トヨタ アルファード ハイブリッドは故障が多いって本当?故障事例やリコール情報など徹底解説!

国内において自動車シェアNO.1を誇るトヨタから発売されているアルファード ハイブリッド。ファミリー層を中心人気が高いアルファードですが、ハイブリッド車となると、「燃費はいいけど、故障した際にお金がかかる」という意見も少なくありません。そこで、今回はトヨタ アルファード ハイブリッド車に注目し、故障(不具合)やオーナーの評判、リコール情報など徹底解説していきます。

トヨタ アルファード ハイブリッドは故障(不具合)が多いのか?

トヨタ アルファード ハイブリッドに関する故障(不具合)の声

30代/男性

中古車で一代前のアルファードハイブリッドを購入しました。これまでは特に問題ありませんでしたが、3年前ほどから故障が立て続けに起こっています。故障のたびに長期で預けなければならなかったり、多額の費用が掛かってしまったりしていたので、手放す結果となりました。トヨタは故障しにくいと思ったけど、ハイブリッドだから故障しやすいのかな……?

20代/女性

家族が多くなったことを機に燃費のいいアルファードハイブリッドに買い換えました。が、1年ほど経った時にインバーターが故障しました。すぐに修理してもらいましたが、また何かのランプが点灯しています。

30代/男性

ハイブリッドシステムが故障したようで、マークが点灯しています。ディーラーに持っていく予定ですが、いくらくらい修理費用がかかるのか。ハイブリッド車は故障すると高くつきますね。

40代/男性

だいぶ古い年式でしたが、アルファードハイブリッドを購入しました。購入後半年ほどは好調だったのですが、最近後部席のドアの開け閉めが不調です。

50代/男性

アルファードハイブリッドが出てすぐに購入しました。5年経った頃から、CVTが故障したり、電動スライドドアが故障したりと毎年何かが故障します。今年はハイブリッドの警告も点灯してしまいました……。もうそろそろ替えどきかな?

トヨタ アルファード ハイブリッドの故障(不具合)が多い箇所

トヨタは故障が少ないメーカーだと定評がありますが、工業製品である以上、アルファード ハイブリッドにおいても故障(不具合)は避けられません。

トヨタ アルファード ハイブリッドにおいて、次の様な部品は比較的故障が多いと言われています。

  • インバーターの故障(不具合)
  • CVTの故障(不具合)
  • ハイブリッド警告灯の点灯
  • 電動スライドドアの故障(不具合)
  • コンプレッサーの故障(不具合)
  • オルタネーターの劣化

トヨタが発表しているアルファード ハイブリッドに関する故障・不具合・リコール情報

助手席用エアバッグのインフレータに関する不具合(2015年6月25日届)

助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、原因は判明していませんが、エアバッグ展開時にインフレータ容器が破損するおそれがあることから、全車両、予防的措置として、当該インフレータを交換します。

対象車両

型式 車台番号
ZA-ATH10W(アルファードハイブリッド) ATH10-0001007~ ATH10-0005160(平成15年 7月11日~ 平成15年12月25日)

ギヤボックスおよびハイブリッドシステムの電圧変換器(インバータ)用電動ウォータポンプにおける不具合(2012年11月15日届)

(1) かじ取装置において、ハンドルとギヤボックスを連結している継手部品(インタミエクステンションシャフト)のギヤボックス側強度が不足しているものがあるため、低速時にハンドルを強く一杯に切る操作を繰り返すと、継手部品の連結部にガタが発生することがあります。そのため、そのまま使用を続けると、連結部が摩滅し、かじ取り操作ができなくなるおそれがあります。

(2) ハイブリッドシステムの電圧変換器(インバータ)用電動ウォータポンプにおいて、コイルの巻き線工程が不適切なためコイル線に傷がついたものがあります。そのため、コイル線の腐食断線によりウォータポンプが停止して警告灯点灯や出力制限走行となります。また、線間ショートした場合には、電源ヒューズが切れて走行不能となるおそれがあります。
インバータ:高電圧の直流を交流に変換する装置

対象車両

型式 車台番号
ZA-ATH10W
CAA-ATH10W
DAA-ATH10W
ATH10-0001007~ATH10-0025620(平成15年 7月11日~平成20年 3月31日)

制動灯用スイッチおよび電動式燃料ポンプに関する不具合(2004年11月19日届)

(1) 制動灯用スイッチの接点にはたらく電気負荷に対する接点部の形状が不適切なため、接点に酸化物が生成され接触抵抗が増大するものがあります。そのため、スイッチが導通不良となり、制動灯が点灯しなくなるおそれがあります。

(2) 電動式燃料ポンプの製造時に異物の除去が不充分なため、内部モータの配線被覆が異物により損傷して短絡し、燃料ポンプ回路のヒューズが切れたり、モータブラシが異常摩耗することがあります。そのため、燃料ポンプが作動しなくなり、エンジンが停止して再始動できなくなるおそれがあります。

対象車両

型式 車台番号
ZA-ATH10W
CAA-ATH10W
ATH10-0001008~ATH10-0008024(平成15年 4月21日~平成16年 7月 9日)

トヨタ アルファード ハイブリッドの各部品の修理費用

ここでは、各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。

故障個所 費用
インバーターの故障 ウォーターポンプの配線不良の場合は無償
上記以外の原因など有償と判断された場合は60万円前後
コンプレッサーの故障 20万円程度
ハイブリッドバッテリーの故障 システム異常の場合 30万円~40万円前後
ハイブリッドバッテリー交換の場合:20万円前後
ウォーターポンプの交換の場合 4~5万円程度
オルタネーターの劣化による故障(不具合) 10万円程度

上記金額はあくまでも目安であり、その金額+工賃が発生します。
工賃は工場によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。

ハイブリッド車はガソリン車に比べて修理した際の費用が高い傾向にあります。少しでも安く抑えたい場合は、リビルド品などを探してもらうことも1つの手でしょう。

トヨタ アルファード ハイブリッドのオーナーの評判

ミニバン販売台数では上位に組み込むトヨタ アルファード ハイブリッドですが、実際に所有しているオーナーの方々はどのような印象を持っているのでしょうか。

ポジティブな意見とネガティブな意見に分けてご紹介します。

まずはポジティブな意見です。

  • サスペンションがちょうどいい
  • 高級感がある
  • エグゼクティブシートが最高!
  • 車内の広さは抜群!
  • 重量感があるので運転しやすい
  • 疲れを軽減できるシステム(ブレーキホールドやレーダークルーズコントロール)がいい
  • 静粛性が高い
  • 燃費がいい

次はネガティブな意見です。

  • 意外に荷物が詰めない
  • 価格が高い
  • 故障した際の費用が高い
  • ハイビームが暗い

ネガティブな意見にある「価格が高い」ですが、ハイブリッドということもあり、一番ランクの低いアルファード ハイブリッドXでも4,384,800円~となっています。

最高ランクであれば7,352,640円ですので、ファミリー層向けの価格にしては高い印象がありますね。

トヨタ アルファード ハイブリッドとはどんな車?

ここまで、トヨタ アルファード ハイブリッドの故障や不具合について解説してきました。

アルファードを所有するオーナーの評判は上々でしたが、そもそもどのような特徴を持った車種なのでしょうか。

トヨタ アルファード ハイブリッドの歴史

まずは、トヨタ アルファード ハイブリッドの歴史について簡単にご紹介します。

アルファード ハイブリッドが登場したのは、2003年7月のことです。
アルファードのガソリン車が登場したのが2002年5月ですので、約1年後にハイブリッド車が追加されています。

その後、2008年4月をもって、初代アルファード ハイブリッドは販売を終了しています。

2008年5月には、2代目アルファード ガソリン車が販売されましたが、ハイブリッド車の発表はなく、ハイブリッド車復活の声が多かったようです。

その声が届いたのか、2011年ガソリン車のマイナーチェンジ発表と同時に2代目アルファード ハイブリッドが復活しました。2代目アルファード ハイブリッドでは、「ハイブリッドX」「ハイブリッドG」「ハイブリッドSR」の3グレードが設定され、バリエーション豊かなハイブリッドモデルとなっています。

そして現行モデルとなる3代目アルファード ハイブリッドは、20015年1月に発売が開始されています。

3代目アルファードでは、「高級車」として開発され、フロントデザインやランプなどのデザインもスタイリッシュ感が強く、スポーティーさも兼ね備え、立体的なU字型の構成とする特徴的なデザインに変化しました。

その後2017年にマイナーチェンジが行われ、同時に「S」のハイブリッドモデルも追加されています。

2017年のマイナーチェンジでは、ボディカラーが一部入れ替えとなり、当初のボディカラーだった「グレイッシュブルーマイカメタリック」「シルバーメタリック(一部モデル専用色)」「グレーメタリック(一部モデル専用色)」が廃止され、「グラファイトメタリック」「スティールブロンドメタリック(一部モデル専用色)」、「ダークレッドマイカメタリック(一部モデル専用色)」が追加となりました。

ボディカラーが入れ替わったことで、より高級感のあるアルファード ハイブリッド車となっています。

トヨタ アルファード ハイブリッドの特徴

ポイント1 広々空間

現行の3代目アルファード ハイブリッドモデルのサイズは、4,395mm(全長)×1,850mm(全幅)×1,950mm(全高)となっており、他社のミニバン等と比べても圧倒的な広さとなっており、国産車でもトップクラスの大きさとなっています。

また、高級車と謳うトヨタ アルファード ハイブリッドですから、当然、インテリアにもこだわりが随所にちりばめられています。

木目と皮を基調としたインテリアデザインは、高級感かつ華やかなデザインです。

ポイント2 燃費

前述した通り、アルファード ハイブリッドは他のミニバンと比べても非常にサイズが大きいです。その分、重量が重いことが懸念されますが、それでも18.4~19.4km/Lと。高い燃費性能を持っています。

トヨタ アルファードのハイブリッドとガソリン車を徹底比較!

まずは、トヨタ アルファードのハイブリッド車とガソリン車の違いについてみていきましょう。

外装の大きな違いとしては、エンブレムの色です。
ガソリン車は黒とシルバーとなっていますが、ハイブリッド車は青とシルバーです。
そのほか、ハイブリッド車にはサイドミラー側の下、バックドアに「HYBRID」のエンブレムがついています。

内装の違いの1つ目は、メーターの違いです。
アルファード ハイブリッドでは、ハイブリッドシステムインジケーターが設置されているため、ガソリン車のメーターに比べると、少々未来感漂うメーターとなっています。

また、アルファード ハイブリッド車には、大型コンソールボックスが全グレードにおいて標準装備です。

では、スペックの違いはどうでしょうか。
アルファード ハイブリッドとガソリン車(2.5L)を比較してみたいと思います。

項目 アルファード ハイブリッド ガソリン車(2.5L)
ボディサイズ(mm) 4,945~4,950×1,850×1,950 4,945~4,950×1,850×1,935~1,950
重量(kg) 2,090-2,240 1,920~2,080
総排気量(㏄) 2,493 2,493
燃料消費率(JCO8モード)(km/L) 18.4~19.4 11,4~12.8
トランスミッション 電気式無段変速機 Super CVT-i
エンジン形式 2AR-FXE 2.5L 直列4気筒 2AR-FE 2.5L 直列4気筒
エンジン最高出力 112kw(152PS)/5,700rpm 134kw(182PS)/6,000rpm
エンジン最大トルク 206N.m(21.6kgf.m)/4,400~4,800rpm 235N.m(24.0kgf.m)/4,100rpm
フロントモーター最高出力 105kw(143PS)
フロントモーター最大トルク 270N.m(27.5kgf.m)
リヤモーター最高出力 50kw(68PS)
リヤモーター最大トルク 139N.m(14.2kgf.m)

トヨタ アルファード ハイブリッドを中古車で購入する際に気をつけること

2代目以前の型式と3代目以降のトヨタ アルファード ハイブリッドにはデザインに大きな違いがあります。
中古車を購入する際は、どの型式がいいか決めることから始めましょう。

また、ボディカラーも豊富ですので、ある程度絞っておくことが良いです。

では、具体的にトヨタ アルファード ハイブリッドの中古車を購入する場合、どういった点に注目して探せばよいのでしょうか。

事前に必ず確認しておきたいポイントをまとめてみました。

  • 走行距離が短すぎるもしくは長すぎる車両ではないか
  • エンジンの確認(状態や異音など)
  • スライドドアの確認(開閉の速度、異音など)
  • エアコンの確認(正常に作動するか、異音がしないか)
  • 走行時に違和感がないか

走行距離に関しては、短すぎるものは長期間放置(保管)されていた可能性が高いため、必要以上に消耗品などの劣化が考えられます。走行距離が長すぎるものに関してもやはり消耗品の劣化が多いです。

走行距離が短くて、車両価格が安いからといって購入してしまうと、購入後に消耗品の交換などが発生してしまい、想定以上の修理費用が掛かってしまう可能性があります。

そのため、走行距離5万キロメートル前後の車両を探すことをお勧めします。

なお、当たり前のことですが、外装や内装の傷、汚れがないか、下回りにオイル漏れがないか、過去の整備記録があるのかという点も併せてしっかり確認したうえで、購入するようにしてください。

まとめ

今回は、トヨタ アルファード ハイブリッドの故障についてご紹介しました。

国内においてはミニバンの中でトップクラスの室内の広さを持つトヨタ アルファード ハイブリッドですので、ファミリー層にはお勧めの1台です。

しかしながら、ハイブリッドという高性能のシステムを搭載しているため、故障した際はそれ相応の出費が考えられます。

日々のメンテナンスや点検を行うとともに、修理した際の費用の積み立てをしておくと安心できるかもしれませんね。