ポルシェ マカンは故障(不具合)が多い?故障しやすい箇所やリコール情報を交えて解説

マカンは、ポルシェで初のコンパクトSUVとして発売されました。2014年に発売開始とまだまだ歴史は浅いですが、スポーティーなルーフのデザインなどポルシェらしいスポーツカーのいでたちもあるコンパクトSUVとなっています。発売から年数は経っていませんが、これから購入しようと考えている人にとっては性能や乗り心地などと併せて故障(不具合)も気になるところですよね。今回は、ポルシェ マカンの故障(不具合)に注目して解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

ポルシェは故障(不具合)が多いのか?

ポルシェ マカンに関する故障(不具合)の声

40代/男性

念願のポルシェ購入に家族みんなで喜んでいましたが、納車して1ヶ月もしないうちに、高速を走っているとエンジンオイル超過のランプが点灯しました……。ただ、ずっと点灯しているわけではなく、点灯したり点灯しなかったりしていたので様子見しています。早めにディーラーに持って行った方がいいのかな。。。

30代/男性

納車後そんなに期間が経たないのに、斜線逸脱警報が故障しました。私は必要ないですが、妻が必要ということで、納車早々の入院となりました。ポルシェあるあるなんですかね?

40代/男性

故障かわかりませんが、たまにWi-Fiがつながりません。なぜ?

ディーラーに持っていくレベルかわからないので、いったん放置状態です。

30代/男性

先日、Rレンジにした際ギア抜けしました。とりあえずディーラーで確認してもらっていますが、納車からまだそんなに経っていないので、ちょっと不安。

50/男性

数か月待ってやっと納車されたと思ったら、その直後にパワステ付近の水漏れに関するリコールが!!対象車ではないけど、これから乗っていくと考えると故障が多くなりそうで不安です。

ポルシェ マカンの故障(不具合)が多い箇所

マカンを販売しているポルシェは、米国のJ.Dパワー社の米国自動車耐久品質調査において、レクサスに続きランキング2位に入っています。このことから、故障率は低い傾向にあることがわかりますが、工業製品である以上、ポルシェ マカンに故障(不具合)が生じないというわけではありません。

ポルシェ マカンにも故障しやすい箇所というのがいくつかあるため、以下箇所については、念のため注意しておきましょう。

  • パワステ関係の故障や不具合
  • 電装品の不具合や故障
  • ラジエーターホースなどからの冷却水漏れ
  • コンプレッサーの故障(不具合)
  • オルタネーターの不具合や故障

ポルシェが発表しているマカンに関する故障・不具合・リコール情報

かじ取り装置(電動式パワーステアリングコントロールユニット)(2016年12月21日届)

電動式パワーステアリングコントロールユニットにおいて、通気孔に貼付する防水フィルタの製造が不適切なため、防水処理が行われていないものがある。そのため、通気孔から雨水等が浸入すると、コントロールユニット内の回路が短絡して警告灯が点灯し、ハンドルの操作力が増大するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
DBA-95BCTL(Macan Turbo) WP1ZZZ95ZGLB93076(平成 27 年 11 月 16 日)

エンジン(燃料ホース)に関する不具合(2015年11月10日届)

エンジンの低圧側の燃料ホースにおいて、当該ホースの材質が不適切なため、強度が不足しているものがある。また、ホース外径に対して不適切なホースクランプが取り付けられているものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、ホース接続部が損傷し、燃料が漏れ、最悪の場合、車両火災に至るおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
ABA-95BCTM(Macan S) WP1ZZZ95ZFLB41011~WP1ZZZ95ZGLB48682(平成 26 年 9 月 25 日~平成 27 年 10 月 16 日)
ABA-95BCTMA(Macan S) WP1ZZZ95ZFLB41506~WP1ZZZ95ZGLB47419(平成 26 年 11 月 13 日~平成 27 年 10 月 13 日)
DBA-95BCTL(Macan Turbo) WP1ZZZ95ZFLB47066~WP1ZZZ95ZGLB92077(平成 26 年 10 月 28 日~平成 27 年 10 月 13 日)
DBA-95BCTLA(Macan Turbo) WP1ZZZ95ZFLB47150~WP1ZZZ95ZGLB92385(平成 26 年 10 月 14 日~平成 27 年 10 月 16 日)

ポルシェ マカン各部品の修理費用

ここでは、ポルシェ マカンの故障(不具合)における、各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。

あくまでも目安の費用となっていますので、以下のおおよその金額プラス工賃等がかかってきますので、修理の際は必ず見積書の隅々までチェックし、納得したうえで修理をお願いするようにしましょう。

故障(不具合)箇所 費用
コンプレッサーの故障(不具合) 20万円以上
オルタネーターの故障(不具合) 社外品で10万円以上
冷却水漏れ 数万円程度

ポルシェ マカンは発売されてから数年程度の車両となりますので、まだ大きな故障を経験していないという方も多く、故障(不具合)が生じて修理したという例も少ないです。

ポルシェ マカンオーナーの評判

ここまで、ポルシェ マカンの故障(不具合)について解説してきましたが、ポルシェに憧れる方も多く、いつかはポルシェに乗りたいという人も多いと思います。ただ、スポーツカーを所有するのは少し抵抗があるという人は少なくありません。

その点、コンパクトSUVであるマカンであれば、ごてごてのスポーツカーより所有しやすいですよね。

では、実際にポルシェ マカンを所有しているオーナーの評判はどうなのでしょうか?

ポジティブな評判

  • 室内装備や安全性能など非常に満足
  • 運転がしやすい
  • 1つ1つの操作に感動
  • 低級音がやみつき
  • マイルドな乗り心地
  • 運転に楽しさを感じさせてくれる車
  • 快適なハンドリング
  • 車にWi-Fi最高!
  • 見切りがいい!
  • オプションが多く自分好みに仕上げられる

ネガティブな評判

  • 子供を乗せる方は室内が狭いかも?
  • 燃費が悪い

ネガティブな意見として燃費を挙げている方もいらっしゃいましたが、ポルシェに燃費性能は求めていないという意見とともに燃費が悪いと表現されていたため、燃費を気にしないという方はネガティブ面としては感じにくいかもしれないですね。

マカンとはどんな車?

マカンはドイツが誇る世界的自動車メーカー、ポルシェが手がける5ドアSUVです。一回り大きいポルシェ・カイエンとは兄弟と言われています。

当初、マカンではなく「ケイジャン」というコードネームが発表されていましたが、その後「マカン」が正式名称に決定したとの発表があり、2013年11月、ロサンゼルスオートショーと東京モーターショーにおいてマカンとしてデビューを果たしました。この「マカン」はインドネシア語で「虎」を意味します。

日本仕様はすべて右ハンドルとなり、翌2014年から販売が開始されています。

なお、カイエンより一回り小さいとお伝えしましたが、大きくてどっしりとしたフェンダーがあるおかげか、幅的には大きな差を感じることはありません。それよりも、カイエンをしのぐワイドかつ低めのスタイリングが存在感を際立たせています。

これは、ポルシェが「5ドア・5シート・4WD・高いシートポジション」といった、いわゆる一般的なSUVを創造することを避け「心を高ぶらせるスポーツカー」「ほかの車では味わえないロードとの緊密な一体感」をもたらす一台にしたいという理想から生まれた形です。

そんなポルシェの想いが詰まったロマンあふれるマカンの、特徴や魅力、基本スペック、中古車価格などをご紹介します。

細部にまでこだわりを見せるさすがのエクステリア

マカンといえば、その存在感際立つエクステリアが見る人の心を奪います。

まず目につくのは、1970年代初頭に数々のレースで勝利を収めてきた「ポルシェ917」を彷彿とさせる、前方からホイールアーチに向かって広がるフロントフードです。このポルシェ独特のラインはパワフルさを表現しています。

SUVは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の略ですが、まさにスポーティーさを醸し出しているのがサイドのラインです。サイドから見たフロントセクションは躍動感がみなぎり、リアに向かうにつれて傾斜するルーフラインはまさにスポーツカーが持つ流麗さを体現しています。

こうしたデザインは、デザイナーの間で「ポルシェ フェライライン」と呼ばれているそうです。

「ポルシェ911」のデザインをモチーフに設計されたリアセクションはルーフからリアフェンダーにかけてワイドに広がりを見せ、まさにポルシェが持つスポーツカーの伝統的なデザインを受け継いでいます。

リアエンドとの調和が美しいテールゲートは、オートマチックパワーリフト機能が搭載されており、荷物の積み込みが容易に行えるよう配慮されています。

このようにエクステリアだけをとっても魅力が満載のマカン。続いてはインテリアに目を向けてみましょう

言うことなしのインテリアはまさに最上級

マカンはインテリアも「さすが」の一言です。

まずセンターコンソールですが、こちらは前方に向かって上昇するデザインになっています。これは「ポルシェ・カレラGT」をモチーフに作られており、高い操作性とスポーツカーらしさをバランスよく採り入れたデザインと言えます。

中央にレブカウンターが配置された3連丸型メーター、さらに4.8インチカラーディスプレイが組み込まれたメーターパネルは視認性が高く、走行中も必要な情報をひと目で確認することができます。

シートも、高い快適性を得られると同時に、ダイナミックなドライブにおいても優れたサポート性を実現しています。特にマカンGTSでは専用の「8-way スポーツシート」が備えられており「これぞスポーツカー」と言える着座性を与えてくれます。

このほか、インテリアには随所にレザーが施されているほか、ウッド、カーボン、アルミニウム、アルカンターラといったオプションパーツを組み合わせることで、自分だけの個性豊かなマカンを完成させることができます。

このように、インテリア・エクステリアともに細部にまでこだわりを見せているあたり、さすがポルシェとしか言いようがありませんね。

ちなみに、リアシートは4:2:4で分割可倒式となっており、完全に倒すとラゲッジルームの容量が1500Lまで拡大されるなど、実用性もしっかり確保されています。

マカンの基本スペック

マカンには「マカン」のほか「マカンS」「マカンGTS」「マカンターボ」といったモデル・グレードが設定されています。いずれも駆動方式はAWD(All wheel drive=4輪駆動)ですが、基本的なスペックに違いがありますので、それぞれ見ていきましょう。

マカン 新車価格699万円

サイズ 全長4697mm / 全幅2098mm / 全高1624mm
ホイールベース 2870mm
車両重量 1845kg
エンジン 2.0L直列4気筒ターボ
最大出力 185kW[252ps]/5000-6800rpm
最大トルク 370Nm[258lbf-ft]/1600-4500rpm
排気量 1984cc
最高時速 229km/h(0-100km/h加速6.7秒)
CO2排出量 168-175g/km

マカンS 新車価格841万円

サイズ 全長4697mm / 全幅1923mm / 全高1624mm
ホイールベース 2810mm
車両重量 1940kg
エンジン 3.0LV型6気筒ツインターボ
最大出力 250kW[340ps]/5500-6200rpm
最大トルク 460Nm[339lbf-ft]/1450-5000rpm
排気量 2997cc
最高時速 254km/h(0-100km/h加速5.4秒)
CO2排出量 204-212g/km

マカンGTS 新車価格981万円

サイズ 全長4692mm / 全幅1926mm / 全高1609mm
ホイールベース 2807mm
車両重量 1970kg
エンジン 3.0LV型6気筒ツインターボ
最大出力 265kW[360ps]/6000rpm
最大トルク 500Nm[369lbf-ft]/1600-5000rpm
排気量 2997cc
最高時速 256km/h(0-100km/h加速5.2秒)
CO2排出量 210-215g/km

マカンターボ 新車価格1100万円

サイズ 全長4699mm / 全幅1923mm / 全高1624mm
ホイールベース 2810mm
車両重量 2000kg
エンジン 3.6LV型6気筒ツインターボ
最大出力 294kW[400ps]/ 6000rpm
最大トルク 550Nm[406lbf-ft]/1350-4500rpm
排気量 3604cc
最高時速 266km/h(0-100km/h加速4.8秒)
CO2排出量 208-216g/km

マカンの各モデルには「7速PDK」が搭載されています。オートマチックモード/マニュアルモードの両方を楽しむことができる「PDK(ポルシェ・ドッペル・クップルング)」です。

片方のクラッチがつながっている間、他方のギアセットでは次に移行するギアが選択可能な状態でセッティングされているため100分の数秒という「瞬時」にシフトチェンジが行えます。これにより、駆動力を途切れさせることなく、卓越したダイナミクスさをもたらしてくれます。

なお、オートマチックモードでは燃料の消費量が最適化されるように自動で設定されています。ダイナミクス性と併せて、高効率性も実現しているのがPDKという技術です。

そのほか、全モデル共通しているのが、吸気・排気双方のカムシャフトに採用されている可変バルブタイミングシステムです。低回転域にあっても高出力・高トルクが得られるうえ、燃料の消費量とエミッション(emission=大気汚染物質)を大幅に提言することに成功しています。

マカンの中古車価格

「ポルシェ」というと高級車のイメージがありますよね。確かに安くはありませんが、それでも「マカン」「マカンS」「マカンGTS」などは1000万円を下回る販売価格となっていますので、全く手が届かないというほどではありません。

マカンはカイエンと並んで人気が高いこともあり、中古車市場にはそれほど多く出回っていません。2019年5月時点では200台ほどですが、確認できました。

中古車の価格帯は450万円〜1500万円程度、平均相場は730万円程度となっています。発売が2014年ということで低年式車がないことや、そもそも人気が高いこと、加えて走行距離が少ない中古車が多いことなどもあり、価格は下がりにくくなっているようです。

ただし、その反面コンディションが良好な中古車やワンオーナー車も多く、全体の半分を超える110台ほどが確認できました。あのマカンが700万円台で手に入ると考えると、少し期待してしまいますね。

デザイン、走行性、積載性、居住性、操作性、いずれも高い評価を得ているポルシェ・マカン。左ハンドルモデルなども流通していますので、もしかすると希望の一台が見つかるかもしれません。ぜひ中古車情報をチェックしてみましょう。

お手頃な価格帯が多くなっているマカンで、爽快なドライブを楽しむのも良いのではないでしょうか?

ポルシェ マカンを中古車で購入する際に気をつけること

前述した通り、ポルシェ マカンは2014年発売開始とまだまだ販売期間は浅いです。
そのため、中古車で出回っている車両においても年式が新しいものばかりですよね。

ただ、年式が新しいからと言って油断はできません。
車両にゆがみやへこみはもちろん、不自然な点等がないか、念入りにチェックしましょう。

その他、以下の点に注目して確認することをお勧めします。

  • エンジンをかけた際に違和感や異音がないか
  • エンジン始動中に不自然な振動や大きすぎる振動がないか
  • 白煙や黒煙などの排出がないか
  • 下回りに液漏れの後などがないか
  • 過去の故障や不具合、整備記録が残された記録簿があるか

特にディーゼルエンジンの中古車を購入する際は、エンジン音を慎重に確認するようにしましょう。

走行距離などによってエンジン音に変化が生じることはありますが、違和感などがある場合は、担当者の方に確認してみてください。

まとめ

今回は、スポーツカーブランドとして名高く、憧れる方も多いポルシェから販売されているマカンの故障(不具合)について解説してきました。

ごてごてのスポーツカーは苦手だが、ポルシェというブランドに憧れる方や、スポーツカーの感覚を味わいつつ普段使いもできる車が欲しいという方にはぜひおすすめしたい1台です。

ぜひこの機会にポルシェ マカンを検討してみてはいかがでしょうか。