ジープ社製の独特のデザインの車に魅力を感じる人は多いのではないでしょうか?ワイルドな見た目は他の車とは違う独特の魅力があり、男性が乗っても女性が乗ってもかっこいい車です。
ただ、ジープ社の車を検討している人が一番気になる点は故障ではないでしょうか?この記事ではオーナーの口コミなどを元にジープの故障について解説していきます。
目次
ジープは故障が多いのか?
ジープに関する故障の声
30代/男性
ジープグランドチェロキーに乗って5年が経った頃、電気系統にガタが出始め、コンプレッサーが壊れ、ヘッドライト、フォグ、ウィンカー、ブレーキランプ、と次々と球切れになりました。
20代/男性
モニターやナビなどの全交換を3回ほどしたが、それでも直らず…。
30代/男性
8年落ちの中古ラングラーですが、購入して4年半乗って、故障はルームミラーの脱落が1回だけでした!
40代/男性
ラングラーアンリミテッドの走行距離が8888kmに到達したが今のところ故障も雨漏りもなし。
20代/男性
レネゲードの納車間もないころ、セキュリティ関係の警告灯が灯いたことがありました。ディーラーで修理後は異常なしです。
ブレーキ鳴きの話をよく聞きますが、私のはありません。
ジープの故障が多い箇所
ジープは昔から故障しやすいことで有名です。頑丈で強いイメージのあるジープですが、それはボディやタイヤなど外側の話で、長期的に乗り続けられるというような中身の耐久性はかなり低めとなっています。
最近のジープは大分故障しにくく改良されてきてはいますが、細かい不具合のようなものは多く、国産車の壊れなさと比較するとまだまだのようです。車に使われるパーツも劣化が早く、走行距離が5万kmを超えると様々なパーツ交換が必要と言われます。
そんなジープでも特に壊れやすいと言われる箇所があります。ここではそんな代表的な故障個所を紹介します。
- 電気系統の故障
- ブレーキの不具合
- 突然バッテリーが上がる
電気系統の故障はジープだけでなく輸入車全般に多いトラブルです。エアコンの故障、ナビ・オーディオの故障、パワーウインドウの故障などは国産車より多くなります。これは日本の高温多湿の気候を考慮して作られていないことも理由のようです。
ブレーキの故障・不具合もジープには多いです。例えばグランドチェロキーにはブレーキ時ハンドルがぶれるという不具合、レネゲードにはブレーキ鳴きがある、などのトラブルが報告されています。
走行中に突然バッテリーが上がるという症状も以前のジープでは結構あったようです(ラングラー、グランドチェロキーなど)。最新のモデルではさすがにこのような症状はないですが、中古車などではこのようなモデルも販売しているので、購入時には注意が必要です。
ジープ社が発表している故障・不具合・リコール情報
チェロキーのロアコントロールアームに関する不具合(2018年8月8日)
リヤサスペンションのロアコントロールアームの水抜き穴の位置が不適切なため、ロアコントロールアーム内に浸入した雨水が適切に排出されないものがあります。対策として全車両、ロアコントロールアームを対策品に交換します。
型式 | 車台番号 |
---|---|
GH-KJ37 | 1J4GM38KX4W111341 ~ 1J4GM48K66W253405(2,301台) |
ABA-KJ37 | 1J8GM48K27W528185 ~ 1J8GM58K87W535874(58台) |
グランドチェロキー等のオートクルーズに関する不具合(2018年7月20日)
パワートレインコントロールモジュールの制御プログラムが不適切なため、オートクルーズ作動時にモジュールの通信配線に障害が生じた場合、オートクルーズが解除不能となることがあります。対策として全車両、パワートレインコントロールモジュールの制御プログラムを対策プログラムに書き換えます。
型式 | 車台番号 |
---|---|
ABA-WK36T | 1C4RJFEG0EC273085 ~ 1C4RJFEGXEC588086(1038台) |
ABA-WK36TA | 1C4RJFEG0EC480513 ~ 1C4RJFFGXEC587776(767台) |
ABA-WK57A | 1C4RJFKT0EC304286 ~ 1C4RJFKTXEC520212(81台) |
不明 | 1C4RJFHJ0EC273207 ~ 1C4RJFHJXEC589844(178台) |
ABA-WK36T | 1C4RJFEG0EC574827 ~ 1C4RJFEGXHC794013(1171台) |
ABA-WK36TA | 1C4RJFEG0FC200266 ~ 1C4RJFMGXHC782980(2081台) |
ABA-WK57A | 1C4RJFKT0FC144704 ~ 1C4RJFKTXFC936827(86台) |
ABA-WK64 | 1C4RJFKT0FC144704 ~ 1C4RJFKTXFC936827(86台) |
ABA-WK64 | 1C4RJFHJ0FC160861 ~ 1C4RJFHJXJC344813(222台) |
DBA-WK36T | 1C4RJFEG0HC833255 ~ 1C4RJFEGXJC431085(758台) |
DBA-WK36TA | 1C4RJFEG0JC354288 ~ 1C4RJFKGXJC431107(1356台) |
不明 | 1C4RJFHJ0FC110011 ~ 1C4RJFP9XJC431148(207台) |
ABA-KL24 | 1C4PJLGB0EW208906 ~ 1C4PJLGBXEW275710(179台、チェロキー) |
ABA-KL32 | 1C4PJMHS0EW213317 ~ 1C4PJMHSXEW314915(331台、チェロキー) |
ABA-KL32L | 1C4PJMFS0EW213286 ~ 1C4PJMFSXEW314884(337台、チェロキー) |
不明 | 1C4PJMFS0FW500337 ~ 1C4PJMHS7EW239414(2台、チェロキー) |
ABA-KL24 | 1C4PJLGB0EW208937 ~ 1C4PJLGBXEW321214(150台、チェロキー) |
ABA-KL24P | 1C4PJMGB0FW580611 ~ 1C4PJMGBXFW672003(156台、チェロキー) |
ABA-KL32 | 1C4PJMHS0EW239433 ~ 1C4PJMHSXEW314901(151台、チェロキー) |
ABA-KL32L | 1C4PJMFS0EW256719 ~ 1C4PJMHXXJD618635(631台、チェロキー) |
DBA-KL32L | 1C4PJMFS0GW212707 ~ 1C4PJMFSXGW374392(204台、チェロキー) |
ABA-LX36 | 2C3CCAYG0FH892464 ~ 2C3CCAYGXHH565735(370台、300) |
不明 | 2C3CCANJ0FH923664 ~ 2C3CCANJXGH283206(110台、300) |
ラングラー/ラングラー アンリミテッドのブレーキスイッチに関する不具合(2018年7月6日)
ブレーキスイッチの構成部品の成形加工が不適切なため、ブレーキ操作を繰り返し行うと、ブレーキスイッチがオン状態を保持することがあります。対策として全車両、ブレーキスイッチを良品に交換します。
型式 | 車台番号 |
---|---|
ABA-JK36L | 1C4HJWKG0HL726948 ~ 1C4HJWLGXHL752391(422台) |
ABA-JK36S | 1C4HJWHG0HL740131 ~ 1C4HJWHGXHL752464(65台) |
ABA-JK36LR | 1C4HJWMG1HL753315 ~ 1C4HJWMGXHL753314(3台) |
ジープ各部品の修理費用
ここでは上で紹介したジープに多い不具合・故障が出てしまった場合、どれくらいの修理費がかかるのか、その目安をご紹介します。
- エアコンのコンプレッサー交換:10万円以上
- ブレーキパットの交換:4万円程度
- バッテリー交換:5万円程度
電気系統の故障の例としてはエアコンコンプレッサーの交換を書きましたが、ナビ・オーディオやパワーウインドウの交換なども10万円以上は覚悟した方がいいでしょう。電気系統の故障は全般的に修理代が高くなります。
ブレーキの不具合についても原因は色々考えられますが、例えばブレーキパットを交換する場合は4万円程度かかります。これはディーラーで交換した場合の価格ですが、純正品以外を利用したり、安い修理工場でお願いすればもっと安くなりますね。
バッテリー交換もディーラーでお願いすると、5万円とかなり高額になります。バッテリーは規格が同じなら別の物でも使えるので、別のものを積んだ方が安上がりで修理できるでしょう。
これらを見ても分かる通り、ジープの部品交換はかなり高額になります。安いパーツで代替可能なものもありますが、全部そういうわけにもいかないので、ある程度いつでも出せる修理費は確保しておくべきだと思います。
ジープオーナーの評判
- 存在感抜群でカッコいいエクステリア(ラングラー)
- 走行性能抜群で快適な乗り心地(グランチェロキー)
- 意外と燃費が良い(レネゲード)
- 運転が非常にし易い(チェロキー)
- 維持費が高い
ジープを選ぶ人はやはり見た目を最重要項目として選んでおり、エクステリアに不満がある人はまずジープに乗りません。最近のモデルではその見た目にプラスして、徐々に走行性能や乗り心地、燃費の良さといった部分も改良を重ねられてきているようです。
ただ、難点として挙がるのはやはり維持費の高さです。税金やガソリン代、整備費用などは同じような国産車の維持費と比べると高くついてしまいますね。
ジープとはどんな車?
ジープとは元々第二次世界大戦中にアメリカ陸軍に要請で作った小型四輪駆動車のことです。現在のジープはその四輪駆動車の形を模して戦後作られ始めたのが始まりで、今ではフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)社の1ブランドとして定着しています。
現行モデルのジープは以下の5つがあります。
- ジープ ラングラー/アンリミテッド
- ジープ チェロキー
- ジープ グランドチェロキー
- ジープ コンパス
- ジープ レネゲード
ジープと言えば悪路でも走れる走破性が売りの4WDというイメージが強いですが、最近では一部4WDではない街乗り用のモデルも発売されています。
ジープを中古車で購入する際に気をつけること
ジープでも特に故障しやすいと言われているのは古いモデルのものなので、なるべく新しいモデルを選んだ方が故障には悩まされなくなります。また、年式・走行距離によっても、消耗品をどの程度交換しなければいけないかが変わってきます。
ジープを選ぶ時には車両価格だけを見るのではなく、購入後の整備費用も購入代金として捉え、車両代金+整備費用でどれがお得かを考えて選ぶようにするといいでしょう。
まとめ
ジープはアウトドア向けのワイルドなデザインで人気のメーカーですが、輸入車の中でも比較的故障や不具合が多い車です。特に昔のモデルは故障地獄になる可能性があるので、普段の通勤・街乗りに使うのは向いていません。
現行のモデルはだいぶ改善されてきましたので、あまり故障なく乗りたいのなら新しいモデルを選ぶのがオススメです。維持費はそれなりにかかるので、貯金は余裕を持たせておきましょう。