シトロエン DS5は故障(不具合)が多い?過去の故障事例や修理費用などを交えてご紹介

シトロエンDS5は、フランスの自動車メーカー“シトロエン”から発売されている、クロスオーバーSUVです。伝統を守りつつ、進化を取り入れ、日本の国産車にはない魅力を秘めた1台です。しかしながら、購入したいと思っても、外国車であることに変わりないため、故障(不具合)を懸念している方も多いでしょう。そこで今回はシトロエンDS5の故障(不具合)や修理費用、リコール情報などを交えて、徹底解説します。ぜひ、参考にしてみてください。

シトロエン DS5は故障(不具合)が多いのか?

シトロエン DS5に関する故障(不具合)の声

30代/男性

購入してから5年程経ちますが、これまでにエンジン警告灯が点灯したり、冷却水漏れがありましたが、その他は特に不具合ありません。思っていたより故障は少ないかなと思います。

50代/男性

故障ではないかもしれませんが、運転しているとハンドルが左に取られるようなことがあります。一度点検してもらおうと思いますが……。

20代/男性

故障なのか、部品不良なのかわかりませんが、停車前やバックする際など低速の時にマフラーから異音がします。

60代/男性

DS5を購入してからずいぶん経ちますが、エアコンが1度だけ故障したことがあります。コンプレッサー交換はやっぱり高いですね。。

60代/男性

DS5を購入してからずいぶん経ちますが、エアコンが1度だけ故障したことがあります。コンプレッサー交換はやっぱり高いですね。。

30代/男性

DS5に一目ぼれし、中古車で購入しました。一目惚れしたこともあり、故障や部品の劣化など考えもせず買ってしまったので仕方ないのですが、すぐにオルタネーターが故障してしまいました。。。中古車なので劣化していたんだろうと思いますが、こんなにすぐに10万円以上の出費があるとは……(笑)

シトロエン DS5の故障(不具合)が多い箇所

以前は、外国車と言えば故障が多いことが懸念されていました。しかしながら、最近では外国車の精度も上がり、外国車における信頼性も高くなってきています。

ただ、国産車であっても、外国車であっても、工業製品である以上、故障(不具合)が生じる可能性はあります。

シトロエン DS5の故障(不具合)が多い箇所としては、以下の箇所が挙げられます。

  • エアコンの故障(不具合)
  • オルタネーターの故障(不具合)

シトロエンが発表しているDS5に関する故障・不具合・リコール情報

エアバッグ装置(インフレータ)に関する不具合(2019年3月29日届)

運転席用または助手席用のエアバッグのインフレータ(膨張装置)において、 ガス発生剤の吸湿防止が不適切であった場合、高い湿度の環境下で温度変化 を繰り返すと、ガス発生剤が劣化することがある。そのため、エアバッグ展 開時にインフレータ容器が破損するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
ABA-B85F02(DS5) VF7KF5FVAES501268~VF7KF5FVAFS519046(平成26年3月10日~平成27年11月30日)
ABA-B85G01(DS5) VF7KF5GZTFS511214~VF7KF5GZTGS507773(平成27年10月1日~平成28年12月17日)
LDA-B8AH02(DS5) VF7KFAHWTFGS503577~VF7KFAHWTHS500579(平成28年7月26日~平成29年4月25日)

始動装置(スターター用電源供給配線)に関する不具合(2018年4月25日届)

スターター電源供給ハーネスの取り付けが不適切なため、当該ハーネスが EGRバルブ周辺と接触するものがある。そのため、エンジンの振動等に よりハーネスの被覆が損傷し、最悪の場合、短絡して火災に至るおそれが ある。

対象車両

型式 車台番号
LDA-B8AH02(DS5) VF7KFAHWTGS503577~VF7KFAHWTGS505681(平成28年7月26日~平成28年12月2日)

エアバッグ装置(インフレータ)に関する不具合(2018年3月16日届)

運転席用または助手席用のエアバッグのインフレータ(膨張装置)において、 ガス発生剤の吸湿防止が不適切であった場合、高い湿度の環境下で温度変化 を繰り返すと、ガス発生剤が劣化することがある。そのため、エアバッグ展 開時にインフレータ容器が破損するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
ABA-B85F02(DS5) VF7KF5FVACS529186~VF7KF5FVADS517034(平成25年3月4日~平成26年1月15日)

エアバッグ装置(インフレータ)に関する不具合(2017年7月14日届)

運転席用または助手席用のエアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の吸湿防止が不適切であった場合、高い湿度の環境下で温度変化を繰り返すと、ガス発生剤が劣化することがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
ABA-B85F02(DS5) VF7KF5FVACS500244-VF7KF5FVACS529188(平成24年5月9日~平成25年3月4日)

1.制動装置(ブレーキマスターバック) 2.電気装置(運転者席シート内部の電気配線)に関する不具合(2014年4月18日届)

1.ブレーキマスターバックにおいて、内部部品のダイヤフラムの強度が不足しているものがある。そのため、そのまま使用を続けるとダイヤフラムが変形し、ブレーキペダルを放した際にブレーキペダルが規定の位置まで戻らなくなり、ブレーキの引き摺りやブレーキランプが点灯したままの状態となるおそれがある。

2.運転者席のシートにおいて、電気配線の取り回しが不適切なため、電気配線とシートフレームが接触しているものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、電気配線が損傷し、電気シートやシートヒーターが作動しなくなり、最悪の場合、配線が損傷したり、サイドエアバッグが誤展開するおそれがある。

対象車両

型式 車台番号
ABA-B85F02(DS5) VF7KF5FVACS519460-VF7KF5FVADS503597(平成24年10月24日~平成25年4月17日)

電気装置(ボディー電装品制御ユニット)に関する不具合(2013年7月23日届)

ボディー電装品制御ユニットのソフトウェアが不適切なため、エンジンを始動させようとした際に、ステアリングロック解除の信号を受けてもエンジン始動に必要な信号を当該ユニットが発せず、エンジンが始動しないことがある。

対象車両

型式 車台番号
ABA-B85F02(DS5) VF7KF5FVACS511659~VF7KF5FVADS503597(平成24年7月9日~平成25年4月17日)

シトロエン DS5各部品の修理費用

ここでは、シトロエン DS5における各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。

故障(不具合)箇所 費用
エアコンコンプレッサー 20万円程度
オルタネーター 10万円以上
燃料供給システム(ディーゼル搭載車) 数十万円
高圧燃料ポンプの不具合・故障 7万~10万円程度

上記からもわかるように、シトロエン DS5が故障(不具合)してしまうと、多額の出費になるケースが多いです。

シトロエンの車両は日本国内での販売台数は比較的少なく、それに伴いパーツのリビルト品などを安易に手に入れることができません。

そのため、パーツを取り寄せる必要があるため、ちょっとした故障(不具合)でも多額の修理費用が掛かってしまう傾向にあるのです。

シトロエン DS5を購入する場合は、できるだけ保証を付けるようにしてください。その際は保証の適用範囲もしっかり確認しておきましょう。

シトロエン DS5オーナーの評判

ここまで、シトロエン DS5の故障や不具合、リコール情報などについて解説してきました。故障や不具合に注目して解説してきたため、この車に乗って大丈夫なのだろうかと不安に思う方もいらっしゃると思います。

しかしながら、どんな車においても故障や不具合は付き物ですから、日々のメンテナンスや乗り方次第では、故障や不具合を経験しないという方もいらっしゃいます。

では、故障や不具合も含め、シトロエン DS5を所有している方や、過去に所有したことのある方からみた印象はどのようになっているのでしょうか。

ポジティブ、ネガティブな評判それぞれに分けてご紹介します。

まずは、ポジティブな評判です。

  • 意外と故障が少ない
  • ラグジュアリーな室内が良い
  • 余裕のあるエンジン力
  • 加速性能が抜群
  • ラゲッジは十分な広さがあると思う
  • 国産車に比べるとデザインが奇抜
  • 振動が少ない
  • 乗り心地がいい
  • とにかく、すべてがおしゃれ!

一方、ネガティブな評判は以下が挙げられています。

  • 小物入れが少ない
  • 後部座席がやや狭い
  • やや足回りが固い

シトロエンDS5とはどんな車?

シトロエンDS5は、その車名からも分かるように、フランスの世界的自動車メーカー、シトロエン(CITROËN)が手がける、5ドア・クロスオーバーのSUV型の乗用車です。

クロスオーバーとは、「ジャンルの垣根を超えて、異なった要素が入り混じっていること」を意味し、SUVとは「スポーツ用多目的車」のことで、「スポーツ・ユーティリティー・ビークル」の頭文字をとったものです。

そして、シトロエンにおいて「DS」と言えば、1955年に発売されたアッパー・ミドルクラスの大型高級乗用車を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?「シトロエンDS5」はまさに、その「シトロエンDS」に由来する車名なのです。

スポーツクーペのような要素を備えた、ステーションワゴンに用いられることが多い「シューティングブレーク(By シトロエン)」と説明されている通り、5ドアハッチバックとステーションワゴンを足して2で割ったような、美しい外観が特徴です。

シトロエンDS5は、2011年4月に開催された上海モーターショーで初めてお披露目となり、その年の11月から自国・フランスはソショーにて生産が開始され、日本では翌2012年8月から販売が開始されました。

なお、2016年にはマイナーチェンジが施され、フェイスリフト(いわゆるエクステリアの改造)が行われています。また、車体やバッジ、シートの色などが限定モデル特別仕様となった、60周年記念限定モデルなども販売されています。

ここでは、シトロエンDS5の魅力をたっぷりお伝えするとともに、基本スペックや中古車情報などをお伝えしていきます。

とにかく高いスタイリング性!おしゃれなドライブが楽しめる

前述したように、ハッチバックとステーションワゴンを足して2で割ったようなスタイリッシュなボディーには、随所にクロムのパネルが貼り付けられています。

特に、シトロエン直々に「サーベルライン」と称しているヘッドライト上部からドアミラーまでのラインの部分に、大胆にクロムのパネルが施されています。

実は、これには「ボンネットを長く見せる効果」とともに「キャビンをコンパクトに見せる効果」があります。加えて、ボディーのサイドはちょっと複雑なプレスラインが用いられており、クロムのパネルと相見えることで唯一無二の「美しさ」を実現したのです。

このように、単にカッコよさやインパクトを追求するだけでなく、こうした効果を計算しながら施されているあたり、さすがフランス車とでも言うべきでしょう。

それでいて快適性があるから魅力的!

ただし、どんなにおしゃれでも、実用性や快適性が低ければ、それは本当に「いい車」とは呼べないものです。もちろん、その逆もしかり。やはり両方兼ね備えてこそ、ユーザーの心を満たしてくれる「いい車」ですよね。

シトロエンDS5は、「快適なドライブが楽しめる、おしゃれな車」に仕上がっていますので、文句なしに実用性と快適性、そしてスタイリングが見事にマッチした「いい車」と言えます。

例えば、前はもちろん、後部座席も大人が3人ゆったり乗れるスペースが確保されており、長時間のドライブでも疲れることはまずないでしょう。その後部座席のシートバックを倒せば、ゴルフクラブほどの荷物も「余裕」で積み込むことができます。

加えて、簡単に取り外しが可能・かつ、ルーフボックス・サイクルアタッチメント・スキーアタッチメントなども装着可能なシステムキャリアを付ければ、自転車、カヤック、スキー用具などあらゆるアイテムを容易に持ち運べるようになります。

車内には、16Lのサーモボックス(保冷・保温OK)や、ウェットティッシュケースまで用意されており(オプション)、まさに「自宅で寛ぐような快適さ」を体感することができます。

走りにおいても、「やわらかさ」が向上しています。マイナーチェンジでサスペンションシステムの見直しが行われたことで、路面の凹凸などもしっかり吸収できるようになったうえ、車内の静粛性も大幅に向上しています。

このように、快適さ(実用性)とおしゃれ(スタイリング)が見事にマッチしているのが、シトロエンDS5なのです。

ちなみに、ルーフには3分割されたサンルーフが組み込まれており、そのルーフスイッチは運転席の上部に設置されています。これは、航空機のコックピットをイメージしたものと言われています。

こうしたさりげない仕様も、さすがフランス車、さすがシトロエン、と思わせてくれるところです。

シトロエンDS5のスペックなど基本情報

続いて、シトロエンDS5の基本情報を押さえておきましょう。ここでは2017年1月から販売が開始された、「BlueHDiクリーンディーゼル」を搭載したモデル「DS5 シック ブルー HDi レザーパッケージ」をご紹介します。

ボディタイプ クロスオーバーSUV
ドア数 5ドア
定員 5名
サイズ 全長4535mm / 全幅1870mm / 全高 1530mm
ホイールベース 2725mm
トレッド 前1580mm / 後1605mm
車両重量 1690kg
エンジン HDiディーゼル 2.0L 直列4気筒+モーター
駆動方式 FF
トランスミッション 6速AT
燃費 17.30km/L(JC08モード)
総排気量 1997cc
最大出力 133kW[180ps]/3750rpm
最大トルク 400Nm[-]/2000rpm

同モデルは、「コモンレール式の高圧直噴システム」を採り入れている、2.0L 直列4気筒・DOHCです。「最高出力133kW(180ps)」「最大トルク400Nm」ですから、かなり、ゆとりのある走りを楽しむことができるでしょう。そのうえ、JC08モードで「17.30km/L」という、低燃費性=高い経済性も見逃せません。

また、安全面でも運転席エアバック、助手席エアバッグ、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグなどはもちろん、ABSや横滑り防止装置、トラクションコントロールに駐車支援装置、クルーズコントロールなどさまざまな機能が搭載されています。

そのほか、革巻きのステアリング、レザーシート、運転席と助手席にはパワーシート&シートヒーターを搭載、17インチのタイヤとアルミホイールなど、「DS」由来にふさわしく、高級感を保つことも忘れていません。

シトロエンDS5は、まさにパーフェクトな車と言えるでしょう。

シトロエンDS5の中古車価格

シトロエンDS5が発表された当初、「DS」を安易に冠するのはどうか?という否定的な意見を持つ人も少なからずいたようですが、そうした意見をものともせず、いとも簡単に覆してしまったのが、「シトロエンDS5」です。

クーペのような美しさ、グランツーリスモやステーションワゴンを彷彿とさせる個性を持つ、そんなシトロエンDS5の中古車価格を見ていきましょう。

と言っても、そもそもシトロエンDS5は中古車市場にほとんど出回っていません。かなり「希少性の高い名車」と言えます。2019年5月の調査時点で確認できたのは、わずか30台ほどでした。

価格帯はおおよそ90万円〜340万円程度で、平均相場は157万円前後となっています。年式は2012年〜2018年までと、発売当初から最新モデルまで、一様にラインナップされています。

走行距離は10万 km超えもありますが、100万円程度で手に入ることもあり、「とりあえずシトロエンDS5に乗ってみたい!」という人にはうってつけかもしれません。

もし、もう少し資金に余裕があるという人は、3万km〜のものを狙ってみてはいかがでしょうか?軒並み100万円台でラインナップされていますので、根気よく探せば最適な一台に巡り会える可能性は高いです。

稀少生の高さ、人気の度合いなどもあり、中古車市場での入れ替えが比較的早い車種です。運良く手に入れることができれば、街で注目の的になること間違いないでしょう。ぜひ中古車情報をこまめにチェックして、好みのシトロエンDS5を見つけてください。

シトロエン DS5を中古車で購入する際に気をつけること

前述したように、シトロエン DS5の中古車は100万円台で手に入る車両のため、購入しようかと候補に挙げる方も多いのではないでしょうか。

ただし、安く購入できても、その後、多額の出費が重なってしまっては元も子もありませんよね。

ここでは、シトロエン DS5の中古車を購入する際の注意点をまとめてみました。

  • 足廻りに液漏れの痕がないか
  • 部品が劣化していないか
  • エンジン始動時に異音や違和感がないか
  • エアコンやパワーウィンドウなど正常に稼働するか
  • 保証をつけることができるか
  • 近くにシトロエン DS5を修理してくれる工場があるか

この他、中古車購入する際に当たり前の注意点である、車体のゆがみやキズ、ヘコミなどもしっかり確認したうえで、検討するようにしてください。

まとめ

今回は、シトロエン DS5の故障や不具合に注目して解説してきました。

シトロエン DS5はラグジュアリーで高級感のあるうえ、個性的な1台にも関わらず、中古車の価格相場は100万円台と魅力たっぷりの車両です。

ぜひ、この機会にシトロエン DS5の購入を検討してみてはいかがでしょうか。