マツダの人気車RX-8。2012年に生産は終了していますが、今も根強い人気がある車です。中古車で購入を検討されている方もいるのではないでしょうか。
ですが、中古車で気になるのが故障が多くないか、ということですよね。今回はオーナーの口コミなどからそんなRX-8の故障に関する情報をまとめてみました。
目次
RX-8は故障が多いのか?
RX-8に関する故障の声
30代/男性
ついに、88888km突破!
今まで特に大きい故障もなく来てるから、これからはもっと気を付けて飛ばさなきゃな…
20代/男性
プラグ失火で危うく走行不能、辛うじて自走しプラグ交換し復活
真冬に2週間乗らなかった際にプラグ被り(デチョーク1時間で復活)
イグニッションコイルパンクで自走不能、レッカーされて入院
40代/男性
トランスミッションは3機目(異音発声して、2回交換)
パワーウィンドウのギアが破損して、窓が閉まらなくなる
ラジエータサブタンク内にある水量センサーの初期不良により、通称パルテノン神殿が常時点灯する
故障箇所多数、、、
- 故障が多い
- メンテナンスしないとすぐ故障する
- しっかりエンジン回さないと調子が悪くなる
- メンテナンスしてしっかりエンジン回していれば故障0で乗れる
「RX-8は取り扱いが難しい」という口コミが多いです。その最も大きな理由は、RX-8が積んでいるロータリーエンジンにあります。ロータリーエンジンは一般的なレシプロエンジンよりも取り扱いが難しく故障しやすいという特徴があるためです。
オイル交換などのメンテナンスは一般的な自動車よりも頻繁に行わなければならず、エンジンも定期的に回してあげないとすぐに具合が悪くなります。
スポーツカーなので通勤・短距離移動にはあまり適していない車と言え、車好きで、信号の少ない郊外や高速道路などを走ることが多い人向けの車です。この故障が多く手がかかるところも含め、マニアにはたまらない車のようですね。
RX-8の故障が多い箇所
上でも書いた通り、RX-8は比較的故障が多い車と言えますが、故障が多い部分はある程度決まっています。口コミなどから見たRX-8の故障しやすい部位は以下の3箇所です。
- ロータリーエンジン
- クラッチ
- 触媒
やはり最もトラブルが多いのはロータリーエンジンですね。普通の車と同じように扱っているとすぐ故障してしまうのはもちろん、そもそもロータリーエンジンは一般的なレシプロエンジンよりも寿命が短いと言われています。
他に故障しやすいと言われているのが、クラッチ、触媒の2箇所です。
クラッチはMT車限定の不具合ですが、いきなり戻ってこなくなったり、異音がするようになるなどの故障がよく報告されています。これは元々の設計に欠陥があるために起こることで、クラッチのオイルラインのエア抜きを定期的にする(作業費5,000円程度)必要があります。
触媒は排気ガスを綺麗な空気に変換するためのものですが、これが故障してしまうとエンジンの回転数が悪くなる、マフラーから白い煙が出るという不具合が出ます。
マツダが発表しているRX-8に関する故障・不具合・リコール情報
燃料ポンプの不具合(2017年6月2日)
内容:
燃料ポンプにおいて、樹脂製パイプ部の耐久性が不足しているため、パイプ内を流れる燃料の圧力と、エンジンや排気管からの熱影響を受けて当該パイプが劣化することがあります。対策として全車両、燃料ポンプ・フィルターキットを対策品に交換します。
対象車両:
型式 | 車体番号 |
---|---|
LA-SE3P・ABA-SE3P | SE3P-100065 ~ SE3P-144779(29,902台) |
フロントサスペンションの不具合(2017年6月2日)
内容:
フロントサスペンションにおいて、ロアアームのボールジョイントの製造工程が不適切なため、ボールジョイントソケット部に亀裂が発生しているものがあります。対策として全車両、ロアアーム一式を対策品に交換します。
対象車両:
型式 | 車体番号 |
---|---|
LA-SE3P・ABA-SE3P | SE3P-100065 ~ SE3P-120576(12,984台) |
燃料タンクの不具合(2016年10月28日)
内容:
燃料タンクにおいて、タンク上面にある樹脂製ポンプリング部の遮熱性が不足しているため、エンジンや排気管からの熱影響を受けてポンプリングが劣化することがあります。
対策として全車両、ポンプリング一式を新品に交換し、燃料タンクに遮熱パッドを貼り付けます。なお、交換部品の準備に時間を要することから、年式の古いものから順次点検を実施します。点検により亀裂が確認された場合は、ポンプリング一式を新品に交換し、燃料タンクに遮熱パッドを貼り付けます。
対象車両:
型式 | 車体番号 |
---|---|
LA-SE3P・ABA-SE3P | SE3P-100065 ~ SE3P-144779(30,753台) |
RX-8各部品の修理費用
ここでは上で紹介したRX-8の故障しやすい部分の修理費用の目安をご紹介します。
故障箇所 | 修理費用の目安 |
---|---|
エンジン(オーバーホール) | 40万円前後 |
エンジン(載せ替え) | 60万円前後 |
クラッチの取り替え | 10万円前後 |
触媒の交換 | 7万円〜15万円 |
RX-8のエンジン・クラッチ・触媒は、修理に出すとどれもかなり高額な修理費用となります。特にエンジンのオーバーホールや積み替えとなると、車を買い替えられるほどの高額出費となってしまいます。
RX-8は最も新しい車でも2012年と5年以上前に製造されたものなので、車本体の価格だけでなく、修理代やメンテナンス代は必ずかかるものとして考えておかなければならないでしょう。中古車を購入する場合には故障が安く修理できる、保証期間が長いお店で購入した方がお得だと思います。
RX-8オーナーの評判
- 乗っていて楽しい車
- デザインが良い
- コーナリングが気持ちいい
- 手がかかるが、それが良い
- 短距離だと燃費が悪い
ここまで書いてきた通り、故障しやすく手がかかる車であることは確かです。しかし、オーナーはそれ以上の満足感を得ており、デザイン、走りなどにおいてはほとんど不満の声はありませんでした。
完全に「車好きのための車」なので、人は選ぶと思いますが、故障しても修理して乗り続けたいと思わせる魅力がある車なのです。
一方、多く欠点として挙がっていたのは燃費についてです。短距離走行の場合5~6km/Lくらいまで燃費が悪くなるそうで、ここからも普段使いの車にはあまり向いていないことが分かります。
RX-8とはどんな車?
本来RXシリーズはスポーツカーとして販売され、RX-7までは完璧なスポーツカーだったのですが、「ファミリーでも使えるスポーツカー」をコンセプトに作られたのがRX-8です。
2003年から2012年まで発売していましたが、現在では生産終了しているため入手するなら中古車しかありません。事実上、RX-8が最後のロータリーエンジンが搭載されている車で、現在ロータリーエンジンが搭載されている車種は販売されていません。
RX-8を中古車で購入する際に気をつけること
上でも書いた通りRX-8は2012年までしか製造していません。そのため、中古車での購入しか現在入手する方法がないのですが、一番新しいものでも6年前のものと考えるとやはり経年劣化による故障は考えておいた方が良いでしょう。
購入後はしっかり点検してもらい、古い部品を交換してから乗った方がいいですね。
また車の特性として、メンテナンス費用・修理費用が普通の車以上にかかることも覚悟しておいた方がいいでしょう。
まとめ
RX-8はロータリーエンジン搭載で車の運転が楽しく感じる車です。車の運転や車いじりが好きな人にはこれ以上ない車ですが、一方で普段使いの車、ちょい乗りの車としては故障も多く使いにくいと感じるでしょう。
ある程度お金をかけてでも気持ちいい車に乗りたい、スポーツカー好きという人向けの車です。