トヨタ 86は故障が多い?過去の故障事例や修理費用、リコール情報を交えて解説

トヨタとスバルの共同開発によって開発されたトヨタ 86。2009年10月の東京モーターショーで公開されたと同時に注目を浴び、2012年2月の販売発表がされた際には約1ヶ月で約7,000台の受注をしたと言われています。走り抜ける姿は力強く、迫力がありながら、上品さを兼ね備えるトヨタ 86ですが、所有するとなると気になるところは“故障(不具合)”ですよね。今回は、未だ人気の衰えないトヨタ 86の故障(不具合)について解説していきます。

トヨタ 86は故障(不具合)が多いのか?

トヨタ 86に関する故障(不具合)の声

30代/男性

故障ではありませんが、中古で購入し、納車直後からバッテリー上がりに悩まされました。ヒューズの差し込みが甘かったことが原因のようですが、新車で購入すれば悩まされなかったのかと後悔中です。

40代/男性

86が公開された時から購入を決めていましたが、やっと納車されたと喜びをかみしめたのもつかの間、1年程でバッテリーが疲れてきました。故障はないけど、バッテリーが弱いと買い換えも考えるレベルです。

30代/男性

後期型86を新車で購入しました。購入から半年ほどして、いつも通り出勤に使用していたところ、エンジンから異音が……。そのままレッカー移動してもらい点検してもらっています。エンジンの載せ替えになるのかな。

50代/男性

これまで、テールランプ内に水滴が溜まったり、段差を超えたときにリアサスから大きな音がしますね。故障ではなく不具合だとは思いますが、定期点検は欠かせないですね。

60代/男性

5年程86に乗っています。経年劣化もあるかと思いますが、ついにエアコンが故障してしまいました。修理をしてもらいましたが、やはりエアコンの修理は高いですね。

20代/男性

購入してからわずか1ヶ月ほどでASB警告灯が点灯しました。新車での購入だったので不安が大きく、念のためディーラーに持っていくと故障?不具合のようでした。

30代/男性

センサーのトラブルが多いです。警告灯が点灯するたびにまたかと思い、一応は確認しますが、特に問題なく。本当に故障が起きた時が心配です。

トヨタ 86の故障(不具合)が多い箇所

トヨタは国産車の中でもトップクラスの信頼を誇り、世界的に見ても故障しにくいカーブランドと言えます。

しかし、工業製品である以上トヨタ車、トヨタ 86が全く壊れないことはありえません。トヨタ 86にも故障しやすい箇所というのがいくつかあり、次のような箇所は注意が必要です。

  • コンプレッサーの故障
  • センサーの故障(不具合)
  • オルタネーターの故障

上記のような箇所は定期点検や日々のメンテナンスを行い、何らかの違和感があった場合は、早めに対処しておきましょう。

トヨタが発表している86に関する故障・不具合・リコール情報

道路運送車両の保安基準に関する検査について(2018年11月8日届)

車両製作工場の完成検査において、完成検査工程における合否判定が不明確な可能性があるため、道路運送車両の保安基準に関する検査が適切に行われていませんでした。

対象車両

型式 車台番号
DBA-ZN6(86) ZN6-083466~ZN6-091759(平成30年 1月 9日~平成30年10月26日)

原動機の動弁機構部における不具合(2018年11月1日届)

原動機の動弁機構部において、設計が不適切なため、バルブスプリングの設計条件よりも過大な荷重及び一般的な製造ばらつきによる当該スプリング材料中の微小異物によって、当該スプリングが折損することがあります。そのため、エンジンから異音が発生し、また、エンジン不調となり、最悪の場合、走行中にエンジンが停止するおそれがあります。

対象車両

型式 車台番号
DBA-ZN6(86) ZN6-002028~ZN6-031766(平成24年 3月12日~平成25年 7月 2日)

道路運送車両の保安基準に関する検査について(2018年10月11日届)

車両製作工場の完成検査において、完成検査工程における合否判定が不明確な可能性があるため、道路運送車両の保安基準に関する検査が適切に行われていませんでした。

対象車両

型式 車台番号
DBA-ZN6(86) ZN6-083186~ZN6-083465(平成29年12月14日~平成29年12月29日)

道路運送車両の保安基準に関する検査について(2018年2月8日届)

車両製作工場の完成検査において、所定の教育を受けずに登用された完成検査員が合否判定を行ったものが認められたため、道路運送車両の保安基準に関する検査が適切に行われていませんでした。

対象車両

型式 車台番号
DBA-ZN6(86) ZN6-082007~ZN6-083185(平成29年10月 4日~平成29年12月14日)

道路運送車両の保安基準に関する検査について(2017年11月16日届)

車両製作工場の完成検査において、所定の教育を受けずに登用された完成検査員が合否判定を行ったものが認められたため、道路運送車両の保安基準に関する検査が適切に行われていませんでした。

対象車両

型式 車台番号
DBA-ZN6(86) ZN6-002090~ZN6-077678(平成24年 3月12日~平成29年 9月29日)

トランクヒンジのガスステー(ダンパーステー)取付け部のボールスタッドにおける不具合(2016年7月21日届)

トランクヒンジのガスステー(ダンパーステー)取付け部のボールスタッドにおいて、製造が不適切であったため亀裂が生じているものがあります。そのため、トランクリッドの開閉操作の繰り返しによって、ボールスタッドが破損し、トランクリッドを保持できなくなるおそれがあります。

対象車両

型式 車台番号
DBA-ZN6(86) ZN6-060991~ ZN6-061115(平成28年4月 5日~ 平成28年4月12日)

トヨタ 86各部品の修理費用

ここでは、トヨタ 86の各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。

ただし、あくまでも目安となり、工場によって設定されている工賃も異なるため、修理に出す前は、必ず工賃についても確認しておきましょう。

故障個所 費用
エアコンの故障 5万~10万円程度
オルタネーターの故障 5万円前後
センサーの故障 1万~20万円程度(交換場所による)

トヨタ 86オーナーの評判

ここまで、トヨタ 86についての故障(不具合)事例やリコール情報について解説してきました。

では、実際にトヨタ 86を所有しているオーナーからみた86はどのような車なのでしょうか。ポジティブな意見とネガティブな意見それぞれについてみていきたいと思います。

まずは、ポジティブな意見をご紹介します。

  • 回しやすいステアリング
  • 十分な積載性
  • 文句なしのスタイリング
  • ドライブが楽しい
  • 動きが素直で扱いやすい
  • リアのデザインがかっこいい
  • パーツが豊富なためカスタマイズも楽しめる

次はネガティブな意見です。

  • 後部座席が狭い
  • 標準バッテリーが弱い

トヨタ 86とはどんな車?

トヨタ 86は、スバルとの共同開発で開発され、2009年第41回東京モーターショーで初公開されました。
その後、2011年2月に行われた第42回東京モーターショーにて市販仕様車が発表されています。

市販仕様車が発表された翌年2012年4月に発売となりました。

2月市販仕様車が発表された直後、受注が開始となっていましたが、1ヶ月で約7,000台を受注しており、当時、トヨタ86が注目されていたことがわかりますね。

トヨタ 86の魅力とは?

男女ともに評価の高いボディデザイン

トヨタ 86はスポーツカーとなっていますが、女性にも高い人気を誇っています。その理由としては、一般的にスポーツカーというと尖った印象だったり、人を寄せ付けないような荒々しい印象のデザインとなっています。

しかしながら、トヨタ 86ではスポーツカーの中でも珍しくヘッドライトが丸いデザインになっているほか、ルーフ部分やドア部分にも丸みを帯びており、スポーツカーでありながらやわらかな印象のデザインです。

また、トヨタ 86はボディサイズがやや小さめとなっているため、女性であっても運転しやすいのも魅力の1つかもしれませんね。

このようなことから、女性からの支持も高いのではないでしょうか。

素晴らしい走行性能

オーナーの評判でもご紹介した通り、ステアリングであったり、走りやすさの他、加速性能にも優れています。アクセルを踏むのと同時にぐんぐん加速していく快感がたまらないという意見も多いです。

豊富なグレード設定

トヨタ 86の現行モデルは以下のグレードが設定されています。

  • 特別仕様車 GT“British Green Limited” (AT/MT)
  • GT“Limited・Black Package” (AT/MT)
  • GT“Limited” (AT/MT)
  • GT(AT/MT)
  • G(AT/MT)
  • GR(MT)
  • GR SPORT(AT/MT)

AT/MTをはじめとする全7つのグレードから選択することができるため、自分好みの1台を見つけることが可能です。

また、トヨタ 86のパーツも多く販売されているため、カスタムが好きな方はより、自分の理想に近い車両へ仕上げていくことができます。

トヨタ 86のスペック

項目 GT G
全長×全幅×全高(mm) 4,240×1,775×1,320  4,240×1,775×1,320
トランスミッション 6-Speed SPDS/6速マニュアル 6-Speed SPDS/6速マニュアル
燃料消費率(km/L) 6-Speed SPDS:11.8
6速マニュアル:12.8
6-Speed SPDS:12.0
6速マニュアル:12.8
総排気量(L) 1.998 1.998
最高出力<ネット>(kW(PS)/r.p.m.) 6-Speed SPDS:147(200)/7,000
6速マニュアル:152(207)/7,000
6-Speed SPDS:147(200)/7,000
6速マニュアル:152(207)/7,000
最大トルク<ネット>(N・m(kgf・m)/r.p.m.) 6-Speed SPDS:205(20.9)/6,400~6,600
6速マニュアル:212(21.6)/6,400~6,800
6-Speed SPDS:205(20.9)/6,400~6,600
6速マニュアル:212(21.6)/6,400~6,800
乗車定員(人) 4 4

トヨタ 86を中古車で購入する際に気をつけること

トヨタ 86を中古車で購入する場合は、どんなことに気をつければよいのでしょうか?

まず、トヨタ 86にかかわらず中古車を購入する際の注意点として

  • 過走行車ではないか
  • 過去の修復歴や整備記録のおいて不透明な部分などがないか
  • 外装や内装に傷・へこみ・歪みがないか
  • エンジンをかけた際に異音がしないか

上記4つのポイントは必ず確認しておきましょう。

また、トヨタ 86は豊富なグレードが魅力の1つとなっていますが、AT(オートマチックトランスミッション)なのかMT(マニュアルトランスミッションなのか)をはじめ、内装の装備に違いがあったり、パーツも異なりますので、どのグレードが欲しいのか予め検討しておくことをお勧めします。

まとめ

今回は、性別問わず、幅広い世代に人気の高いトヨタ 86の故障(不具合)について解説してきました。

新車であろうと、中古車であろうと車は故障がつきものですが、高い買い物になるため、故障が多いかどうかはやはり気になるところです。

冒頭でもご紹介した通り、トヨタ 86には大きな故障はほとんどないように感じますが、故障(不具合)は、定期点検や日ごろのメンテナンス、オーナーの乗り方によって大きく左右されます。日ごろから86を大切に扱い、長く乗り続けられるように心がけておきましょう。

街乗りはもちろん、サーキットでの走行も楽しむことができるトヨタ 86は、車を運転する喜びを感じることができる1台となっています。

ぜひ、この機会にトヨタ 86の購入を検討してみてはいかがでしょうか。