ホンダ フィットは故障(不具合)が多い?過去の故障事例や修理費用などを交えて紹介

ホンダから発売される乗用車のラインナップの中でもっともコンパクトなサイズの「フィット」。コンパクトながらも広い車内空間を誇り、老若男女問わず人気の高い1台となっています。2020年にはNEW FITが発売される予定で、さらなる進化を遂げています。今後も人気が衰えそうにないホンダ フィットですが、やはり気になるところは故障(不具合)問題ですよね。今回は、ホンダ フィットの故障(不具合)について過去の事例やリコール情報を交えながら徹底解説していきたいと思います。これから購入を検討している方も、ちょっと気になっている方もぜひ参考にしてみてください!

ホンダ フィットは故障(不具合)が多いのか?

ホンダ フィットに関する故障(不具合)の声

40代/男性

ジャダーが故障したので修理したことがあります。

30代/男性

ハブが故障したことが1回あるくらいで、その他は特にありません。

今まで軽自動車、乗用車など数台乗ってきましたが、一番故障が少ない車だと思います。

30代/男性

もうすぐ10年くらいなると思いますが、電動のドアミラーが故障しました。

他には小さなトラブルもほとんどなく、すごい優秀な車だと思います。

50代/男性

普段からかなり距離を乗ってるので、他の人より故障しやすい環境にあると思いますが、10年経った頃にミッションから異音がするようになったくらいです。ミッションから異音はしますがまだ乗れるので、この際乗り切ろうと思います。

20代/男性

親のフィットをもらって乗っていますが(たぶん年式はかなり古い)、親が乗っていたころも自分が乗ってからも故障はありません。リコールで工場に持っていくくらいかな。

ホンダ フィットの故障(不具合)が多い箇所

日本のメーカーの自動車は、世界的に見ても高い評価や信頼性があるといえますが、工業製品である以上、ホンダ フィットにも故障(不具合)が生じる可能性はあります。

ホンダ フィットにも故障(不具合)しやすい箇所というのがいくつかあり、次の様な部品は比較的故障が多いので注意が必要です。

  • エンジンの故障(不具合)
  • ECUの故障(不具合)
  • CVTの故障(不具合)
  • 冷却水漏れ
  • 雨漏り(初期の型式に多い)

ホンダ フィット各部品の修理費用

ここでは、ホンダ フィットが故障(不具合)を起こした場合の、各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。

故障(不具合)箇所 費用
オルタネーターの故障(不具合) 5万円以上 ※リビルト品であれば2万円程度~
ECUの故障(不具合) 9万円前後
CVTの故障(不具合) 30万円前後
冷却水漏れ ウォーターポンプ交換の場合:3万円程度

オーバーヒートした場合の交換は20万円前後~

ブッシュの劣化 だいたい5万円程度
雨漏り シール交換程度であれば数万円

ホンダ フィットオーナーの評判

ここまで、ホンダ フィットの故障(不具合)などネガティブな事柄に注目してお伝えしてきましたが、ホンダ フィットへの声はもちろんネガティブなものだけではありません。

実際にホンダ フィットを愛用しているオーナーの評判をまとめてみました。

まずは、ポジティブな意見をご紹介します。

  • 後部座席も割と広く、大人が乗っても余裕がある
  • 価格が安い
  • 小回りが効く
  • 燃費が良い
  • 使い方によってはたくさん荷物が積める
  • 飽きの来ないデザイン
  • シートアレンジが豊富
  • 運転しやすい
  • 視界が広い

一方、下記のような意見もありました。

  • Aピラーが太いので、交差点での見通しが悪い
  • 街のあちこちでフィットを見かける

Aピラーが太いという問題点は直接安全性に関わってくるので、ネガティブポイントとしては大きいですが、街中のあちこちでフィットを見かける点については、それだけ人気がある車種であるということがわかります。

フィットとはどんな車?

何かにつけてトヨタ・ヴィッツと比較されることが多いフィットは、本田技研工業(以下、ホンダ)が製造と販売を手がけるハッチバックタイプのコンパクトカーです。

初めてお目見えしたのは2001年6月。これはヴィッツの1年半ほどあと、ということになります。とはいえ、それ以前もホンダはロゴというコンパクトカーを販売しており、フィットは実質的にロゴの後継車、という位置付けで発表されました。

フィットには「i-DSI」と呼ばれる技術を採用したエンジンが搭載されたことでも話題になりました。「i-DSI」とは、エンジンに装備された2つの点火プラグの点火タイミングをずらすことによって、急速燃焼させることができる技術で、低燃費化や低排気ガス化できるメリットがあります。

当初、月間販売目標台数8000台を設定していたものの、発表からわずか1ヶ月後にはそれを大幅に上回る48,000台もの受注を受けたと言います。その結果、2001年11月には「2001-2002日本カー・オブ・ザ・イヤー」「2002RJCカー・オブ・ザ・イヤー」をダブル受賞しています。

その勢いは本物で、発売から1年未満で累計販売台数20万台を達成するという、当時のホンダにおける大ヒット車種、オデッセイの21カ月を軽くクリアしての最短記録を樹立しています。

これまで2度のフルモデルチェンジと5度のマイナーチェンジを繰り返しています。現行モデルは、2013年にフルモデルチェンジが発表、2017年6月にはマイナーチェンジが施された3代目フィットです。

モデルチェンジを繰り返すたびに、よりスタイリッシュに、より安全に、そしてより経済的に進化し続けているフィット。そんなフィットの魅力や基本スペック、中古車価格などをご紹介します。

2017年のマイナーチェンジで標準装備となった「ホンダ・センシング」

2017年6月29日に発表された3代目フィットのマイナーチェンジでは、ホンダが誇る安全運転支援システム「ホンダ・センシング(Honda SENSING)」が標準装備となりました(ガソリン車の「13G・F」のみオプションとなります)。

ホンダ・センシングには大きく8つの機能があります。

たとえば対向車や前走車、歩行者などとの衝突回避を支援する「衝突軽減ブレーキ」、意図せぬ急発進を防ぐとともに注意を促す「誤発進抑制機能」、歩行者との衝突を回避する「歩行者事故低減ステアリング」、車線を検知してはみ出しを防ぐ「路外逸脱抑制機能」などがあります。

このほか、前走車との車間距離を保ってくれる「アダプティブ・クルーズ・コントロール」、車線内を走行できるよう支援してくれる「車線維持支援システム」、先行車の発進を知らせてくれる「先行車発進お知らせ機能」、標識の見落としを防ぐ「標識認識機能」の計8つです。

もちろん、これらはあくまで「支援」機能ですので、ドライバーがこれまで同様、安全運転に細心の注意を払うことに変わりはありませんが、自分だけでは防ぎきれない事故も多く、ホンダ・センシングがあればそうした事故のリスクも低減できるでしょう。

なお、フィットは平成29年度自動車アセスメントの予防安全性能評価において、最高ランクとなる「ASV++」を獲得しています。

燃費性能も文句なし!

フィットには2代目からハイブリッドが設定されています。特に「SPORTS HYBRID i-DCD」と呼ばれる、ホンダが誇るフル・ハイブリッドシステムは秀逸で、JC08モードにおける走行燃料消費率は37.2km/Lを達成しています。

最大のライバルとも言うべきトヨタ・アクアのハイブリッドが38.0km/Lですから、まさに日本最高クラスの低燃費性能を備えた車種と言えるでしょう。

ちなみに、2001年に初代が発表されて以降、フルモデルチェンジは2007年と2013年におこなわれています。つまり、6年ごとにフルモデルチェンジが施されていることになります。

そんなこともあり、ネットでは「もしかすると2019年、まったく新しいフィットが発表になるのでは?」という噂も飛び交っています。もし本当にフルモデルチェンジがおこなわれれば、トヨタ・アクアの38.0km/L超えはもちろん、40km/Lという超低燃費性能を実装したフィットの登場も夢ではないでしょう。

フィットのスペックなど基本情報

フィットにはこれまでさまざまなグレード、モデルが設定されてきましたが、ここでは現行モデルの基本的なタイプとなる「13G・F(FF/CVT仕様)」および「HYBRID L Honda SENSING(FF/7速デュアルクラッチ仕様)」のスペックをご紹介します(ホンダ・センシング装着の有無などによって、若干変わってきます)。

13G・F(FF/CVT仕様)

寸法 全長3990mm / 全幅1695mm / 全高1525mm
ホイールベース 2530mm
トレッド 前1490mm / 後1480mm
車両重量 1030kg
トランスミッション 無段変速オートマチックトランスミッション(トルクコンバーター付き)
エンジン型式 1.3L i-VTEC(水冷直列4気筒 DOHCチェーン駆動 吸気2 排気2)
総排気量 1317cc
最高出力 73kW[100PS] / 6000rpm
最大トルク 119N・m[12.1kgf・m] / 5000rpm
燃費 24.6km/L

HYBRID L Honda SENSING(FF/7速デュアルクラッチ仕様)

寸法 全長3990mm / 全幅1695mm / 全高1525mm
ホイールベース 2530mm
トレッド 前1480mm / 後1470mm
車両重量 1080kg
トランスミッション 7速デュアルクラッチトランスミッション
エンジン 1.5L i-VTEC+i-DCD(水冷直列4気筒 DOHCチェーン駆動 吸気2 排気2)
総排気量 1496cc
最高出力(エンジン) 81kW[110PS] / 6000rpm
最大トルク(エンジン) 134N・m[13.7kgf・m] / 5000rpm
最高出力(モーター) 22kW[29.5PS] / 1313-2000rpm
最大トルク(モーター) 160N・m[16.3kgf・m] / 0-1313rpm
燃費 37.2km/L

なお、フィットはフルモデルチェンジのたびにサイズアップしています。3代目は歴代最大サイズですが、それでも5ナンバーサイズを維持しています。

やはりハイブリッドの燃費性能が素晴らしいですが、ガソリンエンジンでも24.6km/Lですから、かなり効率の良い燃費性能を備えていると言えるでしょう。

フィットの中古車価格

ホンダによれば、2013年3月31日時点で、フィットの日本国内累計販売台数が200万台を突破したとのこと、実に発売から11年と10カ月という、ホンダ史上最速の記録でした。

売れに売れているフィット、中古車で手に入れるとしたら価格はどれくらいになるのか?見ていきましょう。

2019年6月の調査時点で確認できたフィットの中古車はおよそ7000台です。選り取り見取りですね。価格帯は35万円程度〜230万円程度までさまざま、平均相場は120万円前後となっています。

もちろん2001年発売の初代〜2019年式まで並んでいますので、じっくり自分好みのフィットを探すことができるでしょう。

とはいえ、多すぎて逆に迷ってしまう人もいるかもしれません。そんなときは、特別仕様車に絞ってみるのはいかがでしょうか?

たとえば2011年販売の10周年特別仕様車「RS・10th アニバーサリー」「13G・10th アニバーサリーⅡ」などは人気でした。特に「13G・10thアニバーサリーⅡ」は、「13G・10thアニバーサリー」の特別装備がさらにパワーアップ。

バックモニター付きオーディオ&USBジャック、遮熱およびUVカット機能付きフロントガラスなどを装備しているほか、エアコンのアウトレットがメッキ加工されているなど、特別感満載の一台に仕上がっています。

一方、「RS・10th アニバーサリー」はキーレスエントリーや16インチアルミホイール、メーターリングのメッキ加工など「RS」をベースとした特別仕様車です。

いずれも「ホンダ・センシング」は装着されていませんので、安全面でも安心がほしい!という人は2017年以降のモデルをおすすめしますが、特にこだわりはない、という人はこうした特別仕様車に目を向けてみるのも、おすすめです。

2012年「ファインスタイル」、2015年「コンフォート・エディション」、2016年「ファイン・エディション」など、さまざまな特別仕様車が発表されています。

ぜひ中古車情報をチェックして、掘り出し物のフィットを見つけてください!

ホンダ フィットを中古車で購入する際に気をつけること

前述の通り、ホンダ フィットの中古車は某サイトで7,000台と非常に多くの中古車が出回っています。

ただし、ホンダ フィットの中古車を購入する場合は、下記の点に注意するようにしましょう。

  • 初期型はCVTに異常がないか確認する
  • 各部品に劣化が生じていないか
  • 隠れたところの塗装剥げや傷がないか
  • 車体に歪みがないか
  • 電装品は正常に稼働するか
  • エンジン始動時に異音がないか
  • 雨漏れの形跡がないか

上記のような点を踏まえ、しっかりと見極めたうえで購入を決定していきましょう。

まとめ

今回は、新車はもちろん中古車市場でも人気の高いホンダ フィットの故障(不具合)について解説してきました。

コンパクトなボディが好まれる今現在の状況と、コスパが良いことを考えればホンダ フィットは買いである車種と言えます。

ぜひ、この機会に購入を検討してみてはいかがでしょうか。