トヨタ ハイエースの故障の多さや修理費用を口コミ・評判から調査!

トヨタのハイエースは商用車として有名ですが、一般向けでも販売されており、その積載量の多さ・カスタマイズ性の高さから一部の人に人気の車種です。アウトドアをする方、多くの荷物を運ぶ機会が多い方などには重宝することと思います。

しかし、トヨタ ハイエースは商用車として使われることが多いだけに、故障した時の費用などは気になるとことです。ここでは個人で購入したオーナーの口コミなどを元にトヨタ ハイエースの故障や修理費用について解説したいと思います。

トヨタ ハイエースは故障が多いのか?

トヨタ ハイエースに関する故障の声

50代/男性

4年目の時に一度だけセルが回らなくなったことあります。その時はディーラーでも原因分かりませんでした。でもその後14年間は、エンジンは問題なくノートラブルで走っています。(1999年製)

60代/男性

中古で購入後、ドライブシャフトオイル滲み、ショックアブソーバオイル滲みがあり、部品交換。ローダウンしてある分、足回りにガタが出ている様です。車高は低い方が、乗り降りしやすいのですが、故障が多くなるのが悩み処です。(1999年製)

50代/男性

セルモーターが弱く、何度か交換している。
あとラジエーターのクーラントを定期的に交換しないとサビが発生しやすい。(1995年製)

40代/男性

長く乗れる事、乗用車より耐久性や信頼性がある事がハイエースの良いところです。私は月3,000km走るのでこれらの要素は一番大事でした。壊れても修理不可になるまで長く乗り続けたいと思います。

60代/男性

壊れないと定評のあるハイエースは消耗品以外は気にすることもないので安心感は高い。しかしパーツの供給がいつまで続くか不安がでてきた…。(1985年製)

トヨタ ハイエースの故障が多い箇所

ハイエースは「100万km走行できる」ことを目指して作られており、故障のしにくさは信頼性の高いトヨタ車の中でも特に優れていると言えます。実際に口コミを見ても2004年から発売されているH200系の故障に関する書き込みはほとんど見られませんでした。

ただ、いくら壊れにくいとは言え、どんな車でも故障しないなんてことはありません。トヨタ ハイエースにも経年劣化などで故障しやすいと言われる箇所はあり、それが以下のような部分となります。

  • ディーゼルエンジンの故障
  • オルタネーターの故障
  • 冷却水漏れ

ディーゼルエンジンは排気ガス規制の法律が整備されて以降、構造が複雑になり、ガソリンエンジンよりも壊れやすいと言われています。トヨタ ハイエースでは特にエンジンへの燃料供給を制御するインジェクターが壊れやすいとされています。

オルタネーターとはエンジンの動力を利用して発電をする部品のことです。オルタネーターはどんな車でも10万km程度で交換が必要な消耗品とされており、頑丈なハイエースの中では比較的早く壊れやすい部分と言えます。

冷却水漏れは現行のH200モデルでも初期型(1型、2型)に多いトラブルです。その理由は冷却水が流れるウォーターバイパスパイプの材質が1型・2型の頃はプラスチック製であり、経年劣化で傷みやすいためです。それ以降のトヨタ ハイエースでは金属製のものに変わり壊れにくくなっています。

トヨタが発表しているハイエースに関する故障・不具合・リコール情報

ディーゼル車のEGRクーラに関する不具合(2018年9月27日)

ディーゼル車の排気ガス再循環装置のEGRクーラ(再循環ガス冷却部)において、バイパスパイプの強度が不足しているため、冷熱の繰返しで当該パイプ接続部に亀裂が生じることがあります。対策として全車両、EGRクーラを対策品と交換します。

対象車両

型式 車台番号
LDF-KDH201V
QDF-KDH201V
LDF-KDH201K
QDF-KDH201K
LDF-KDH201K改
QDF-KDH201K改
KDH201-0062468 ~ KDH201-0107102(22,595台)
KDH201-5005364 ~ KDH201-5011110(3,461台)
LDF-KDH206V
LDF-KDH206K
LDF-KDH206K改
KDH206-6002617 ~ KDH206-6005942(2,893台)
KDH206-8027489 ~ KDH206-8056210(23,242台)
LDF-KDH211K KDH211-8002802 ~ KDH211-8004260(1,338台)
LDF-KDH221K KDH221-0006843 ~ KDH221-0010619(1,214台)
LDF-KDH223B
LDF-KDH223B改
KDH223-0008991 ~ KDH223-0015635(1,377台)

VSC付き4WD車のブレーキ制御プログラム不具合について(2017年3月31日)

車両安定制御機能(ビークル・スタビリティ・コントロールシステム:VSC)付き四輪駆動車において、ブレーキ制御プログラムが不適切なため、タイヤ空転時に車速を正確に演算できず、意図どおりの制動力が得られないことがあります。そこで全車両、ブレーキ制御プログラムを対策仕様に修正します。

対象車両

型式 車台番号
CBA-TRH219W、CBA-TRH219W改 TRH219-0024300 ~ TRH219-0026097(1,639台)
CBA-TRH229W、CBA-TRH229W改 TRH229-0009773 ~ TRH229-0010487(586台)
CBF-TRH228B、CBF-TRH228B改 TRH228-0007791 ~ TRH228-0008346(479台)

ディーゼル燃料噴射装置等の不具合(2016年11月25日)

(1)ディーゼル燃料噴射装置において、燃料ポンプおよび燃料噴射ノズルの強度が不足しているため、燃料通路部に亀裂が発生することがあります。対策として全車両、車台番号を確認してポンプ、噴射ノズル等を対策品と交換します。あわせて各締結部の燃料漏れを点検します。

(2)エンジン制御用コンピュータにおいて、排気ガス再循環制御が不適切なため、排気ガス中の水分により燃料噴射ノズル先端孔部が腐食し拡大することがあります。そこで全車両、エンジン制御用コンピュータのプログラムを対策仕様に修正します。

また、プログラム修正後にエンジン警告灯が点灯する場合には、無償で噴射ノズル等を交換するとともに、触媒が損傷している場合には、フロントパイプを交換します。

対象車両

型式 車台番号
LDF-KDH201K
QDF-KDH201K
LDF-KDH201V
QDF-KDH201V
LDF-KDH201K改
QDF-KDH201K改
KDH201-0062184 ~ KDH201-0187292(79,019台)
KDH201-0184404 ~ KDH201-0202340(11,836台)
KDH201-5005363 ~ KDH201-5020277(11,629台)
KDH201-5020230 ~ KDH201-5023670(2,688台)
LDF-KDH206K
LDF-KDH206V
LDF-KDH206K改
KDH206-6002617 ~ KDH206-6011708(8,920台)
KDH206-6011682 ~ KDH206-6013655(1,936台)
KDH206-8027438 ~ KDH206-8099033(68,259台)
KDH206-8096584 ~ KDH206-8106639(9,597台)
LDF-KDH211K KDH211-8002802 ~ KDH211-8006648(3,731台)
KDH211-8006644 ~ KDH211-8007278(598台)
LDF-KDH221K KDH221-0006842 ~ KDH221-0016607(3,846台)
KDH221-0016600 ~ KDH221-0018058(567台)
LDF-KDH223B
LDF-KDH223B改
KDH223-0008991 ~ KDH223-0026278(3,977台)
KDH223-0026285 ~ KDH223-0029107(764台)

トヨタ ハイエース各部品の修理費用

ここでは上で紹介したよくある故障が起こった場合の修理費用の目安を紹介します。

  • インジェクターの交換:20万円程度
  • オルタネーター交換:2万円程度
  • ウォーターバイパスパイプの交換:3万円程度

インジェクターは4気筒エンジンに一つずつ付いており、1本の交換でおよそ5万円、4本全ての交換で20万円程度の高額修理費となります。インジェクターの一つが故障するころには他のインジェクターも弱ってきている頃なので、いっぺんに交換することも多いようですね。

オルタネーターは長く乗るのであれば絶対に交換が必要な消耗品です。10万km走行に近くなった段階で事前に交換しておくことで、急なトラブルは避けられますので早めの交換をオススメします。交換費用は2万円程度となります。

初期H200系に多い冷却水漏れの修理はウォーターバイパスパイプの交換が必要となり、費用は3万円程度かかるようです。

トヨタ ハイエースオーナーの評判

  • 乗り心地は悪くない
  • 荷物は当然沢山載る
  • 一般道で走る分にはそこまで不満はない
  • 内装はカスタマイズ次第で色々な使い道ができる
  • 坂道などではどうしてもパワー不足を感じる

トヨタ ハイエースを商用以外で持っている人は、大型の荷物を運びたい、自由にカスタマイズをしたいというニーズが高いようです。例えば普通の車では乗らないバイクや自転車を運ぶために使ったり、車内を自分の好きなように改造する(キャンピングカー化するなど)という使い方ですね。

それ以外の走行性・乗り心地といった面も大きく不満はないという声が多いですが、これだけ大きな車体なので、やはり坂道や高速道路などはやや厳しい面もあります。スピードを出すような車ではありませんね。

トヨタ ハイエースとはどんな車?

ハイエースはトヨタが製造・販売するキャブオーバー型の車です。100万km以上の過走行にも耐えられる、積載量が多い・最大10人乗りなどの特徴があるため、運送や小型バスなど商用車としても活躍しています。

使い勝手の良さから海外でも重宝されており、20年落ち、30年落ちのトヨタ ハイエースは多く輸出されています。またこのような事情から盗難件数No1という不名誉な記録もあったりします。

1967年に初代H10系が登場し、その後何度かのフルモデルチェンジを経て2004年からは5代目H200系が発売されています。

トヨタ ハイエースを中古車で購入する際に気をつけること

トヨタ ハイエースは10年以上落ちのものでも海外で需要が大きいため、比較的価格は高止まりする傾向にあります。そんな中、極端に安い車は、必ず何か裏があるはずなので、あまりこういう車は選ばない方がいいでしょう。

また、壊れにくいトヨタ ハイエースでもやはり経年劣化はありますので、交換が必要な備品などを含めて、どれがお得な検討するようにしてください。

まとめ

トヨタ ハイエースは壊れにくさと積載量の多さで商用だけでなく、個人使用でも人気の車です。大型の車内はアイデア次第で色んな使い方ができ、カスタマイズ性はかなり高い車と言えます。

故障も比較的少ない車ですが、どの車にも必要な消耗品の交換はトヨタ ハイエースでも必要ですし、点検・整備をしっかりやらないと壊れるリスクは高まることには注意してください。