フォルクスワーゲン パサートは故障が多い?口コミや評判から故障箇所、修理費用などを知っておこう

フォルクスワーゲンから展開されているパサートはセダンタイプの人気車です。歴史あるセダンタイプのシンプルなフォルムで、高級感ある大人の車種です。外国メーカーの車種であることから故障が多いのかどうかは気になるところです。今回はフォルクスワーゲン パサートの故障について、口コミや評判をもとに解説いていきます。

パサートは故障が多いのか?

外国産の車種であることから故障に関する実際の声は気になるものです。フォルクスワーゲン パサートを実際に体験した声からパサートについて詳しく知りましょう。

フォルクスワーゲン パサートに関する故障の声

男性

ドライブのままレンジが動かなくなり焦りました。シフトロックの解除法を知っていたので良かったものの、知らなかったらどうなっていたのだろうとヒヤっとします。馴染みの工場の近くだったので、持って行ったところ、シフトレバーを修理した方がいいと言われたので、そのまま預けてきました。

40代/男性

デザインに惚れてこの車を購入しましたが、運転席のシートから異音がして不快です。試乗しなかったことを悔やみますね。まあ、そのほかのところは気に入っているので、当分は乗ろうと思いますが……。

50代/男性

高速道路上で車両が止まってしまいました。レッカー移動してもらい、近くの工場まで持って行って点検してもらうと、燃料ポンプの不具合で止まってしまったようです。高速道路で止まってしまうのは、怖すぎます。平日の比較的車が少ない時間でよかったです。

男性

運転席の下からカラカラと回る音がするようになりました。パサートを購入してから、数年経ちますが、これと言って故障もなく過ごしていたので心配です。早く治ることを祈るばかりです。

60代/男性

以前からエンジンからのオイル漏れがあり、その都度、修理をしてもらうのですが、なかなか治りません。デザインが好きなので修理しながら乗り続けていますが、これほど続くと手放すことも考えなければいけませんね。

多くの口コミの中から故障に対する声をピックアップしましたが、ほとんどの方が長年故障なく乗っているようで、非常に満足度が高く、安心の高性能車種と言えるでしょう。経年での故障については、どの車種でも起きるもので、エアコンのコンプレッサーなどは予想できる故障です。窓ガラスの落下や燃料ポンプの不具合などは致命的なトラブルにもつながるため、購入時やメンテナンス時に重点的にチェックしてもらいましょう。

フォルクスワーゲン パサートの故障が多い箇所

故障箇所1 DSG(デュアルクラッチトランスミッション)

クラッチ板が2枚あるフォルクスワーゲン独自の変速機で、スムーズな変速が魅力でフォルクスワーゲン車の快適な走りを支える機構です。故障の声は多く、フォルクスワーゲン パサートで最も見られる故障です。

走行時に振動が大きくなったり、ギアが離れ走行不能になったりするなど重大なトラブルにもつながります。故障した場合は故障したパーツだけでなく、セットとなる部品も交換が必要で、最悪載せ替えになるため、高額な修理が必要です。走りに違和感があったら、DSGの故障を疑って、早めに対処しましょう。

故障箇所2 オイル漏れ

オイル漏れに関しては、日本車と外国車で認識の違いがあることも事実です。日本車はオイル交換をすることで正常な状態に戻ることも多いですが、外国車は日本車よりも耐久性が低いこともあり、オイル漏れは軽度なトラブルとして頻度も多いようです。外国産の車種であることを念頭に入れておくとよいでしょう。

故障箇所3 オルタネータ、ウォーターポンプ、コンプレッサーなどの補機

補機はエンジンの力をベルトによって活用する装置であるため、エンジンの経年劣化により各補機の故障が目立ってきます。オルタネータは発電に関わる部分でエンジンのスタートに支障があり、ウォーターポンプはエンジンの冷却に関わり、エンジンへのダメージに深刻なダメージを与えます。

故障箇所4 コンプレッサー

経年劣化により、どの車種でも起こりえるコンプレッサーの故障ですが、パサートでは目立って多いようです。冷気が出なかったり、温風と冷気の切り替えができなかったりするなどが主な故障です。

故障箇所5 カムアジャスター

エンジンの駆動に関わる部分で、故障することによって、エンジンチェックランプの誤点灯や燃費の悪化などエンジンの動きに異常が現れます。エンジンに関わる重要な部品であるため、交換や修理に多額の費用がかかるため、エンジンの違和感には早めに対処しましょう。

フォルクスワーゲンが発表しているパサートに関する故障・不具合・リコール情報

故障1 タカタ製エアバッグのインフレータ不具合

エアバッグの膨張装置であるインフレータのガス発生剤の吸湿防止が適正でなくなった時に、温度変化や湿度の高い状況などが重なるとガス発生剤が劣化する不具合です。エアバッグ作動時にインフレータが破裂する危険があるため、交換作業を行いました。パサートについては既に案内済です。

対象車両

型式 車台番号
ABA-3CBWSC(VWパサートCC3.6 V64M) WVWZZZ3CZBE746292 ~ WVWZZZ3CZBE746292
ABA-3CCCZF(VWパサート オールトラック) WVWZZZ3CZCE190076 ~ WVWZZZ3CZDE116327
DBA-3CCAX (VWパサート セダン 1.4T) WVWZZZ3CZBP329553 ~ WVWZZZ3CZBP329553
DBA-3CCAX (VWパサート ヴァリアント 1.4T) WVWZZZ3CZCE190736 ~ WVWZZZ3CZEE122135

故障2 制動装置の不具合

横滑りを防止する装置の油圧調整を行うハイドロリックユニットのピストン部の加工が不適切であったことが原因です。ピストンが作動しないこともあり、走行時の安定性に支障をきたす恐れがあります。平成28年11月30日に報告されたリコールです。

対象車両

型式 車台番号
DBA-3CCZE(VWパサート セダン 1.4/110kW) WVWZZZ3CZFE520068 ~ WVWZZZ3CZGE016590
DBA-3CCZE(VWパサート ヴァリアント 1.4/110kW) WVWZZZ3CZFE507274 ~ WVWZZZ3CZGE018858

故障3 ヒューズボックスの不具合

助手席の奥に位置するヒューズボックスの電源差し込み部分が不適切で、しっかりと電源供給できないことがあると報告されました。電源が供給されないとエンジンが止まる恐れがあるため、電源コネクターの確認、適正な接続を改善措置として行った不具合です。

対象車両

型式 車台番号
DBA-3CCZE(VWパサート セダン 1.4/110kW) WVWZZZ3CZFE458735 ~ WVWZZZ3CZFE526608

故障4 排ガス不正による車種の回収・修理

大きな問題となり、世界的に話題になった排ガス不正にともなうリコールで、パサートも対象車種に入っています。実際に発生する排ガスを不正なソフトウェアを搭載させることにより、検査を通していたという問題です。ソフトウェアを更新する回収、修理作業をする改善措置を行いました。

故障5 トランスミッションの不具合

DSGと呼ばれるフォルクスワーゲン製のトランスミッションは、パサートをはじめとしたフォルクスワーゲン車の特徴の一つでもあります。ギアが入らなかったり、空回りして発進できなかったりするなど深刻な不具合にもつながっています。世界的に数十万台のリコールが行われているため、パサートを見る際にもDSGについては要注意です。

対象車両

型式 車台番号
E-3BACKF(VWパサート) WVWZZZ3BZWE102570 ~ WVWZZZ3BZWE446305
E-3BACKF(VWパサート) WVWZZZ3BZXE156287 ~ WVWZZZ3BZXE361662
GF-3BAPRF(VWパサート ワゴン) WVWZZZ3BZXE356593 ~ WVWZZZ3BZXE498517

フォルクスワーゲン パサート各部品の修理費用

修理には費用がかかり、維持費の計算のためにも把握しておきたい部分です。故障の多い部分の修理費用を見ていきましょう。

部品1 DSG

DSGはパーツだけの交換ができない部品であるため、複数パーツでの修理で20万円ほど、載せ替えなどで50万円以上になり、高額な修理費用が必要になります。

部品2 オイル漏れ

オイル漏れは一度の修理で、分解が必要になると10万円ほどかかります。オイル漏れは頻度が多いため、数回にわたると修理費用がかさんでしまうかもしれません。

部品3 補機

20万円ほどの修理費を想定しましょう。

部品4 コンプレッサー

部品の交換で10万円ほど、交換で20万円ほどかかります。

部品5 カムアジャスター

エンジンによって差がありますが、60万円から90万円の修理費用で、オイル漏れが重なるとより費用がかかってしまいます。

フォルクスワーゲン パサートオーナーの評判

フォルクスワーゲン パサートに乗っているオーナーはパサートにどのような印象を持っているのでしょうか。リアルな感想を見ていきましょう。

  • 圧倒的な加速力が魅力。安定性、ブレーキの効き具合も不安なし。
  • シンプルで飽きが来なさそうな内外装
  • このクラスの車にしては◎だと思います。13~14/ℓ走りますので経済的です。
  • トランク開けたら人が横になれそうな奥行き
  • 大きい全幅(やはり日本の道では1800mmを超えてくる と気を遣います)

フォルクスワーゲン パサートオーナーの方たちは、愛着を持って長く乗っている方が多く、走り心地や車内環境、燃費など多くの部分に満足しているようです。安全装備なども充実していて装備満載でありながら、維持費、購入費ともに比較的安く、コストパフォーマンスの良さも評判から読み取ることができます。サイズの大きさは、大きめの車に慣れていない方にとっては、気をつけて運転する必要がありますが、慣れれば問題ない点でしょう。

フォルクスワーゲン パサートとはどんな車?

パサートはフォルクスワーゲンが展開している中でも有名な車種で、セダンタイプのクラシックなフォルムが特徴です。セダンタイプは高級車に多く、高級感ある車で、快適で安定した安全なドライブを楽しむことができます。

フォルクスワーゲン パサートはハイレベルなディーゼルエンジンにより、快適で力強い走りを実現します。また内装にもこだわっています。カーインテリアにこだわり、居心地の良く、洗練された車内空間も魅力的です。高級感あるパサートで遠くまで快適で安心の性能を体で感じるドライブをしてみましょう。

フォルクスワーゲン パサートを中古車で購入する際に気をつけること

パサートに限らず、フォルクスワーゲンの車種はDSGを搭載しているため、故障のリスクがあります。日本でなじみのあるポロやゴルフなどは中古車市場でも在庫がある人気のコンパクトタイプですが、パサートはセダンタイプということもあり、限られた台数しかなく状態には不安が残ります。

経年での劣化も影響するため、中古車の基本の選び方である年式や走行距離に注意して選ぶのがベストな中古パサートの選び方でしょう。

まとめ

パサートはシンプルでクラシックなフォルムとDSG、高級感あるカーインテリアなど大人の車として人気のあるフォルクスワーゲンの車種です。DSGはフォルクスワーゲンの特徴である技術であり、快適な走りを実現する性能です。高性能な反面、故障が多い部分でもあります。オイル漏れも多くある故障ですが、他の部分は満足度も高い車種ですので、故障しやすい部分の扱いに注意することで、長く快適に利用できる車種と言えるでしょう。