欧州車ならではのデザイン性と実用性を兼ね備え、フランスでは2017年販売台数No.1になるほどの人気車がルノーのルーテシアという車です。
そんなルノー ルーテシアが欲しいという人が気になるのは故障ではないでしょうか?輸入車と言えば故障が多いイメージがありますが、ルーテシアはどうなのか、オーナーの口コミなどを元に解説します。
目次
ルノー ルーテシアは故障が多いのか?
ルノー ルーテシアに関する故障の声
30代/男性
リコールでワイパーリンケージ交換。
それ以外に故障はありません。
20代/男性
オーディオシステムがダウンし、ディーラーにて全取替えで対応してもらいました。
それ以外は3年半の間大きな故障もなく、長く乗り続けたいと思います。
40代/男性
(99年式のルノーの口コミ)
・メーター交換
・トランスミッション交換
・マフラー短期交換
・フロントガラス交換
・その他様々なトラブル
しょっちゅう故障だらけで2か月おきくらいにディーラーへ行くのがお約束でした。
50代/男性
5年保証に入ってますが、今のところは何もなくきています。
日産との部品共通化で壊れにくくなっていることを期待します。
40代/男性
(2001年式ルーテシアの口コミ)
初期故障は全くなかったです。
が、オルタネータプーリーが5年で死亡し、約6万kmにてウォータポンプが死亡し走行不能に…。
ルノー ルーテシアの故障が多い箇所
昔のルノーは壊れやすいイメージを持たれ、実際に結構故障が多かったようですが、最近のルーテシアはなんと「国産車並みに故障しにくい」という評価になっています。
ルノーと言えば日産の親会社としても有名ですが、どうやら日産との共同開発によってこれまでの評価を覆すような故障の少ない車を作れるようになったようです。
そんな壊れにくいと評判の最近のルーテシアですが、全く壊れないということはあり得ません。ここではルノー ルーテシアに比較的多く報告されている故障個所を紹介します。
- エアコンの故障
- 窓落ち
- ATの故障
エアコンの故障は輸入車でよくある故障の一つです。故障部分はコンプレッサー、ブロア、ガス抜けなど色々ありますが、原因は経年劣化によるものが多いようです。
窓落ちも輸入車全般でよく見られる故障です。これはパワーウインドウで開け閉めできる窓が急に下がったまま上がらなく故障を指します。原因は窓を支えている部品の経年劣化、モーターの故障など様々です。
ルノー ルーテシア独自の故障として挙げられるのはATの故障です。これは現行のルーテシアではなく1代前のルーテシアの話ですが、AT警告灯が点灯して3速固定になる、という不具合がよく報告されています。
ルノーが発表しているルーテシアに関する故障・不具合・リコール情報
動力伝達装置の不具合(2018年8月30日)
EDCトランスミッションのインプットシャフトシールにおいて、材質の選定が不適切なため、トランスミッション内部の熱により当該シールが硬化するものがあります。対策としてインプットシャフトシールを対策品に交換いたします。また、漏れたオイルがクラッチディスクに付着している場合は、クラッチキットを新品に交換いたします。
対象車両
型式 | 車台番号 |
---|---|
ABA-RH5F | VF15R400ED0679540 ~ VF15R400ED0687289(757台) |
ABA-RM5M | VF15R4M0ED0678886 ~ VF15R4M0ED0686817(279台、RS) |
前照灯の光軸調整の不具合(2018年7月13日)
前照灯のオートハイトコントロール(自動光軸調整機能)を制御する電装品電源供給コントロールユニットにおいて、車高の変化を検出するハイトセンサーの初期設定が行われていないため、当該コントロールユニットが車高の変化を認識せず、車両姿勢に応じた光軸調整が行われなくなっています。対策として全車両、電装品電源供給コントロールユニットのハイトセンサーの初期設定を行います。
対象車両
型式 | 車台番号 |
---|---|
ABA-RM5M | VF15R930DH0753684 ~ VF15R930DH0753723(2台、RS) |
ABA-RM5M1 | VF15RA63DG0745620 ~ VF15RA63DH0753662(5台、RS) |
フロントワイパーの不具合(2017年10月20日)
フロントワイパーにおいて、ワイパーモーターの駆動力を左右のワイパーアームに伝達するリンケージロッドの設計が不適切なため、強度が不足しているものがあります。対策として全車両、リンケージロッドを点検し、対策前のリンケージロッドが取り付けられている場合は、当該ロッドを対策品と交換します。
対象車両
型式 | 車台番号 |
---|---|
ABA-RH4B | VF15RLA0HE0707939 ~ VF15RLA0HF0721519(286台) |
ABA-RH5F | VF15R400ED0679540 ~ VF15R40SEF0720880(2,714台) |
ABA-RM5M | VF15R4M0ED0678886 ~ VF15R4M0EF0720365(1,468台、RS) |
ABA-RM5M1 | VF15R930DF0722929 ~ VF15R930DF0722934(6台、RS) |
ルノー ルーテシア各部品の修理費用
ここでは上で紹介したルノー ルーテシアのよくある故障にかかる修理費をご紹介します。
- エアコンのコンプレッサー交換:20万円以上
- 窓落ちの修理:2万円~10万円
- ATの3速固定の修理:10万円程度
エアコンは故障した部品によって修理費が異なりますが、壊れやすいコンプレッサーの場合、交換で20万円近くかかります。結構高いですね。
窓落ちの修理は支えている部品の交換なら2~3万円、もっと大掛かりな部品交換となると10万円以上する場合もあります。パワーウインドウのある場所ならどこでも故障の可能性があるので、立て続けの故障は怖いところです。
ATの3速固定してしまう故障はソレノイドバルブという部品を交換することで直るそうですが、ディーラーで修理すると20万近くとかなり高額になります。安い修理工場でも10万円くらいは覚悟した方が良さそうです。
ルノー ルーテシアオーナーの評判
- 長時間運転しても疲れない
- 旋回性能が高い
- トランクが大きく、積載量は充分
- 燃費は外車の中では良い(街乗りで11~15km/L程度)
- 後部座席が狭い
ルノー ルーテシアはデザイン性もさることながら、性能面でもオーナーからは概ね好評です。車の走りに関しては直進よりも旋回性能に優れているという声が多く、コーナリングが楽しい車のようです。
また、長時間運転しても疲れない乗り心地も確保し、荷物を積めるスペースも充分確保、更に燃費も外車の割にそこそこ良いとあまり欠点がない車に仕上がっています。
欠点といえそうなのは、後部座席が狭いということで、大人数で乗るよりも1人~2人で乗る車として購入するのが良さそうです。
ルノー ルーテシアとはどんな車?
フランスのルノーが1990年から製造・販売する小型車です。ルノーのあるフランスでは大人気の車種で2017年には販売台数No.1を記録しています。ちなみにヨーロッパでは「クリオ」の名称で呼ばれていますが、日本導入時にルーテシアとなり、現在まで日本ではその名前で呼ばれ続けています。
現行モデルは2012年に発売された4代目です。「マツダっぽいデザイン」と言われることもある4代目のデザインですが、これはマツダから転籍したローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏がデザインを担当しているからです。
ルノー ルーテシアを中古車で購入する際に気をつけること
最近のモデルは故障が少ないと評判ですが、以前のモデルに関しては逆に故障が多いという評判です。経年劣化もありますし、故障のリスクを考えるなら現行のモデルから選ぶのが良いでしょう。
また、壊れにくいルノー ルーテシアとは言え、走行距離が多い車、年式が古い車はどうしても故障リスクはつきものです。購入を考える時は車両価格と部品の交換などの費用をセットで考えて選ぶようにしてください。
まとめ
フランス車らしい洗練されたデザインのルノー ルーテシアは、日本で沢山売れている車ではありませんが、機能面も故障リスクも少ない良い車だと思います。「国産車は嫌だけど輸入車は故障が…」と考えている人にはぴったりな車ではないでしょうか?
ただ、修理費は国産車に比べて高めなので、保証サービスが長くつくお店で購入したり、修理費用の貯金を行うなどする必要はあるでしょう。