マツダのアテンザは日本カーオブザイヤーに選ばれたこともあるほど人気の車種です。ユーザーからも自動車業界からも評判がよく、セダンの定番車種と言えるでしょう。しかし、アテンザも含め、「マツダの車は故障しやすい」という噂もあるようです。
そこでこのページでは、アテンザは本当に故障しやすいのか、もしも故障した場合どのくらい修理代が掛かるのかといったことを詳しく紹介していきます。
目次
アテンザは故障しやすい?故障件数から調査
アテンザ単体での故障件数はわかりませんが、自動車メーカーごとのトラブルに関する統計データは存在します。以下は2017年、各自動車メーカーの「3~5年でトラブルの少ない順」にランキング形式にしたものです。
このランキングはユーザーアンケートを元に作成されており、トラブルの度合いに応じてポイントを付けています。
1 トヨタ 59ポイント
2 レクサス 63ポイント
3 ホンダ 74ポイント
4 メルセデス・ベンツ 75ポイント
5 スズキ 79ポイント
6 三菱 80ポイント
6 日産 80ポイント
8 ダイハツ 82ポイント
8 スバル 82ポイント
10 MINI 88ポイント
11 マツダ 93ポイント
※参考:http://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2017_Japan_Vehicle_Dependability_Study
以上のランキング結果から、マツダは11社の自動車メーカー中で最下位となっており、トラブル件数の多さがわかります。「マツダの車は故障しやすい」という噂がありますが、あながち間違いではないようです。
では、アテンザ含めマツダの車は品質が悪いのか?という疑問が出てきますが、必ずしもそうとは言えません。
マツダの車のトラブル件数が多い理由としては、「ディーゼルエンジンだから」ということが挙げられます。マツダはディーゼルカーが多いですが、これは環境への配慮、クリーンな企業イメージを狙っての戦略です。
実際環境にはエコなのですが、ディーゼルエンジンはまだ改良の余地があり、現状はガソリンエンジンよりもトラブルが起こりやすいとされています。そのため、マツダはディーゼルエンジンを積極的に取り入れた結果、残念ながらトラブル件数は多くなっています。
アテンザの故障しやすいパーツと修理代
次に、アテンザの故障しやすい部位と、修理する場合の修理代目安について紹介します。
ヘッドライト
・交換費用目安 片側で8万円程度
アテンザはディーゼルエンジンだけでなく、ヘッドライトのトラブルも目立っています。夜間走っていて突然ライトが消えてしまったり、スイッチを入れても点灯しなかったりといったトラブルが報告されています。
ヘッドライトが付かないまま走行するのは危険なので交換せざるを得ませんが、その際には片側で8万円程度の費用が掛かります。契約の仕方によっては一定期間無料交換してもらえるかもしれませんが、自己負担する場合はそれなりに高額です。
ディーゼルエンジン
・修理費用目安 5万円程度
ディーゼルエンジンが故障しやすい理由は、スラッジと呼ばれる沈殿物がバルブ内に溜まってしまうからです。これによって、排気ガスが正常に循環できなくなります。そうすると、エンジン警告灯が点灯するようになり、エンジン回転数にムラが出始めます。
エンジンに不安を抱えたまま走行するのは危険すぎるので、致命傷になる前に修理する必要があります。費用としては5万円程度です。
パワーウィンドウ
・修理費用目安 10万円程度
パワーウィンドウはマツダの車に限った話ではありませんが、故障しやすいパーツです。故障原因としては、単純に経年劣化によってモーターが動かなくなったり、樹脂部品が破損して故障したりするといった原因が挙げられます。
窓の開閉ができない車は使えないので、修理は必須です。しかし、10万円程度掛かってしまうので、決して安い修理費用とは言えないでしょう。
電装系
・修理費用目安 100円~
「車内のライトが付かない」「エンジン始動のたびに時計がリセットされてしまう」といったトラブルも多々報告されています。電装系のトラブルに関しては少額で修理でき、100円~高くても数百円程度で修理可能なので、致命的な故障ではないと言えます。
その他の故障パーツ
上記の他にも、「ブレーキの効きが悪くなる」「突然ノッキングして車が大きく揺れる」「後方の障害物認知システムが誤作動を頻発する」「タービンが摩耗して異音が鳴る」といったトラブルが報告されています。
故障した場合はどこに問い合わせればいいの?
「走行中に重大な故障が発生した」場合はJAFや加入している任意保険に問い合わせます。走行に問題ない程度の故障なら帰宅後の対処で問題ありませんが、走行に問題ある故障の場合、ロードサービスなどを利用する必要があります。
修理に関しては、「ディーラー」と「民間工場」の2択です。まずディーラーはサポートが細かく安心できるメリットがありますが、修理費用が高額になるデメリットもあります。一方で、民間工場は費用を抑えられる反面、修理後の保障期間が短いというデメリットがあります。
ちなみに、故障は車両保険の対象外です。車両保険は事故や盗難などによる損害を補償するものなので、単に故障しただけでは補償対象になりません。マツダのアテンザは人気車種ですが、それなりに故障もあり、愛車にする上での大変さもあるため、その点に留意したうえで購入を検討しましょう。