個性的なデザインで人気の“PTクルーザー”は故障しやすい?故障事例や修理費用についてご紹介!

PTクルーザーは故障が多いのか?

PTクルーザーに関する故障の声

30代/女性

中古でPTクルーザーを購入し1年を迎えようとしていた時、いきなりエンジンが止まってしまう事態にあいました
定期メンテナンスはしていたものの、日ごろメンテナンスをしていなかったせいかなと思いながらも整備士の方に見てもらうと、タイミングベルトが切れていました……。わかってはいたのですが、年式も古かったので、もっと頻繁にメンテナンスや点検をしておくべきでした。

40代/男性

PTクルーザーのデザインが好きで、乗り換えのタイミングで購入をしました。しかし、PTクルーザーを買ってからというもの、ブレーキを踏んだ際に変な音がしたり、エアコンが効かなくなったり、オイル漏れをしたりと故障続きで、修理費もバカになりません。が、惚れてしまったのが最後ですね。どんなに故障してもやはり乗り続けたいと思ってしまいます。

30代/男性

信号で停車したのち、発進しようとするとエンジン付近?で甲高い音が鳴り響きました。様子を見ながら少しずつ走行しましたが、特に異音が続くわけではなかったのでUターンし、自宅へ。エンジンルームを見ましたが、特に気になるところはなく、念のため工場へもっていくと、何か部品が切断しているとのことでした。このような故障は初めてなので、様子を見ていますが、故障が続くようであれば手放すことも考えようかなと思っています……。

50代/男性

PTクルーザーを購入してから5年程。ルーフを開けて走ることが好きだったのですが、2週間程前から開閉時のスピードが遅くなったかなと思っていたところ、今日、開閉が全くできない状態になりました……。

上記でご紹介した事例はほんの一部ですが、このほかにもPTクルーザーには様々な故障が報告されています。

輸入車は故障しやすい傾向にあるとよく言われていますが、PTクルーザーは比較的故障が多い車両と位置づけされているように思います。

しかし、PTクルーザーの愛好家の中には、一度も故障を経験したことがないという方も少なくありません。

所有者がどのような状態でPTクルーザーに乗っているか、どれくらいの間隔でメンテナンスをしているのかという面でも故障の頻度や状態は変わってくると言えるでしょう。

PTクルーザーの故障が多い箇所

車は、工場製品かつ精密機器である以上、故障が全くないとは断言できません。
PTクルーザーにも故障しやすい箇所というのがいくつかあり、次の様な部品は比較的故障が多いものです。

ウィンカーレバーのフォグランプ

ランプが消えない、フォグランプ自体が故障といった事例が報告されています。最悪の場合、フォグランプをまるまる交換しなければなりません。

スライディングルーフ周りの故障

大雨時の雨漏りやカプラー内部の錆、ルーフが作動しない、開閉動作が遅くなるなど様々なトラブルが報告されています。

大雨時にルーフが作動しなくなった場合、車内に雨が降り注いでしまい、他の故障につながりかねませんので、何かしらの不具合が生じた場合はすぐに修理を行い、頻繁に点検をしておきたいところです。

オイル漏れ

輸入車に特に多い故障として挙げられるのがオイル漏れです。車検や点検時に気づく場合や、駐車している車の下にオイルが垂れた跡が残っていた場合に気づくことがあります。場合によっては、修理費用が多額になってしまうことも考えられるため、できるだけ早い対処が必要です。

エンジン

時折、エンジンから異音やばらつきを感じることがあるようです。エンジンは車にとって重要な箇所でもありますので、普段とは違うと感じた場合は、すぐに点検してもらうことをおすすめします。

クライスラー社が発表しているPTクルーザーに関する故障・不具合・リコール情報

窓ガラスの不具合(2007年7月5日届)

内容:
後部側面窓の固定ガラスと車体の間の取り付け部の高さが不均一なため、ガラスが車体に密着し確実に取り付けられていないものがある。そのため、当該ガラス取り付け時に過大な力でナットを締め付けると、取り付けボルトが抜け出し、最悪の場合、車体からガラスが脱落し、交通の安全を妨げるおそれがある。

対象車両:

型式 車体番号
GH-PT24(PTクルーザー) 1C8F4B8B65T624891~1A8F4B8BX6T227308
GH-PT24T(PTクルーザーGT)  1C8FYB8G55T624896~1C8FYB8G25T624905

方向指示器の不具合(2006年10月10日届)

内容:
前面方向指示器の作動を制御するコントロール・ユニットのプログラムが不適切なため、当該方向指示器の点灯状態を認識しないものがある。そのため、当該方向指示器が故障した場合、運転者に作動状態を表示する装置が作動しないおそれがある。

対象車両:

型式 車体番号
GH-PT24(PTクルーザー)  1A8F4B8B16T216861~1A8F4B8B56T260152

燃料ホース/パイプの不具合(2005年3月8日届)

内容:
原動機室内の燃料供給ホースの取り回しが不適切なため、原動機の振動等により当該ホースがアクセル・ケーブルと干渉し、摩擦により損傷することがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、当該ホースに亀裂が発生して燃料が漏れ、最悪の場合、排気管に滴下し、車両火災に至るおそれがある。

対象車両:

型式 車体番号
不明(PTクルーザー) 1C4FZBB991T233351~1CAFZBB941T233366 1C8FZBB981T277887~1C8FZBB9X1T656955
GF-PT2K20(PTクルーザー)  1C8FZBB981T277887~1C8FZBB9X1T656955

以上、2005年までにクライスラー社より届けが出されているリコール情報です。

生産終了間際でのリコール情報が出ていないことから、ある程度の故障は改善されているのではないかと推測ができます。しかしながら、車の故障は所有者の車の乗り方や保管状況、扱いによって大きく差が出てくるため、一概にリコールが多く出ているからと言って故障しやすい、しにくいとは言えません。

故障を最小限に抑えたいのであれば、大切に乗用していくことが大切と言えるでしょう。

PTクルーザー各部品の修理費用

PTクルーザーのリコール情報は比較的少ない印象ですが、どんな状況で、どれほどの故障が降りかかってくるかわかりません。

国産車に比べて、部品を輸入する必要があったり、故障したPTクルーザーの修理を行ってくれる工場がなかったりと、小さな故障であったとしても様々なことが考えられます。

修理費用が高いからすぐに手放さなければならないという事態に陥らない為にも、事前に修理費用などを把握し、慎重に購入することが大切です。

PTクルーザーの故障費用の目安は以下の通りです。
※部品にかかる目安費用のため、工賃等は各工場に問い合わせてください。

故障箇所 修理費用の目安
エアコンのコンプレッサー 20万円前後
オルタネーター 5万円前後
スライドドア(電動含む) 2、3万円~数十万円程度

このようにPTクルーザーが故障した場合の費用は、かなり高額になることがわかります。リベルト品や中古品があれば多少なりとも修理費用を抑えることができますが、それらの品物を手に入れることも難しいようです。

PTクルーザーのオーナーの評判

誰もがアメ車など、輸入車に一度は憧れることでしょう。
しかし、実際に購入するとなると、工場の手配や価格面、故障など様々な方向で心配事が多いことも事実です。

では、実際にPTクルーザーを愛用しているオーナーの評判はどうなのでしょうか?

30代/男性

中学生の頃にPTクルーザーを雑誌で見かけて一目ぼれし、大人になったら絶対に買いたい!と思っていました。PTクルーザーを手に入れたときは、幸せに包まれていましたが、前オーナーの乗り方が悪かったのか、立て続けに故障に見舞われ、多額の費用がかかってしまいました。なんとか改善されたものの、この先乗っていくのが不安です。でも、外装や内装のデザインは最高です!

50代/男性

購入してからすぐにオイル漏れに見舞われましたが、知人の工場で修理してもらったためか、費用はさほど大きな出費とはなりませんでした。故障があるとやや不安もありますが、それを感じないほど、魅力が詰まっており、毎日楽しく運転しています。歴代ナンバー1の車です。

40代/女性

状態がよく、整備士の方からのお墨付きだった少し古い型式のPTクルーザーを購入してから半年後、ルーフのあたりに錆ができているのを発見しました。購入前にルーフ箇所には錆が出やすいとは聞いていましたが、こんなにも早いものなのかと落胆しましたが、そのほかに故障や気になる箇所があるわけでもないので、乗り続けています。長く乗りたい!と思える車だったので、今では、立派な車庫も建てました(笑)

50代/男性

3年落ちの中古車を購入してから1年後、オイル漏れやルーフの開閉ができなくなるなど、細々と故障が目立つようになってきました。頻繁に点検を行っていたので、多額の出費とはなりませんでしたが、この先が少し不安です。

しかし、乗り心地も抜群ですし、なんといってもクラシカルなデザインがとても気に入っています

PTクルーザーはクラシカルな印象もあり、近代的な印象もあるなど、様々な顔を見せてくれる魅力のある1台であり、オーナーの方々は、たとえ故障したとしても、それ以上に惹かれる部分があると言う意見が多かったです。

PTクルーザーとはどんな車?

映画などでも多く使用され、世界中から一目置かれているPTクルーザーの魅力は、どんな所にあるのでしょうか。

PTクルーザーの魅力についておさらいしてみたいと思います。

PTクルーザーはアメリカの自動車メーカー“クライスラー社”が発表、発売しているハッチバック型自動車です。

1930年代の名車と言われている“クライスラー・エアフロー”を近代的にアレンジしたデザインで、クラシカルな面と近代的な面の2面を持つ1台となっています。

日本では2002年に発売が開始され、そのデザイン性の高さに一躍注目が集まり、瞬く間に人気の1台として話題となりました。

他の車両を寄せ付けない魅力な外装デザインでありながら、内装においても緻密に設計されており、細かいところまでこだわり抜かれたデザインとなっています。

残念ながら、2010年7月9日をもって生産終了となりましたが、アメリカで発売された1999年からの総販売台数は約135万台にも及ぶと言われています。

総販売台数から世界中で愛された1台ということがわかりますね。

PTクライスラーを中古車で購入する際に気をつけること

前項でもご紹介した通り、PTクライスラーは生産終了となっているため、中古車で購入するのみとなります。

型式の古い車両であれば部品などが手に入りづらかったり、修理できる整備士も限られてきたりと様々な面で苦労が多いかもしれません。

そのため、PTクルーザーの購入を検討している方は、比較的年式の新しい車両を探すことをお勧めします。

また、走行距離が長いものは、各部品の劣化も考えられるため、購入してすぐに交換費用として膨大な費用がかかることが懸念されます。

PTクルーザーを購入する際は、年式が新しく、走行距離が短いものを中心に選ぶようにしましょう。

もしも、年式が古い場合や走行距離が長い車両しか見つからなかった場合は、実際に試乗し、異音がないか、走行中に違和感がないか、部品の劣化はないかなどを確認したうえで、慎重に判断してください。

まとめ

PTクルーザーは、他の車にはない斬新的かつクラシカルなデザインで人々の目を魅了します。

生産終了は残念ですが、長く乗り続けることでより一層魅力を感じるデザインだと思います。

アメリカ車ということもあり、PTクルーザーを購入する場合は故障も心配ですが、大切に乗ることで、故障も最小限に抑えられるのではないでしょうか。