BIGMOTOR(ビッグモーター)のクレーム安心保証とは?加入の是非も交えて解説

BIGMOTOR(ビッグモーター) には「クレーム安心保証」というオリジナルの保証がありますが、具体的に何に対するどのような保証なのでしょうか?クレーム安心保証の概要と併せて、加入すべきかどうかを解説します。

BIGMOTOR(ビッグモーター) のクレームにはどんなものが寄せられている?

中古車販売業者の中でも大手グループに入るBIGMOTOR(ビッグモーター) に関する口コミや評判がインターネット上では投稿されています。

良い口コミ、悪い口コミなど投稿内容はさまざまですが、インターネット上で掲載されている口コミを参考に中古車販売業者を選ぶ方も多いと思います。

今回は数多くある、BIGMOTOR(ビッグモーター) の「クレーム」の内容に注目してご紹介していきます。

クレーム1 「営業の人の接客対応が悪い!」
中古車販売店員、買取査定に訪れた営業マンなどの対応の悪さについてのクレームを多く見かけました。愛想が悪い、強引すぎる、こちらの話に耳を傾けないなど様々な意見が多く投稿されていました。
ある人は、あまりの対応の悪さにお店へクレームの電話を入れるか考えている、とかなり怒りを露にしている方もいらっしゃいました。

クレーム2 「査定額が低かった」
BIGMOTOR(ビッグモーター) で査定をした際に提示された金額が妥当かどうかわからず、他店でも査定をしてもらったところ、倍ほどの査定額を提示されたという投稿をいくつも見かけました。それに対し、査定の基準がわかっていない人が車の査定をしていいのかなどといったクレームをしているようです。

クレーム3 「買取した後に、買取業者から不具合や欠陥があったと言われ、損害金を請求された」
こちらは、BIGMOTOR(ビッグモーター) のみならず、車買取業者におけるクレームとして多く見かけました。買取をした後に、業者から損害金を請求されては、買取の契約が完了している以上、こちらとしても納得がいきませんよね。

上記でご紹介したクレーム1は一人一人、店員の対応や販売価格など、受け取る感覚が異なり、その人にとってはクレームに値することであっても、他の人からすればクレームには値しないといったことも多くあります。

またクレーム2の買取の査定額においても、各業者の査定基準などもあるため、一概に高い低いが言えないのが現状だと言えるでしょう。

投稿者の口コミを鵜呑みするのではなく、その背景など記載があるのであれば、それが自分にとってクレームに値するのか、しないのか判断しながら見ていくことが大切です。

クレーム3においては、BIGMOTOR(ビッグモーター) はクレーム安心保障というサービスを提供しているので、少なからず回避できそうです。

 

BIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証とは?

BIGMOTOR(ビッグモーター) のホームページではクレーム安心保証についての情報がほとんど掲載されていませんので、「聞いたことはあるけど具体的にどんな保証か分からない」という方も多いと思います。

まずはBIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証がどんな保証なのかを見ていきましょう。

BIGMOTOR(ビッグモーター) が車を買い取った後、査定時には見抜けなかった不具合や欠陥が見つかったとします。

BIGMOTOR(ビッグモーター) は通常、そのようなケースでは修理代などの損害金を元の持ち主(売り主)に請求することになるのですが、クレーム安心保証に加入していればBIGMOTOR(ビッグモーター) はその損害金を売り主に請求しません、というものです。

後から不具合や欠陥が見つかるのは次のようなケースです。

  1. BIGMOTOR(ビッグモーター) の自社工場や提携工場で整備していて気づくケース
  2. 中古車オークションに流す際に査定士がチェックして気づくケース
  3. 買い取った中古車を購入した人が実際に運転して気づくケース

エンジンの調子やミッションの不具合などは実際に車を走らせてみなければ気づきにくい部分もありますので、BIGMOTOR(ビッグモーター) の無料査定時には見抜けないことも少なくありません。

売り主は「事故歴、修復歴なし」と言っていても、実は走らせてみたらフレームやシャフトが歪んでいた、ミッションに修理した痕跡が見つかったという可能性はゼロではありません。

そんな時、BIGMOTOR(ビッグモーター) では修理代などの損害金を売り主に請求するのですが、クレーム安心保証に加入していれば請求しないという訳です。

 

BIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証、加入料金や適用されないケースとは?

BIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証の概要についてご理解いただけたところで、続いては加入料金や適用されない可能性があるケースについて解説していきます。

クレーム安心保証の料金設定は車種と買取金額によって次のように分類されています。

軽自動車 10,000円
普通車(買取金額100万円未満) 10,000円
普通車(買取金額100万円以上) 20,000円
輸入車 30,000円

車の売却時に上記の料金を支払う(買取金額から差し引く)ことでクレーム安心保証に加入することができ、買い取り後に不具合や欠陥が見つかった場合、100万円を上限にBIGMOTOR(ビッグモーター) が保証してくれるという内容です。

また、重要になってくるのが適用されないケースです。

クレーム安心保証に加入してさえいれば、たとえどんな不具合や欠陥が後から見つかっても保証してくれるという訳ではありません。クレーム安心保証が適用されない可能性が高いケースを覚えておきましょう。

  1. 虚偽の申告をして車を売却した場合
    本来、事故歴や修復歴があるにも関わらず、それを故意に隠して「事故歴、修復歴なし」と申告して売却し、後から修理した形跡などが発覚した場合、クレーム安心保証が適用されない可能性が高くなります。
  2. 保証額を超えた場合
    後から見つかった不具合や欠陥の修理等が、上限額である100万円を超えた場合、クレーム安心保証が適用されない(あるいは超過分を請求される)可能性があります。
  3. そもそも売買契約がキャンセルになった場合
    民法における瑕疵担保責任によって、BIGMOTOR(ビッグモーター) が買い取った後に不具合や欠陥が見つかった場合、売買契約自体をキャンセルすることができます。そうなれば車も戻ってきますが、当然ながらクレーム安心保証も無効となります。

このような場合はクレーム安心保証が適用されない可能性が非常に高くなりますので覚えておきましょう。

なお、保証の対象となる機構や部品、あるいは不具合や欠陥の種類についてはBIGMOTOR(ビッグモーター) のホームページ等で明記されていませんので、査定士やお店の担当者に直接確認しておくことをおすすめします。

 

BIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証に加入しておけば安心!

ここまではBIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証の概要について解説してきましたが、いざ車を売るとなったら、加入すべきかどうか判断に迷う人も多いのではないでしょうか?

BIGMOTOR(ビッグモーター) に関わらず、車買取のクレームでは、買取完了後に損害金を請求されたというケースも多くあります。

しかし、民法には瑕疵担保責任というものがあります。BIGMOTOR(ビッグモーター) と売り主に例えて簡単に説明すると次のような内容です。

「売却した車に一般では分からない(見抜けない)不具合、または欠陥があった場合、売り主はBIGMOTOR(ビッグモーター) に対して損害金を支払わなければならない」

というものです。

しかしながら、これでは

※事故歴や修復歴があるのを知っていながら故意に隠して売却した
※事故歴や修復歴があったのを本当に知らずに売却した

このように故意か否かを問わず、売り主に担保責任が発生してしまうため、売り主としては非常にリスクが高い取り引きになってしまいますし「BIGMOTOR(ビッグモーター) が難癖をつけている」と受け取ってしまうかもしれません。

ところが、一般社団法人自動車公正取引協議会では

「買取店(このケースではBIGMOTOR(ビッグモーター) )はプロとして査定し買い取っているため、買い取り後になんらかの不具合や欠陥が見つかっても、それは買取店(BIGMOTOR(ビッグモーター) )に責任がある」

と明言しています。

少し複雑ですが、車の売買契約で瑕疵担保責任が生じるのは「売り主が虚偽の申告をしてBIGMOTOR(ビッグモーター) に売却し、それが発覚した場合」と言えるでしょう。

しかしながら、いざ本当に売却後に不具合や欠陥が発覚しても、売り主が「故意に虚偽の申告をした」のか、「本当に知らなかった」のか、判断することができません。

そのため、最悪のケースとしてもしBIGMOTOR(ビッグモーター) との間で裁判沙汰にまで発展した場合、「本当に知らなかった」とするとそれを証明しなければなりませんので、多大な労力や時間、場合によっては費用もかかってしまいます。

こうしたリスクがあることも踏まえて、加入すべきかどうかを考えてみると

「購入したのがもともと中古車で、自分が乗っていた以前の事故歴や修復歴については分からない」
「修理したことはあるけどそれが申告するほどのことなのか判断できない」

という場合、念のためクレーム安心保証への加入を検討してはいかがでしょうか?逆に

「購入したのが新車で、これまで一度も事故や修理をしたことがない」
「査定時に正直に事故歴や修復歴を伝え、それを確認してもらったうえで査定額を出してもらった」

という場合、クレーム安心保証には加入しなくても良いと考えられます。

 

BIGMOTOR(ビッグモーター) のクレームをどう受け止めるかはあなた次第!

今回はBIGMOTOR(ビッグモーター) のクレームやクレーム安心保証について解説してきました。

今は、インターネットで検索すれば口コミや評判など様々なものが一瞬にしてわかってしまう便利な時代です。

同時に、どんな口コミでも、誰であっても投稿できるのです。

車を買ったり、売ったりするためには、大きなお金が動くため、とても慎重に進めていかなければなりません。

インターネット上の口コミや評判を参考に業者を選ぶことも良いですが、実際に販売店へ行き、実車をみたり、実車を確認してもらったりすることが大切となります。少しでも不安な点があった場合は、その都度、販売員に確認しながら、しっかりと見極めていきましょう。

BIGMOTOR(ビッグモーター) BIGMOTOR(ビッグモーター)

なお、今回ご紹介したBIGMOTOR(ビッグモーター) のクレーム安心保証については、内容や加入料金などが変更になる可能性もあります。詳しくは、売買契約を締結させる前に、査定士や担当者に確認しておくことをおすすめします。