ルノートゥインゴは故障が多いって本当?故障の多い箇所や評判をチェック!

ルノートゥインゴは、日本のコンパクトカーや軽自動車とも近いサイズと、必要十分なエンジンを装備しており、決して華美ではないもののフランスらしい合理的なモデルです。

3代目となる現行モデルは、メルセデス・ベンツのコンパクトカーブランドのスマートと車体を共有し、2016年にデビューしました。

デビューから2年を経過し、中古車市場にも少しずつ流通が増えてきている状況ですが、心配となるのはルノートゥインゴの故障ですよね。今回は、口コミなどをチェックして、その真相に迫ります。

ルノートゥインゴとはどんな車?

2014年にデビューし、2016年に日本導入開始となった3代目ルノー・トゥインゴは、欧州Aセグメントに属し、ライバルはスマートフォーフォー、フォルクスワーゲンUp!などです。

全幅1,700mm未満、全長3,700mm未満というサイズ感は、日本車のマツダデミオ等より1サイズ小さく、シティコミューターとして使いやすい車です。

近年、欧州で厳しくなっているCO2の総量規制で、利益が大きく排気量も大きい高級車を販売するには、相対的にCO2の排出量の少ない小型車の販売を増やさねばならず、各社が力を入れたモデルを投入している一方で、他メーカーとの共同開発というモデルも増えています。

このトゥインゴも、メルセデス・ベンツのコンパクトカーブランドである、スマート社のフォー・フォーというモデルと基本的な開発設計を共有しています。その為、先代までFF車であったトゥインゴも、リアエンジンリアドライブ(RR)という現在では珍しい駆動方式をとることになりました。

このRR化によって、フロントタイヤは、エンジン幅の制約を受けることなく、ハンドルの切れ角を確保でき、軽自動車より全長、全幅ともに20㎝程大きいのにも関わらず、最小回転半径4.3mと軽自動車並みの小回り性能を実現しています。

リアエンジンとはいえ、テールゲートを開くと、コンパクトカーのトランクルームの光景と同じく、エンジンの上にもラゲッジルームがあり、185リットルの容量が確保されています。

 

ルノートゥインゴ関する故障の声

外車の中でも、イタフラ(イタリア・フランス)車は、故障が多いといわれています。実際、ラテン系の車は品質が安定していないため故障が多かったのは事実ですが、果たして、ルノートゥインゴはどうでしょうか。

口コミサイトを見てみると、

  • シフトチェンジ時のショックが大きい
  • ラジオの電源が入らない
  • ヘッドライトがハイビームに切り替わらない
  • ワイパーの故障
  • イモビライザーの故障

といった、電装に細かなトラブルが発生しているようです。

ルノートゥインゴに故障が多い箇所とは?

もともと、日本は湿度の高いうえに、無線や電波の量が多く、会社が搭載している電子機器には過酷な環境と言われ、故障の多さに繋がっていました。

かつて、外車の日本でのテストは秋葉原や東京タワーの周辺を重点的に回っていたということからも、その環境の過酷さが理解できます。

ルノートゥインゴでも、多少の故障やマイナートラブルは出てしまっているようです。

ただ、トランスミッションのシフトショックは、構造上、仕方のないものといえそうですし、車が数万点に及ぶ部品が集まる工業製品である以上、多少の故障は生じます。

ルノートゥインゴにおいては、スマートとの部品共有化もあり、国内の部品流通の心配が少ないので、万一の故障でも安心できます。

なお、ルノーが発表しているトゥインゴに関する故障・不具合・リコール情報としては以下があります。

かじ取装置(アクスルキャリア)のリコール
左前輪を取り付けている部品の強度が不足していて、亀裂が入るトラブルがあり、当該部品を対策品に取り替えるリコールが、2018年3月16日に出ていました。

 

ルノートゥインゴの各部品の修理費用

ルノートゥインゴは、故障個所が一か所に集中しておらず、単純に傾向をはかることは難しいです。

なお、新車保証内ということもあり、大概の故障は無償修理となっています。その場合は、当該箇所の交換ということがほとんどのようです。

年数が経ち、距離が増えてくると出てきそうなトラブルとしては以下が挙げられます。

エンジンオイル漏れによるガスケット交換

ヘッドガスケット等の交換でも、比較的アクセスしやすい場所ではあるので、50,000円程度の修理代になるケースがあります。

エアコンの修理

ルノートゥインゴは、車体後部にエンジンとコンプレッサーがあり、熱交換を行うコンデンサーは車体前部との配管が長くなるため、一度エアコンガスのリークが起きると、原因の究明に時間がかかります。

また、リークの多くは、振動が起因しますので、その振動を受ける範囲が長いということは、故障の可能性も高くなります。

トランスミッションの修理

ルノートゥインゴには、二組のクラッチをもつDCT(デュアルクラッチトランスミッション)が搭載されています。伝達効率の高さ等から、フォルクスワーゲン等の小型車に採用されているものです。

このトランスミッションは、クラッチの断続を機械が行ってくれますが、制御を行う機械(メカトロ)にトラブルが出やすく、修理は高額になる傾向です。

 

ルノートゥインゴオーナーの評判

ルノートゥインゴに乗るオーナーの評判を簡単にまとめると、以下のような結果となりました。

  • 900㏄とは思えないトルク
  • しっかりした足回り
  • 思ったほど燃費が良くない
  • デザインがすばらしい
  • 取り回しがよく、車幅感覚が掴みやすい

おおむね、見栄えもよく、乗りやすい車である印象ですが、「思ったほど燃費が良くない」という印象を持っているオーナーもいるようです。

 

ルノートゥインゴを中古車で購入する際に気をつけること

ルノートゥインゴに限らず、中古車を購入する際は、まずお店を選ぶことが肝心です。特に外車の場合、国産車では使用しない特殊工具や、コンピュータなどのツールが必要になります。

現行モデルに限っていえば、新車保証の継続が可能な年式なので、保証継続が可能かも確認すべき点です。これらを踏まえたうえで、お得に車を購入できるお店選びを行うようにしましょう。

 

まとめ

欧州の外車というと、メルセデス・ベンツやBMWをはじめとしたドイツ車のイメージが強く、中古車市場でもドイツブランドは、比較的高値で安定していることが多いです。

一方で、ラテン系の車は、故障の多さ等から敬遠されることが多く、同じ車格でも価格が低いことが多くなっています。

これらの傾向がある欧州の外車ですが、ルノートゥインゴは、基本がスマートと基本設計を共有しているような品質の高い車であるにもかかわらず、スマートフォー・フォーを中古で購入するよりも安価になることが多く、ねらい目の車であるといえます。