トヨタ センチュリーは故障(不具合)が多い?故障事例やリコール情報など交えてご紹介

世界に誇るトヨタ センチュリー。公用車や社用車として使用されることが多い車両ではありますが、自家用車として所有することももちろん可能です。高級感はもちろん、気品漂う姿にため息が出るほどです。今回は、そんなトヨタ センチュリーの故障(不具合)に迫ります。

トヨタ センチュリーは故障(不具合)が多いのか?

トヨタ センチュリーに関する故障(不具合)の声

40代/男性

中古車で購入したので、故障は覚悟していましたが、パワーウィンドウがすぐに壊れました。あとは、エアコンも不調ですね。

60代/男性

長年、センチュリーを愛用していますが、雨漏りがあるので大雨の時は基本乗りません。普段使いはあまりしないので、特に問題はありませんが、雨漏りはショックです。他の故障は特にありません。

40代/男性

これまでの故障と言えば、エアコンが壊れたことです。

型式が古い車だったので修理費用も結構かかりましたね。

60代/男性

エアサスとエアコンの故障を経験しました。

知人もセンチュリーを持っていますが、エアサスは故障しやすいみたいです。

30代/男性

中古で購入しました。

購入後、すぐにオルタネーターとパワーウィンドウが故障しました。購入したばかりでショックが大きいですが、手放すのはもう少し考えようかと思っています。

トヨタ センチュリーの故障(不具合)が多い箇所

国内最高峰と言えるトヨタ センチュリー。主に官公庁などで使用されるため、故障や不具合に対して非常に敏感ではないかと思います。

しかしながら、工業製品である以上、トヨタ センチュリーに故障(不具合)が生じないとは言い切れません。

トヨタ センチュリーを所有する際は、以下のような箇所の故障(不具合)に気を付けましょう。

  • エアサスの故障(不具合)
  • エアコンの故障(不具合)
  • オイル漏れ
  • パワステの不具合/故障

後ほどご紹介しますが、トヨタ センチュリーに故障や不具合が生じると高額な修理費用となる可能性がありますので、異変を感じたら早めに整備工場へ持っていくようにしましょう。

トヨタが発表しているセンチュリーに関する故障・不具合・リコール情報

サービスキャンペーン:ファンモーターに関する情報(2006年12月1日届)

長時間のアイドリングの待機や低速での走行を頻繁に続けると、電動式エンジンクーリングファンの作動頻度が高くなり、当該ファンモーターのブラシが早期に摩耗するため、2年ごとの定期交換に指定していました。

型式 車台番号
DBA-GZG50 GZG50-0006949~GZG50-0007963(平成17年 1月6日~平成18年11月7日)

トヨタ センチュリーに関してのリコール等の情報は、以上のサービスキャンペーン1件のみとなっています。

インターネット上では、「官公庁で使用される車のため、リコール情報などが出せないのでは?」といった疑問も飛び交っていますが、憶測でしかありません。

国内最高峰と言われるトヨタ センチュリーは、他の一般車両とは生産体制が異なるなど、使用される部品だけに限らず生産においても高い品質で作り上げられています。

故障(不具合)が生じないことが第一ですが、可能性がゼロではありませんので、トヨタ センチュリーに限らず、所有していくうえでリコール情報などには常にアンテナを張っておきましょう。

トヨタ センチュリー各部品の修理費用

ここでは、各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。

故障(不具合)箇所 費用
オルタネーターの故障(不具合) リビルト品交換でも5万円以上
エアコンの故障(不具合) 比較的安価な部品での交換でも10万円前後~
A/Tの不具合 25万~30万円程度
EHCの故障(不具合) 程度にもよるが5万~14万円前後
パワステの不具合(故障) 3万円前後~
エアサス油漏れ 1本5万円前後

トヨタ センチュリーは部品代も高い傾向にあり、さらに工賃が高いと言われています。

そのため、小さな故障(不具合)であっても多額の費用が掛かってしまう可能性があります。

日々の点検やメンテナンスをしっかり行い、良い状態を保っておきたいところですね。

トヨタ センチュリーオーナーの評判

では、実際にトヨタ センチュリーのオーナーはどのような印象を持っているのでしょうか?

まずはポジティブな意見をご紹介します。

  • センチュリー独自の世界観を味わえる
  • パワフル
  • 力強い走行
  • 滑らかな加速
  • トランクが広い
  • 大きいが乗りやすい
  • ロングドライブでも疲れない
  • エアサスが柔らかい
  • 静粛性に優れている
  • 剛性がよい
  • 故障(不具合)が少ない
  • 落ち着いた内装デザイン、和の心が感じられる

次にネガティブな意見を見ていきましょう。

  • 前後左右に揺れる
  • 車体が多きいため、駐車時のバックに慣れないといけない
  • 普通の車より早めにブレーキを踏まなければならない
  • 税金が高い

センチュリーとはどんな車?

「世紀」を意味するセンチュリーは、我が日本を代表する世界的自動車メーカー、トヨタ自動車(以下、トヨタ)が製造・販売を手がける、「最高級乗用車」です。

1967年から製造・販売を開始していますが、実はこの1967年(昭和42年)が、トヨタグループの創始者である豊田佐吉氏の生誕100年(つまり1世紀)にあたることから「センチュリー(世紀)」と命名されたと言われています。

1967年〜1997年まで販売された初代、1997年〜2017年まで販売された2代目に続き、2017年からは現行モデルとなる3代目が販売されています。2代目、3代目はともに「フルモデルチェンジ」での発表となりました。

センチュリーは、いわゆる「ショーファー・ドリブン・カー」と呼ばれる類の車です。「ショーファー」とはお抱え運転手のこと、つまりセンチュリーは、オーナー自らは運転せず「お抱え運転手が運転する車」ということになります。

そのため、官公庁や企業などの公用車・社用車に使われているのを見かけるケースがほとんどではないでしょうか?あるいは、ときの内閣総理大臣・佐藤栄作氏の公用車として納車されて以降、内閣総理大臣の専用車として使用されてきたことから、テレビなどで見かけた人も多いかもしれません(ただし、トヨタの豊田章男・現社長は、センチュリーを自ら運転していると言われています)。

なお、現在宮内庁に納入されている、いわゆる御料車もセンチュリーですが、これは2代目センチュリーをベースに造られた「センチュリーロイヤル」と呼ばれる特別車両です。一般への販売は一切行われません。

日本が世界に誇る最高級乗用車、センチュリーとはどんな車なのか?その特徴やスペック、中古車価格などに迫っていきます。

センチュリーはトヨタが生み出した「至高の存在へと走り続ける車」

センチュリーの美しさは圧倒的です。日本特有の「美意識」と伝統的な「文様」を織り込み、丁寧に創りあげられた華やかさ、などと表現しても伝わりにくいですよね。

品格や華やかさ、文化と美学、さまざまな要素が盛り込まれたセンチュリーは、言葉でどう説明して良いか分からないほどの美しさ、ということです。まさに「至高の存在」と言っても過言ではないでしょう。

初代センチュリーでは、当初3V型OHV(3000cc)のエンジンが採用されていました。その後、排ガス規制などの影響があり、4V-U型/4V-EU型(3400cc)、5V-EU型(4000cc)といったように、徐々に排気量が拡大されていきました。

2代目においては、国産乗用車として史上初、かつ唯一、V型12気筒エンジンを搭載したことで話題になりました。トヨタの歴史の中でも長らく採用されている、直列6気筒エンジンをベースに作られたもので、4カムOHC・5000cc・280PS(馬力)という圧倒的なスペックを誇りました。

このエンジンは「1GZ-FE型」と呼ばれ、片側6気筒にトラブルが生じても、残り6気筒だけで走行できる仕様になっています。

そして現行モデルとなる3代目センチュリーでは「2UR-FSE型」と呼ばれる、V型8気筒5.0リッターのエンジンが採用され、モーターには交流同期電動機「1KM型」が搭載されました。これにより、最高出力431PS(馬力)と、先代モデルを大幅に上回るパフォーマンスが実現しました。

このように、エンジンだけ見ても他を圧倒している(当然ですが)ことが分かります。もちろん、最高級乗用車ですから、トヨタが誇る最新の予防安全技術も盛り込まれています。

センチュリーに採用されたトヨタの予防安全技術の数々

センチュリーには「Toyota Safety Sense」をはじめとるす、予防安全技術が採用されています。

例えば、ミリ波レーダーや単眼カメラで衝突の可能性がある前方車両、歩行者(昼)を検知すると、ブザーとマルチインフォメーションディスプレイへの表示で注意を促します。ブレーキ操作が行えた場合は「プリクラッシュブレーキアシスト」が作動し、万が一ブレーキ操作が行えなかった場合でも「プリクラッシュブレーキ」が作動するようになっています。

単眼カメラは白線や黄線も認識し、ドライバーがウインカー操作を行わずに車線を逸脱しそうになると、ブザーやディスプレイ表示で注意喚起してくれます。加えて、ステアリングを制御して車線逸脱を回避しやすいようにサポートしてくれます。

このほか、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールでは、先行車を認識するとともに、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行をサポートしてくれます。先行車が停車すれば自車も停車し、発進すればドライバーの操作で発進したのち、追従走行を再開してくれます。

アレイ式のアダプティブ・ハイビーム・システムもToyota Safety Senseの一つです。単眼カメラが先行車のテールランプ、対向車のヘッドランプ、周囲の明るさなどを判別し、ハイビームの照射範囲内に車両が検知されると、先行車や対向車に直接ハイビームが当たらないように“部分的に”遮光してくれるというものです。

このように、センチュリーには最高級乗用車にふさわしい予防安全技術が数多く採用されています。

センチュリーのスペックなど基本情報

夢のような最高級乗用車、センチュリーの基本的なスペックをご紹介します。

ちなみに3代目のボディーカラーは「神威(かむい)エターナルブラック」「摩周(ましゅう)シリーンブルーマイカ」「飛鳥(あすか)ブラッキッシュレッドマイカ」「精華(せいか)レイディエントシルバーメタリック」が設定されていますが、やはり「神威=エターナルブラック」がダントツで高級感・存在感があります。

新車販売価格 19,600,000円(北海道地区19,629,160円)
燃費 13.6km/L
エンジン・ハイブリッドシステム 5.0L+モーター
駆動方式 2WD
定員 5名
サイズ 全長5335mm / 全幅1930mm / 全高1505mm
ホイールベース 3090mm
車両重量 2370kg
トランスミッション 電気式無段変速機
最高出力 280kW[381PS]/6200rpm
最大トルク 510Nm[52.0kgfm]/4000rpm

なお、燃費はJC08モード走行における数値です。2代目センチュリーの燃費が同走行で7.6km/Lだったことを考えると、超がつくほど大幅に燃費性能が向上しています。3代目は「平成32年度燃費基準+20%」も達成しています。

また、内装に触れずじまいでしたが、3代目ではマッサージ機能が強化されていたり、電動オットマンが採用されていたりするなど、2代目を継承しつつも細かな部分で改良されています。

まさに名実ともに日本の最高級乗用車ですね。

センチュリーの中古車価格

センチュリーの新車販売価格はおよそ2000万円。普通に生活している人はとても手が出せる価格帯ではないですね。でも中古車ならどうでしょうか?もしかすると手が届く価格帯のものがあるのでは?そんな希望を胸に、チェックしてみましょう。

2019年5月の調査時点で確認できたセンチュリーの中古車は、170台ほどでした。希少性の高い輸入車などは30台にも満たないことも珍しくありませんので、それから比べると「意外と多く中古車市場に出回っている」という印象を受ける人も多いのではないでしょうか?

肝心の価格帯ですが、25万円〜2250万円までがラインナップされていました。2250万円クラスは数百kmしか走行していない、現行モデルですのでほぼ新車です。一方、25万円などのセンチュリーは30万kmオーバー、車検なし、といったように少し極端ですが、それぞれにその価格帯である「理由」があります。

平均的なところを見てみると、100万円台〜200万円台で10万〜15万km以下、車検付きなども十分、探し出すことができます。

100万〜200万円台であれば、「まったく手が出せない訳ではない」という人も多いのではないでしょうか?

日本が世界に誇る最高級乗用車センチュリー、中古車とはいえ、その存在感が失われることはありません。一生に一度、乗れるか乗れないかのセンチュリー、もしかすると運命的な一台に出会えるかもしれません。ぜひ中古車情報をチェックしてみてはいかがでしょうか?

トヨタ センチュリーを中古車で購入する際に気をつけること

前述した通り、トヨタ センチュリーの中古車は、まったく手が出せない価格ではありません。

しかし、中古車ですから1台1台車両の状態は異なりますし、どんなに内外装がキレイな状態であったとしても前オーナー所有時に最高の環境で保管されていたとは限りません。

トヨタ センチュリーの中古車を購入する際は以下の点を踏まえて検討するようにしてください。

  • 走行距離より熱害に注意
  • 整備記録簿の有無
  • エンジンの劣化や負担具合
  • エアサスの劣化
  • 下回りに液漏れの跡がないか
  • エアコンが正常に稼働するか、異音がしないか
  • スイッチなどが正常に作動するか

比較的故障(不具合)が少ない車両と言われていますが、購入してから大きな故障(不具合)をしてしまっては、元も子もありません。

事前に確認できるものはしっかり確認し、劣化した部品は必ず交換しておきましょう。

まとめ

世界最高峰のセダンと言われるロールスロイスに引けを取らないセダン「トヨタ センチュリー」。
その姿は、気品漂い、最高級の乗り心地を味わえる至上の1台と言えるでしょう。

少なからず故障(不具合)は起こり得ますが、その故障(不具合)以上の感動や快感を味わうことが可能です。

ぜひ、この機会にトヨタ センチュリーの購入を検討してみてはいかがでしょうか。