日産 セレナは故障が多い?口コミや評判から故障箇所、修理費用などを知っておこう

2018年3月にe-powerモデルが誕生した日産 セレナは、スムーズな走り心地や快適な車内空間が魅力の車種です。ハイスペック故に故障の可能性は気になるところです。今回は日産 セレナの故障について、口コミ、評判、メーカー情報などを元にご紹介していきます。

日産 セレナは故障が多いのか?

日産 セレナは故障が多いのでしょうか。実際の口コミからメーカーの公式情報まで幅広く紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

日産 セレナに関する故障の声

30代/男性

購入して6年、7 万キロ走ってベルトが鳴き出したので、工場に持って行って交換してもらいました。子供が小さいので、できるだけ頻繁に点検をして、安全に乗りたいです。

20代/男性

エアコンが2度故障しました。しかも、1度目修理を行ってすぐ後に故障したので、ちょっと痛手でしたね。家族が増え、エアコンが必須なのでたびたびの故障は困ります。

50代/男性

ベルトが突然切れてすぐにオーバーヒートしたのにはびっくりしました。遠出の最中だったので近くに工場もなく……レッカー移動してもらい運んでもらいました。家族旅行がとんだハプニングでした。

40代/男性

エアコンブロアーモーター交換、クロスメンバー交換、足回り交換など立て続けの交換で結構まとまった費用が必要になりました。次々に何かが起こっているので、大きな故障がないことを祈るばかりです。

50代/男性

先月、セルモーターが故障し、近くのディーラーに見積もりをお願いしたところ5~6万円ほど、町工場の見積もりをすると4万からと結構したので、結局自分でセルモーターの交換をしました。それからは車の故障などはありませんが、自分で交換できると故障も怖くありませんね。

故障についての声は今回5つピックアップしましたが、多くの方の口コミに故障なしという口コミがありました。故障の声に同じ部分が書かれていたことを考えると故障しやすい部分があり、経年劣化での故障が目立ったので、耐久性に問題はないと言えるでしょう。

日産 セレナの故障が多い箇所

車種によって、構造の違いがあり、故障しやすい箇所にも同じように違いがあります。車種の特徴として苦手としている部分だけでなく、その車種の売りである部分でも特化している部分に負担がかかったり、構造上故障しやすい箇所にあったりします。具体的に日産 セレナの故障が多い箇所を見ていきましょう。

故障箇所1 CVT(無段変速機または連続可変トランスミッション)

CVTは加速や原則に関わる装置で、エンジンの力をタイヤに伝え、駆動力を得る部分で非常に大切です。通常加速・減速の際には、変速にかかる力がかかりますが、変速にかかる力を最小限にし、スムーズな加速・減速ができるようになり快適な乗り心地を実現しています。変速がスムーズであることは燃費にもメリットがあります。余計なエネルギーを抑えることで走行コストを抑え、とてもエコであると言えるでしょう。

C24型セレナからCVTは搭載されています。CVT内の専用オイルを、6万kmを目安に交換が推奨されていますが、簡単に交換することができる部品ではなく、交換の際は丸ごと取り換えになります。そのため調子の悪さを感じてから修理や交換をすぐにできず、悪化してしまうこともあるようです。

主な症状は変速の不調です。変速に違和感があったり、加速がうまくできなかったりすることに気づいたら早めにディーラーに相談するようにしましょう。

故障箇所2 ラジエーターファン

ラジエーターとはエンジンの温度を適正に保つための冷却装置です。ラジエーターが駆動し高温になったエンジンの熱を奪うという仕組みですが、その分ラジエーターも高温になります。そこでラジエーターを冷却するのがラジエーターファンです。ラジエーターとラジエーターファンがあっての温度管理であるため、重要な部分の一つです。

ラジエーターファンは電動で動いているため、経年劣化により故障しやすい部分と言えます。ラジエーターファンの故障はエンジンのオーバーヒートにもつながるため、ラジエーターの冷却水の温度が高めになってきたら要注意です。

故障箇所3 コンプレッサー

エアコンの中心となる部品であるコンプレッサーはエンジンの力を得てベルトを回しています。コンプレッサーが故障して、ベルトが回りにくくなると、エアコン使用時に普段はならない音がしたり、エアコンの効果が弱くなったりする兆候があります。

エンジンへの影響も少なからずあります。コンプレッサーの故障が悪化するとエンジンがかからなくなることがあるため、侮れない故障です。エアコンが効きにくくなるのは、あまり気にならないことかもしれませんが、大きな故障を知らせてくれるものでもあります。不調を見逃さず、大きな故障を未然に防ぎましょう。

故障箇所4 スライドドア

ミニバンを始め、多くの車に標準装備されているスライドドアですが、自動で開くタイプのオートスライドドアは故障の例が多くあるようです。ワイヤーやセンサーなど構造が複雑になっていることもあって、故障が多く、修理の難しい箇所です。ドアは乗り降りで必ず使用する負担の多い場所でもあります。

経年で劣化しやすい部分ですが、ボタン操作以外では開けないなど基本的な扱い方を守ることや反応が悪いと思ったらすぐにチェックしてもらうなど細かな配慮が故障なく乗る方法と言えるでしょう。

故障箇所5 ハイマウントランプ

ブレーキをかけた時にブレーキランプと同じように後続車に知らせるランプで、LEDを使用しています。交換が容易なブレーキランプとは違い、LEDの球切れを起こすとまとめて交換しなくてはならず、車検でひっかかる可能性もあります。気が付かないうちに故障していることも多いため、定期的なチェックが必要な箇所です。

日産が発表しているセレナに関する故障・不具合・リコール情報

セレナを取り扱っている日産公式の故障や不具合、リコール情報にはどのようなものがあるのでしょうか。ユーザー目線の口コミや評判だけでなく、公式情報も知っておくと、セレナの購入を考えている方や既に所持している方にとって役立つでしょう。

パーキングロックの不備

ギアをPの位置に入れることで停車や駐車することができますが、減速機の製造工程で作動確認が十分ではなかったようです。パーキングロックが作動せず、車両が動く恐れがあるため、減速機の交換を2018年7月27日より進めています。

対象車両

型式 車台番号
DAA-HFC27 HFC27-000101 ~ HFC27-007427
DAA-HC27 HC27-000101 ~ HC27-001303

電源分配器の不備

電源を適正に分配するための装置の基板に不備によって短絡回路が形成される可能性があり、電流が発熱した場合には車両火災の危険もあると発表されました。2017年12月15日からリコールが開始されています。

対象車両

型式 車台番号
DBA-FC26 FC26-000001 ~ FC26-086596
DBA-FNC26 FNC26-000001 ~ FNC26-030004
DBA-C26 C26-000001 ~ C26-080004
DBA-NC26 NC26-000001 ~ NC26-020006

ABSアクチュエータの不備

ABSとはアンチロック・ブレーキ・システムの略称で急ブレーキなどによる車輪のロックを防ぐ装置です。ABSの作動に関わりのあるアクチュエータポンプ内部に破損があり、ABSが作動しない可能性もあります。2017年1月27日にリコール開始された不備です。

対象車両

型式 車台番号
DAA-GFC27 GFC27-014000 ~ GFC27-022822
DAA-GFNC27 GFNC27-002094 ~ GFNC27-003899
DAA-GC27 GC27-005292 ~ GC27-007787
DAA-GNC27 GNC27-001035 ~ GNC27-001856
DBA-C27 C27-000754 ~ C27-001218

スターター機能付き発電機の不備

アイドリングストップ付きの車両に付属しているスターター機能付き発電機において、電流が内部の部品を傷つける可能性が報告されました。アイドリングストップから復帰できないことも考えられ、2016年9月16日から発電機の交換を行っています。

対象車両

型式 車台番号
DAA-GFC27 GFC27-000118 ~ GFC27-005747
DAA-GFNC27 GFNC27-000323 ~ GFNC27-001113
DAA-GC27 GC27-000110 ~ GC27-003298
DAA-GNC27 GNC27-000101 ~ GNC27-000581

バックドアステーの不備

ガス封入式のバックドアステーの外筒のキャップに不備があり、腐食する可能性が報告されました。腐食によりステーが飛び出して交通の妨げやケガにつながることが考えられます。不備に該当した場合は交換対応となりますが、リコール開始日については「準備でき次第」となっています。

対象車両

型式 車台番号
DAA-HFC26 HFC26-000001 ~ HFC26-295530
DAA-HC26 HC26-000001 ~ HC26-129691
DBA-FC26 FC26-000001 ~ FC26-086596
DBA-FNC26 FNC26-000001 ~ FNC26-039016
DBA-C26 C26-000001 ~ C26-086326
DBA-NC26 NC26-000001 ~ NC26-027166
DBA-FPC26 FPC26-000001 ~ FPC26-052692
DBA-FNPC26 FNPC26-000001 ~ FNPC26-050471

日産 セレナ各部品の修理費用

気をつけていても長く乗っていたり、思わぬトラブルで故障してしまったりするなど故障はゼロにすることはできないでしょう。故障の修理、部品の取り換えにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?主な故障箇所の部品の修理費用をご紹介していきます。

部品1 CVT

CVTは部品の交換ではなく、載せ替えが主流です。載せ替えには20万円から40万円と非常に高価なため、乗り換えの検討も必要です。

部品2 ラジエーターファン

10万ほどの修理費用です。エンジンのオーバーヒートなど重大なトラブルにつながるため、大切な箇所です。

部品3 コンプレッサー

10万円ほどをみておきましょう。経年劣化で起こる故障でもありますが、高額なため扱いやメンテナンスには注意したいところです。

部品4 スライドドア

5万円から10万円が相場です。ワイヤーだけなど部品だけの交換はできない箇所であるため、程度に限らず大部分の修理・交換になることが多いようです。

部品5 ハイマウントランプ

部品交換と作業費を合わせて4万円ほどです。修理をしないと車検に通らないなど気づきにくいですが重要な部分です。

日産 セレナオーナーの評判

実際の日産 セレナオーナーはどのような感想を持っているのでしょうか。主な評判は以下の通りです。

  • プロパイロットで高速楽々でした。
  • 積載能力は素晴らしい。ダブルのエアーベッドも楽々入ってしまうので、キャンプ道具を載せて毎月1度は出掛けたいです。
  • 視点が高いので周りが見やすい
  • 最近のエコカー特有の出だしのモッサリ感は、スポーツカー経験者からすると物足りなく感じます。
  • 燃費はなんちゃってハイブリッドなので良くはないですね。

装備の充実や荷物をたっぷり詰めて、たくさんの人が乗れる広さ、運転のしやすさなど家族を中心に満足しているオーナーが多く見受けられます。その反面加速の弱さ、燃費が思ったより悪かったなどの不満もありました。ほとんどは満足していますが、性能にこだわりを持つ方にとっては気になる部分があるかもしれません。購入前にしっかりとチェックしておきましょう。

日産 セレナとはどんな車?

セレナは日産の代表的な車種で、3列シートのミニバンタイプということもあり、ファミリー層に人気です。シートを用途に合わせて、幅広くアレンジすることができ、車内空間をより快適なものに変化させる機能が特徴です。

e-powerモデルは、電力を活用するタイプの車種で、スムーズな走りと省エネなエネルギー効率が魅力です。

日産 セレナを中古車で購入する際に気をつけること

日産 セレナはモデル間で性能のブラッシュアップの差が大きいため、ハイブリッド性能や求める性能をチェックすることが大切です。また主な故障箇所でも挙げたCVT、コンプレッサー、スライドドアには注意が必要です。不具合が多く、消耗も多い部分ですので、試乗などを通して状態を把握しましょう。

まとめ

日産 セレナの故障箇所や費用についてご紹介しました。CVTやラジエーターファンなど重要な部品にも故障リスクがあるようです。ファミリーカーとしての性能は抜群ですので、定期的なチェックや日頃のメンテナンスで故障のリスクを軽減することが大切です。維持に気を配り、長くセレナで家族でのおでかけを楽しみましょう。