高級SUV“レンジローバー”は故障しやすいって本当?故障に関する評判やリコール情報を徹底解説!

イギリスの高級SUV車として世界中で人気の高い「レンジローバー」。ラグジュアリーカー、パフォーマンスカー、クロスカントリーカーなど様々な顔を持ち、憧れを持つ方も多い一方で、レンジローバーは故障が多いと懸念されることも多いようです。今回は、レンジローバーは本当に故障が多いのか、オーナーの評判やリコール情報と併せて解説します。

レンジローバーは故障が多いのか?

レンジローバーに関する故障の声

レンジローバーの購入を検討している方は、事前にインターネットで口コミや評価を検索し、参考にする方も多いと思います。しかし、良い口コミだけではなく、故障に関する口コミも目に留まりますよね。

レンジローバーにはどのような故障が多いのでしょうか?実際に体験した方々の口コミを一部ご紹介します。

40代/男性

1年落ちのレンジローバーを購入して、1年を過ぎましたが、とにかく故障が多く、エンジンがかからないことがあったり、ハンドルにあるコントローラースイッチが上手く作動しなかったりと大きい故障はないものの、こまごまとしたトラブルが目立ちます。ただ、乗り心地は最高ですね!レンジローバーの機嫌に合わせて気まぐれ旅を楽しみます。

50代/男性

新車で購入したので、これと言って故障もなかったのですが、1万キロを超えたころから突然の故障が心配になり、頻繁に整備をしてもらっています。国産車も所有していますが、そちらに比べると消耗品の交換も頻繁になるのかなと……。強いて言えば、サイドミラーがたまに動かなくなる時がありますが、特に支障はないので、次動かなくなった時に点検してもらいます。

60代/男性

この年になって大型SUVを所有するのはかなり迷いましたが、長年の夢だったので中古車を購入しました。購入後2週間ほどで、エンジン?ボンネットの中でボコボコとした音がしました。多額の出費ではなかったので安心しましたが、少し先行きが不安です。しかし、長年憧れていた車だったのでとても楽しく乗らせてもらっています。

30代/男性

走行中にタイヤがガタガタとはずれるような感覚があったので、すぐに整備工場へ持っていきました。点検してもらいましたが、これと言って原因が見つからず……。不安もあり一時は乗ることをためらっていたのですが、あれ以来、ガタガタすることもなく好調です。

50代/男性

購入したレンジローバーとの相性が悪かったのか、購入2ヶ月ほどで整備工場に足を運んだ回数は複数回……。エンジン関係やタイヤ周りなど走行に支障をきたすものが多いので困っています。デザイン性や機能性に惚れて購入しましたが、こうも故障が重なると維持費がかかりすぎて手放すことも考えなければいけません。

 

レンジローバーの故障が多い箇所

高級SUVと名の知れたレンジローバーでも、工業製品である以上、全く故障しないとは言い切れません。

ここでは、レンジローバーの比較的故障しやすい箇所を挙げてみます。
購入を考えている方は検討時に参考にしてください。

レンジローバーの故障しやすい箇所1 「エアサスペンション」

空気ばねを指すエアサスペンションは、空気の出し入れにより走行中の衝撃を和らげる役割を果たします。乗り心地も追及するレンジローバーでは、エアサスペンションが複雑なシステムをしている為、故障しやすく、多くの愛好家の中でも懸念されている箇所です。

ただし、レンジローバーイヴォークはエアサスペンションが使用されていない為、エアサスペンションのトラブルの心配はないでしょう。

レンジローバーの故障しやすい箇所2 「クラクション」

クラクションのセンサー誤作動により、突発的にクラクションが鳴り響く事例が挙げられます。センサーのプログラムを改善することで症状は治りますし、走行には特に支障をきたすようなことはないでしょう。

レンジローバーの故障しやすい箇所3 「制御コンピュータの不具合」

一部期間に輸入されたレンジローバーイヴォークに対して報告されている事例で、走行不能になってしまう程のトラブルです。制御コンピュータの不具合により、ギアがニュートラルに変わってしまいますので、中古車を購入する場合は、点検等がされているか確認をしておきましょう。

 

主に以上のような箇所が故障しやすいと言われています。
レンジローバーは、厳しい基準をクリアしており、過酷な環境下での走行テストも幾度となく繰り返されています。

しかしながら、広大な敷地を誇る海外に比べ、日本は狭い敷地を走行します。特に都心であれば、少し進んでは信号でストップしなければならないなど、車体への負担が大きくなりがちです。

そのため、このような故障が起こりやすいと言われています。

 

ランドローバーが発表しているレンジローバーに関する故障・不具合・リコール情報

ここでは、直近で届けが出されているリコール情報をご紹介します。

後写鏡等(直前直左確認装置)※平成30年5月23日届

内容:
直前直左カメラの画像表示装置において、カメラコントロールユニットを最新プログラムに更新したものについて、電源コントロールユニットプログラムとの互換性が不適切なため、ギア位置をDレンジにした際に、車両の画像が表示しなくなる。そのため、直前直左の視界が確保できなくなる。

対象車体番号:
CBA-LY3VA(レンジローバー ベラール)/SALYA2AV7JA720714~SALYA2AV1JA734673
LDA-LY2NA(レンジローバー ベラール)/SALYA2AN7JA720969~SALYA2AN3JA739566

窓拭き機等(エアコンコントロールユニット)※平成30年5月18日届

内容:
エアコンコントロールユニットにおいて、外気導入口の開閉を制御するプログラムが不適切なため、外気導入口が全閉位置にあるにもかかわらずモーターが停止せずに作動し続けることがある。そのため、外気導入口の開閉リンケージが破損若しくは外れて外気の導入が出来なくなり、最悪の場合、前面ガラスのくもりが取れなくなるおそれがある。

対象車体番号:
CBA-LY3VA(レンジローバー ベラール)/SALYA2AV7JA700592~SALYA2AV6JA734393
LDA-LY2NA(レンジローバー ベラール)/SALYA2AN0JA706752~SALYA2AN9JA738437
DBA-LY2XCB(レンジローバー ベラール)/SALYA2AX0JA726792

燃料装置(燃料レール)※平成30年5月18日届

内容:
燃料レールの製造工程において、燃料レールエンドキャップのロウ付け加工が不適切なため、ロウの割れが発生するものがある。そのため、当該部位から燃料がにじみ、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

対象車体番号:
DBA-LV2XB(レンジローバー イヴォーク)/SALVA2AX7JH254875~SALVA2AX4JH288286
DBA-LY2XCB(レンジローバー ベラール)/SALYA2AX4JA726309~SALYA2AX8JA735059

動力伝達装置 (トランスミッションコントロールモジュール)※平成30年4月17日届

内容:
トランスミッションコントロールモジュールのプログラムが不適切なため、シフト制御用センサー配線接続端子の製造上のばらつきによる電気抵抗変化を異常として検知することがある。そのため、走行中に警告灯が点灯し、ギヤがニュートラルになり走行不能となるおそれがある。

対象車体番号:
CBA-LV2A(レンジローバー イヴォーク)/SALVA1AG0EH860101~SALVA2AGXFH992435

その他(メーターパネルユニット)※平成30年4月17日届

内容:
メーターパネルユニットの制御プログラムが不適切なため、当該ユニットの内部温度を誤って異常検知し、強制的に再起動することがある。そのため、走行中にメーターパネルが消灯し、速度計または警告灯等が表示されないおそれがある。

対象車体番号:
全車両

 

その他のリコール情報を知りたい方は以下からご確認ください。
https://www.landrover.co.jp/ownership/recall-information.html

なお、レンジローバーの中古車を購入する方は、該当車両にリコール情報が出ていないか、リコールに対する修理を受けているかを確認するようにしましょう。

 

レンジローバーの各部品の修理費用

ここでは、各部品の修理費用の相場をご紹介いたします。
※修理費用は、修理を依頼するディーラーや専門業者によって工賃が異なるため、事前に見積もりを出してもらい、確認してください。

電気系統の故障

オルタネーターやコンプレッサーなどの電気系統が故障した場合は、交換する部品にもよりますが、10万円~20万円かかるといわれています。

輸入車のため、一つの部品を交換するにも国産車に比べ費用が高くなることを念頭に置いておきましょう。

また、レンジローバーの故障に多いパワーウィンドウの故障も電気系統の1つです。パワーウィンドウを修理する場合も15万円~20万円ほどかかります。

パワートレインからの液体漏れ

車の心臓部分であるエンジンやトランスミッションには、様々な液体が使用されています。エンジンオイルや冷却水漏れを起こしてしまい、放置した場合はエンジンが故障してしまう可能性もあるのです。

このような液体漏れは、液体漏れの箇所によって部品交換など大掛かりな修理をしなければならず、数万円~数十万円が費用も幅があります。

エアサスペンションの故障

エアサスペンションの故障は、乗り心地や走行中のトラブルに繋がるため、何かしらの異常がある場合は早急の修理が必要です。

一概にエアサスペンションの故障と言っても、配管の不具合や電気系の故障、ポンプの故障など症状が幅広いです。最悪の場合、エアサスペンション自体を交換しなければなりません。エアサスペンションを丸ごと交換する場合は100万円以上かかることも覚悟しておきましょう。

 

レンジローバーは輸入車かつ高級車です。

そのため、国産車よりも故障にかかる費用は跳ね上がりますし、部品を取り寄せなければいけない場合は、修理期間も長くなります。

修理費用はもちろん、修理に出している間の代車費用なども考えておくことが大切です。

 

レンジローバーのオーナーの評判

レンジローバーの故障に関する口コミも多く、リコールも数多く届けがだされていますが、実際にレンジローバーの愛好家はどのように思っているのでしょうか。

50代/男性

昔から死ぬまでに一度乗ってみたかったレンジローバー。やっとこの年になって購入することができました。ランドローバー社の中でも最高級車で、乗り心地デザイン性、機能性、どれをとっても文句ありません。購入時に担当者から故障のことも指摘されていましたが、それを承知の上で購入しました。これまで乗ってきた車以上に愛情をかけており、メンテナンスも頻繁にしています。そのおかげか、これと言った故障は経験していません。購入から5年経ちましたが、ドライブへ出かけることはもちろん、レンジローバーを見ながらお酒を呑むことも好きです!

40代/男性

ショッピングモールの駐車場でレンジローバーを見かけ、一目ぼれしてしまいました。存在感が半端なく、圧倒的な輝き具合でした。なんとか家族を説得して、やっとの思いで購入したレンジローバー。家族みんなお気に入りの1台になりました。輸入車なので故障するとお金はかかりますが、それ以上にレンジローバーを愛しています。

50代/男性

優雅さとダイナミックさを兼ね備えた高級SUV車のレンジローバーは、周囲からの評判も好調です。ただ、故障があまりにも多くて一度は手放すことも考えましたが、一度レンジローバーを味わってしまうと他の車両にあまり魅力を感じません。購入金額より修理費用の方が上回りそうですが、これからもレンジローバー一筋で行こうと思っています。

30代/男性

私自身が所有している訳ではありませんが、上司がレンジローバーを所有しており1度乗せてもらって虜になりました。それからというもの、上司とレンジローバーの話で盛り上がることも多々。後々はレンジローバーを購入しようと決めていますが、上司は止めた方がいいと(笑)上司は購入費用の倍以上はメンテンナンスにつぎ込んでいるそうで。でも逆に考えれば、それだけお金をかけても欲しい車ということですよね。

オーナーから見るレンジローバーは、どんな姿も愛らしく、故障も可愛いと思えるほど魅力が詰まった車のようです。

 

レンジローバーとはどんな車?

故障さえも可愛い、愛らしいと思えるほど魅力の詰まったレンジローバーとは、そもそもどのような車両で、どんな特徴があるのでしょうか。

1970年に発売開始となったレンジローバーは、世界で初めてオフロードを前提としたフルタイム4WDを採用したことで、一気に注目されました。

過酷な環境下での走行性も抜群なうえ、高級乗用車と並ぶほどの居住性を誇り、デザイン性、走行性能など、どの面をとっても最高と言える1台です。

これまでレンジローバーは、イギリス王室でも所有されるなど世界中の資産家などの富裕層から愛されてきました。現在も世界中にファンが連なり、人生で一度は乗ってみたい車としても一目置かれています。

1970年に発売された初代レンジローバーからはじまり、現在は4代目レンジローバーとなっています。

発売当初から時代の流れとともに様々な変化を繰り返してきたレンジローバーですが、私たちに夢を与えてくれる1台ということは変わらず、最高の車両です。

 

レンジローバーを中古車で購入する際に気をつけること

誰もが憧れるレンジローバーの中古車平均価格は1,100万円前後と、なかなか手に届かない価格で、どんなに魅了されたとしても即決できない価格です。

大きな買い物となりますので、中古車を購入するにしろ、慎重に検討していきたいところですよね。レンジローバーの中古車の購入を検討している方は、以下の点に注目しながら探してみてください。

内装/外装

これはレンジローバーに限らず、中古車を購入する際には必ず自分の目で確かめておきたいポイントです。見えにくい箇所に傷がないか、修理した跡がないかなど、丁寧に確認しましょう。

内部の状態

整備がきちんとされているか、消耗品の劣化具合など、整備記録や担当整備士を交えてチェックすることをおすすめします。

リコールに対する処置は完了しているか

購入車がリコールに該当する車両であるかも確認が必要です。リコール対象となっていた場合は、速やかに修理にだして対応してもらいましょう。

 

主に上記3点に注目したうえで、中古車を探してみましょう。

中には、インターネットで探すところから契約まで一貫して行う方もいると思いますが、できるだけ自分の目で問題がないことを確かめることが良いです。

高いお金を払って後悔してはもったいないです。
慎重に検討していきましょう。

 

まとめ

夢を与え、人々を魅了するレンジローバーについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

イギリス王室や世界中の富裕層が愛するほどの最高級SUV車に一度は乗ってみたいと夢を見る方も少なくありません。

他のSUV車に比べると中古車市場に出回っているレンジローバーは少ないですが、状態の良いレンジローバーの中古車も多いです。

さまざまな故障が懸念されるレンジローバーであっても、たくさんの夢を与えてくれる、そんな車両ですので、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。