エリシオンとは過去にホンダが発売していた高級ミニバンです。「これまでの国産ミニバンで最も良かった」という人もおり、一部では今も人気があります。
そんなホンダエリシオンの購入を検討する場合、気になるのは不具合・故障についてではないでしょうか。今となっては中古車でしか購入できないホンダエリシオンは故障が多いのか、オーナーの口コミなどから解説します。
目次
ホンダエリシオンは故障が多いのか?
ホンダエリシオンに関する故障の声
40代/男性
乗り始めて13年目でリアワイパーが動いたり動かなかったり、ナビ画面が消えたり点いたりすることがありました。
それまでは故障がなかったです。
30代/男性
HDDナビが故障しまいました
ディーラ―での修理はかなり高額でしたので、修理を専門に行っている業者さんにお願いしたところ、諭吉さん3枚弱で復活できました!
40代/男性
ホンダエリシオンのエアコンが故障して、見積額が2万円。
さすがに十年選手だから、こいつもそろそろ…なのかもしれない。
40代/男性
スライドドアのアクチュエータ故障。セルモーター故障。
その他の故障はほとんどなく、優秀な方だと思います。
30代/男性
10年間特に故障もなく、乗り続けられています。
ホンダエリシオンの故障が多い箇所
こホンダエリシオンはホンダが作っていた国産車ということもあり、元々故障は少ない車のようです。しかし、いくら故障しにくい車でも車に使われている部品は経年劣化によって悪くなってきます。
こではホンダエリシオンの故障で多いとされている箇所を紹介します。特に古いホンダエリシオンほど以下のような症状が出やすくなります。
- ATの故障
- カーナビ・オーディオの故障
- セルモーターの故障
ホンダエリシオンが発売されていた頃のホンダのAT(オートマトランスミッション)は最近のATよりも完成度が低かったといわれています。ですので、10万kmもいかないうちにATが故障してしまうこともしばしばです。ATが故障してしまうと、ギアが変速できずに固定されてしまったり、クラッチ滑りが起こるようになります。
カーナビの故障は古い車全般に良くあるトラブルです。ホンダエリシオンの場合は、エンジンをかけてもカーナビのモニターが付かなかったり、走行中にモニターが急に真っ暗になるなどの不具合が多く、モニターが表示されないことでナビ以外の機能も全く使えなくなってしまいます。
セルモーターとはエンジンを始動するために、最初にクランクシャフトを電動で回転させるモーターです。キーを差して回した時にキュキュキュと鳴るのがセルモーターの音ですね。これが故障すると当然エンジンがかからなくなり、車が動かなくなってしまいます。
ホンダが発表しているホンダエリシオンに関する故障・不具合・リコール情報
助手席側のエアバッグインフレーターの不具合(2018年1月18日)
内容:
助手席側のエアバッグのインフレーター(膨張装置)において、環境温度および湿度変化の繰り返しによりガス発生剤が劣化することがあります。対策として全車両、助手席側エアバッグのインフレーターを対策品と交換します。
対象車両:
型式 | 車体番号 |
---|---|
DBA-RR1 | RR1-1600418 ~ RR1-1600699(282台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
DBA-RR2 | RR2-1600061 ~ RR2-1600125(65台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
DBA-RR5 | RR5-1400204 ~ RR5-1400417(214台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
DBA-RR6 | RR6-1400070 ~ RR6-1400133(64台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
助手席側のエアバッグインフレーターの不具合(2017年1月20日)
内容:
助手席側のエアバッグのインフレーター(膨張装置)において、環境温度および湿度変化の繰り返しによりガス発生剤が劣化することがあります。対策として全車両、助手席側エアバッグのインフレーターを対策品と交換します。なお、部品が供給できない場合には、暫定措置として助手席側エアバッグの機能を停止するとともに、助手席サンバイザー部に当該エアバッグが作動しない旨の警告を表示します。
対象車両:
型式 | 車体番号 |
---|---|
DBA-RR1 | RR1-1502489 ~ RR1-1503233(745台) |
DBA-RR1 | RR1-1600004 ~ RR1-1600417(414台) |
DBA-RR1 | RR1-5500004(1台) |
DBA-RR2 | RR2-1500403 ~ RR2-1500492(90台) |
DBA-RR2 | RR2-1600002 ~ RR2-1600060(59台) |
DBA-RR5 | RR5-1300314 ~ RR5-1300382(69台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
DBA-RR5 | RR5-1400001 ~ RR5-1400203(203台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
DBA-RR6 | RR6-1300107 ~ RR6-1300126(20台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
DBA-RR6 | RR6-1400001 ~ RR6-1400069(69台、ホンダエリシオン・プレステージ) |
助手席側のエアバッグインフレーターの不具合(2016年9月9日)
内容:
助手席側のエアバッグのインフレーター(膨張装置)において、環境温度および湿度変化の繰り返しによりガス発生剤が劣化することがあります。助手席側エアバッグのインフレーターを年式の古いものから対策品と交換します。 なお、部品が供給できない場合には、暫定措置として助手席側エアバッグの機能を停止するとともに、助手席サンバイザー部に当該エアバッグが作動しない旨の警告を表示します。
対象車両:
型式 | 車体番号 |
---|---|
DBA-RR1 | RR1-1300616 ~ RR1-1303276(2,656台) |
DBA-RR1 | RR1-1400001 ~ RR1-1404066(4,059台) |
DBA-RR1 | RR1-1500002 ~ RR1-1502488(2,485台) |
DBA-RR1 | RR1-5300001 ~ RR1-5300006(6台) |
DBA-RR1 | RR1-5400001 ~ RR1-5400007(7台) |
DBA-RR1 | RR1-5500001 ~ RR1-5500003(3台) |
DBA-RR2 | RR2-1300039 ~ RR2-1300319(277台) |
DBA-RR2 | RR2-1400001 ~ RR2-1400535(532台) |
DBA-RR2 | RR2-1500002 ~ RR2-1500402(401台) |
DBA-RR2 | RR2-5300002(1台) |
DBA-RR2 | RR2-5400001(1台) |
DBA-RR2 | RR2-5500001 ~ RR2-5500007(7台) |
DBA-RR3 | RR3-1300014 ~ RR3-1300265(249台) |
DBA-RR3 | RR3-1400001 ~ RR3-1400296(295台) |
DBA-RR3 | RR3-5300001(1台) |
DBA-RR4 | RR4-1300008 ~ RR4-1300102(94台) |
DBA-RR4 | RR5-1100039 ~ RR5-1100276(238台、ホンダエリシオン プレステージ) |
DBA-RR5 | RR5-1100039 ~ RR5-1100276(238台、ホンダエリシオン プレステージ) |
DBA-RR5 | RR5-1200001 ~ RR5-1200258(258台、ホンダエリシオン プレステージ) |
DBA-RR5 | RR5-1300002 ~ RR5-1300313(312台、ホンダエリシオン プレステージ) |
DBA-RR6 | RR6-1100009 ~ RR6-1100058(50台、ホンダエリシオン プレステージ) |
DBA-RR6 | RR6-1200001 ~ RR6-1200075(74台、ホンダエリシオン プレステージ) |
DBA-RR6 | RR6-1300001 ~ RR6-1300106(105台、ホンダエリシオン プレステージ) |
ホンダエリシオン各部品の修理費用
ここでは上で紹介したようなホンダエリシオンの故障が実際に起きてしまった場合、いくらくらいの修理費用がかかるのかご紹介します。
故障箇所 | 修理費用の目安 |
---|---|
ATの交換 | 40万円程度 |
カーナビ・オーディオの修理 | 5万〜10万円程度 |
セルモーターの修理 | 5万円程度 |
まず、ATは交換となるとかなり高額となります。ATFというオイル交換だけ済む場合やソレノイドバルブという油圧の制御する部品の交換で済む場合などもあり、ここまで必ずこれだけ高額になる訳ではないですが、修理費の中には驚くほど高くなるものもあることは覚えておきましょう。
カーナビの修理はおよそ5万円以上で、交換となれば10万円くらいはかかります。
セルモーターはそもそも消耗品で10万km程度で交換が必要な部品です。リビルド品だと上で書いた5万円より安く修理できますが、長く乗るつもりなら新品修理の方が良いでしょう。
ホンダエリシオンオーナーの評判
- 見た目がシンプルで良い
- 車内は広く3列目まで乗り心地が良い
- 運転しやすい
- 収納場所が多い
- 燃費が悪い
ホンダエリシオンは日本では5年前に販売終了しており、人気のない車種だったのかと思いきや、実際に乗っているオーナーさんの評判はかなり良い車です。3列目まで広い、収納場所が多い、乗り心地が良いなど車内の使い勝手の良さで、今後も乗り続けたいという人が一定数います。
エクステリアに関しては地味という声もありますが、国産車のゴテゴテした顔が嫌いな人にとってはシンプルで主張しすぎないところが良いようです。
ただ、燃費はミニバンで古い車ということもあり、5km/L程度しかありません。
ホンダエリシオンとはどんな車?
ホンダエリシオンはホンダが製造・販売する高級ミニバンです。2004年から発売され、2013年に国内販売は終了、オデッセイと統合されるような形になりました。ただ、現在も生産は続けられており、中国の専売車種となっています。
ホンダエリシオン プレステージという高級グレードも用意されており、中古車では今もやや高めの価格で販売されています。
ホンダエリシオンを中古車で購入する際に気をつけること
ホンダエリシオンの故障・不具合リスクを少しでも減らすなら、なるべく新しく、走行距離が少ないものを選んだ方が良いです。車両価格は当然高くなりますが、購入後にかかる部品交換代金も車両価格に含めて考えれば、逆にお得になることもあります。
また、これまでのオーナーに丁寧に扱われてきたのか、そうでないのかも今後の不具合・故障の出やすさには大きく関わってきます。これを確認するのが整備記録です。少なくとも整備記録が残っていない車はなるべく避けた方がいいでしょう。
まとめ
ホンダエリシオンは既に日本では発売されていないミニバンですが、一部の人にとっては現在あるミニバンよりも魅力的な車です。
しかし、経年劣化などで故障・不具合リスクは最近の中古車に比べて高くなります。購入するなら燃費やメンテナンンス費用がかかることは覚悟してくださいね。