本スペック、中古車情報などをご紹介します。
個性的!目立ちたいならニュービートル カブリオレが最適
ニュービートル カブリオレの最大の魅力は、何と言ってもそのフォルムではないでしょうか?
男性・女性はもちろん、年齢層をも問わないその人気の秘密は「かわいさ」だけではない魅力や個性が詰め込まれているからにほかならないでしょう。
一見して「フォルクスワーゲン」と分かる、独特のパッチリとしたヘッドライトと丸みを帯びたリアフォルムは威圧感を覚えることもなく、多くの人の注目を集める要素となっています。不思議と「誰からも愛される普遍的なデザイン」と称されることもあります。
そもそも、ニュービートル カブリオレ自体が日本ではそれほど多く出回っていませんので、その希少性や珍しさが人目をひく要因にもなっています。
また、2ドアでありながら窮屈さや狭さを感じさせない4シーター、さらにそのシートは高級感あふれるレザー仕様、面積が広く視界を保ちやすいフロントガラス、足まわりがしっかりしていることで乗り心地の良さも感じることができます。
もちろん「走り」を追求する車ではありませんのでハイレベルなものは求められませんが、それでもエンジンは中域トルクでもしっかり反応してくれますので、十分、スポーティーな走りを楽しむことができます。
シティーユースはもちろん、高速走行でも安定した走りを与えてくれますので、十分すぎるスペックと言えるでしょう。
そのほか、オプションパーツが多数、流通している点も押さえておきたいポイントです。ネットショップなどでも簡単に手に入れることができますので、自分好みのニュービートル カブリオレに仕上げることもできます。
フォルクスワーゲンのデザインそのものがすでに「唯一無二」感を出していますが、ニュービートル カブリオレはさらに「オリジナリティ」を加えることができる楽しみがある車なのです。
開放感あふれるドライブとそれを支える安全性
カブリオレの楽しみの一つがソフトトップを全開にした開放感あふれるドライブですよね。
ニュービートル カブリオレは4人乗りで、車内空間も大人4人が十分ゆったりできるスペースが確保されていますので、晴れた日に家族や仲間、恋人などと陽の光を浴びながら、風を感じながら颯爽とドライブを楽しみたいものです。
そんなニュービートル カブリオレのソフトトップは、運転席にいながらにして開閉が行える電動開閉式を採用しています。およそ13秒で全開にできます。また、開いたソフトトップは、車体後方のベルトラインに載せるように自動的に「Z型」に折りたたまれます。
車内に格納されることがないため、車内スペースを圧迫することもなく、また見た目的にもすっきり感やボディとの一体感を得られるように作られています。
また、ニュービートル カブリオレのソフトトップはドーム型にデザインされているのも特徴です。これにより、大人4人が乗っていてソフトトップを全閉した状態でも、頭上に圧迫感や窮屈さを感じることがほとんどありません。
なお、ソフトトップは外側から「アウターシェル」「クッションマット」「ルーフライナー」3層構造となっており、アウターシェルはさらに「布」「ゴム」「布」という3層になっているため、かなり丈夫な作りになっていると言えるでしょう。
さて、そんなオープンカーで怖いのが、ソフトトップを全開にしたときの横転といったトラブルですよね。一瞬で投げ出されてしまうリスクがありますので、運転には十分注意したいものです。
ニュービートル カブリオレにはロールバーがありません。そのため、ソフトトップを全開にすると完全なる「オープンカー」になってしまうのです。
そこで、乗員の安全対策として「ボディ剛性の大幅な強化」とともに採用されているのが「ロースオーバープロテクション」と呼ばれる安全装置です。
ロールオーバープロテクションとは、後部座席の後ろにロールバーが格納されており、車体が傾くなどすると瞬時に飛び出し、頭部が車体と地面との間で潰されてしまわないように保護してくれる役割を担うという仕組みです。
ロールバーを撤去したことによってより洗練されたエクステリアを完成させることができましたが、どこまで「瞬時」に乗員を守れるのかという問題や、複雑な装置を搭載したことによって万が一、正常に稼働しなかった場合は重大な事故に発展しかねないといった問題も残されています。
※ロールオーバープロテクションはあくまで補助的な装置として捉え、安全には十分注意してドライブを楽しみましょう。
ニュービートル カブリオレのスペックなど基本情報
ニュービートル カブリオレはいくつかのモデル・グレードが発表されていますが、ここではそのうち標準的なグレードとなる「カブリオレ」「カブリオレ LZ」「カブリオレ ヴィンテージ」について、基本スペックをご紹介します。
ドア数 | 2ドア |
定員 | 4名 |
駆動方式 | FF |
エンジン | 直列4気筒SOHC |
トランスミッション | 6速AT |
パワーソース | ガソリン |
最大出力 | 116ps[85kW]/5400rpm |
最大トルク | 17.5kg・m[172N・m]/3200rpm |
サイズ | 全長4130mm / 全幅1735mm / 全高1500mm |
ホイールベース | 2515mm |
トレッド | 前1510mm / 後1485mm |
車両重量 | 1390kg |
総排気量 | 1984cc |
燃費(10・15モード) | 10.60km/L |
※グレードによるスペックの違いはほぼありません。
ニュービートル カブリオレの中古車価格
ニュービートル カブリオレは幅広い年齢層に人気があり、また日本で流通している台数自体が少ないこともあり、その分、中古車市場に流通している台数が少なく、かつ流れるのも早いという特徴があります。
手に入れやすい価格帯というのもありますが、ドイツ車という安心感、年齢や性別を問わない乗りやすさ、オープンカーが初めての人でもとっつきやすいといった特徴も、人気を支えている大きな理由となっています。
2019年5月時点で確認できたのは、わずか90台ほどです。2003年式〜2009年式までがラインナップされており、走行距離は2万kmに満たないものから13万kmオーバーまで幅広く売り出されています。
気になる価格帯ですが、ニュービートル カブリオレは元々の販売価格が300万円台ということもあり、中古車価格で30万円程度〜200万円程度と、非常にお手頃な価格帯となっています。平均相場は65万円前後となります。ブラウン系の落ち着いた色が多くなっていますが、青や白、赤なども数台ずつ販売されています。
ニュービートル カブリオレを狙っている人は、ぜひこまめに中古車情報をチェックしておきましょう。そのとき、自分がどのモデルが欲しいのかを事前にある程度絞り込んでおくとスムーズに探せます。
ニュー ビートル カブリオレを中古車で購入する際に気をつけること
ニュー ビートル カブリオレを中古車で購入する際に気を付けるポイントを紹介します。
- 整備状況の確認ボディ全体を見て違和感がないか
- エンジンをかけた時に異常はないか
- 幌の開閉がスムーズであるか
中古車市場では、年式や走行距離などが違った、ニュー ビートル カブリオレがありますが、その中でいい状態のものを選択するために、上記4つのことに注意して確認していきましょう。
整備状況の確認では、点検整備記録簿で、これまでに行われた定期点検や交換した部品などを確認します。また、エンジンルームを開けて、きちんと整備がされているのか確認することも大事です。
汚れが溜まっている状態も、メンテナンスが十分でない可能性があると考えられます。
ボディの損傷や修理跡がないかの確認もおこないます。軽度の損傷であっても、骨格部分にかかわる場所であれば、その後、不具合が出てくることも考えられます。損傷がなくても、ボディ全体が歪んでいるときも注意です。
少しでも違和感があれば、販売店に確認してみると安心です。
中古車購入の際には、外観や内装だけでなく、必ずエンジンをかけてみましょう。エンジンのかかりが悪かったり、異音、振動といった不具合があったりしたら、故障が起きる初期症状かもしれません。
エンジンをかけたときに、排気ガスが白煙や黒煙の場合も、故障につながる恐れがあるので注意しておきましょう。
そして、ニュー ビートル カブリオレを購入のうえで大切なのが、幌が正常に動くかの確認です。せっかくのオープンカーなので、幌が故障(不具合)していては残念ですよね。
破れたりしていないかも、気を付けて確認してみてください。
まとめ
ニュー ビートル カブリオレは個性的なデザインながらも、幅広い世代の老若男女から人気があり、その個性的さこそが、乗っていて毎日を楽しませてくれます。
ニュー ビートル カブリオレの中古車は、手に入れやすい価格なため、中古車市場でも人気が高い車です。そのため、「悩んでいるうちに売れてしまった」ということがあるかもしれませんが、価格や走行距離、年式だけを見て安易に決断するのもよくありません。
ニュー ビートル カブリオレの故障(不具合)が起きやすい箇所や、中古車を選ぶ際のポイントをおさえて、しっかり見極めることが大切です。
今後、毎日を楽しくしてくれるお気に入りの一台を見つけましょう。